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- » 2023 . 04
Category : 未分類
中文雑誌を読んでいて見つけた。(*1)
解放軍は贅沢にも真空断熱水筒を支給している。寒冷地の国境警備部隊用だが19式水壺としてチタン真空断熱の水筒、空挺部隊系由来の飯盒、皿、フォークほか付の多用途水筒を個人支給している。
そのほか部隊も比較的高級な水筒を支給している。現用汎用品の10式水壺もアルミ梨地加工かつ繊維系塗膜をつけた高級品である。
日本は個人装備でも負けてるんじゃないかな。自衛隊は30年前から当時の米軍が採用していたALICE系っぺえ樹脂ブロー加工の1クォート水筒を使っている。(*2) 別段に悪いものではないし高くもないので使い捨て式にできるからそれはそれで便利なのだろう。ただ、セレベスト的な贅沢で負けている。ラグジュアリーじゃないなあと。まあ、実際は私物のキャメルバックみたいなやつがメインだろうし極寒地は私物か物品の真空水筒つかっているのだろうけど。
ちなみに中国水筒の起源は日本の九七式である。それを50式以降、55式、65式、65式傘兵、78式三用、87式リデザインして八〇年代までアルミ素材もデザインも背嚢装着といった使い方もはほぼそのままに使っていたとのこと。
水筒の日式好みは解放軍成立以前から始まる。共産党系の東北人民自治軍、のちの東北民主連軍は国府軍系よりも日軍捕獲品を選んでいた。ソ連援助があっても水筒は頑なに背嚢装着の日軍式とした。ベルトを通して腰に下げるソ連軍方式は採用しなかった。
なお、新中国は1955年には早くもプラスチック化を試みている。試作55式を作ったが当時のプラスチックなので「味がついて困る」「熱湯入れると変形する」といった苦情が頻発した。だから従来のアルミ素材に戻した55式を制式にしたとのこと。
*1 劉欣「人民军队的水壶沿革(上)」『轻兵器』2022年1月号(中国兵器工業第二〇八研究所)pp.26-32.
劉欣「人民军队的水壶沿革(下)」『轻兵器』2022年2月号(中国兵器工業第二〇八研究所)pp.36-43.
*2 海自の水筒は部隊単位で勝手に購入したモノだったと思う。候補生学校のときの陸戦用は制式品という感じではなかった。また海自の戦闘服装にも水筒はなかったので建前は「必要なら借りろ、幹部は自分で買え」だったのではないか。*3
*3 まあ筆者は土方部隊だったもので野外作業では9リットルの魔法瓶複数に冷え冷えの麦茶か熱々のお茶を詰めて持っていく。別に夏には氷詰めたクーラーボックスにペットボトルやさらにアイスまで入れて持っていく。そして現地では准尉さんや先任と一緒に出された麦茶を飲むのが仕事みたいなものだった。前世紀にはクーラーボックスからアルミ缶に入った発泡麦茶を出されて断るのが大変だったし、逆にショーユ薄めて作ったニセアイスコーヒーとかを飲まされて困ったことがあった。
解放軍は贅沢にも真空断熱水筒を支給している。寒冷地の国境警備部隊用だが19式水壺としてチタン真空断熱の水筒、空挺部隊系由来の飯盒、皿、フォークほか付の多用途水筒を個人支給している。
そのほか部隊も比較的高級な水筒を支給している。現用汎用品の10式水壺もアルミ梨地加工かつ繊維系塗膜をつけた高級品である。
日本は個人装備でも負けてるんじゃないかな。自衛隊は30年前から当時の米軍が採用していたALICE系っぺえ樹脂ブロー加工の1クォート水筒を使っている。(*2) 別段に悪いものではないし高くもないので使い捨て式にできるからそれはそれで便利なのだろう。ただ、セレベスト的な贅沢で負けている。ラグジュアリーじゃないなあと。まあ、実際は私物のキャメルバックみたいなやつがメインだろうし極寒地は私物か物品の真空水筒つかっているのだろうけど。
ちなみに中国水筒の起源は日本の九七式である。それを50式以降、55式、65式、65式傘兵、78式三用、87式リデザインして八〇年代までアルミ素材もデザインも背嚢装着といった使い方もはほぼそのままに使っていたとのこと。
水筒の日式好みは解放軍成立以前から始まる。共産党系の東北人民自治軍、のちの東北民主連軍は国府軍系よりも日軍捕獲品を選んでいた。ソ連援助があっても水筒は頑なに背嚢装着の日軍式とした。ベルトを通して腰に下げるソ連軍方式は採用しなかった。
なお、新中国は1955年には早くもプラスチック化を試みている。試作55式を作ったが当時のプラスチックなので「味がついて困る」「熱湯入れると変形する」といった苦情が頻発した。だから従来のアルミ素材に戻した55式を制式にしたとのこと。
*1 劉欣「人民军队的水壶沿革(上)」『轻兵器』2022年1月号(中国兵器工業第二〇八研究所)pp.26-32.
劉欣「人民军队的水壶沿革(下)」『轻兵器』2022年2月号(中国兵器工業第二〇八研究所)pp.36-43.
*2 海自の水筒は部隊単位で勝手に購入したモノだったと思う。候補生学校のときの陸戦用は制式品という感じではなかった。また海自の戦闘服装にも水筒はなかったので建前は「必要なら借りろ、幹部は自分で買え」だったのではないか。*3
*3 まあ筆者は土方部隊だったもので野外作業では9リットルの魔法瓶複数に冷え冷えの麦茶か熱々のお茶を詰めて持っていく。別に夏には氷詰めたクーラーボックスにペットボトルやさらにアイスまで入れて持っていく。そして現地では准尉さんや先任と一緒に出された麦茶を飲むのが仕事みたいなものだった。前世紀にはクーラーボックスからアルミ缶に入った発泡麦茶を出されて断るのが大変だったし、逆にショーユ薄めて作ったニセアイスコーヒーとかを飲まされて困ったことがあった。
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Comment
陸自の水筒は高い
14:31
やれやれ
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無駄に専用仕様だからでしょう。
防弾でもなんでもないのに。頑丈なのかと言うとそうでもなさそうで。
今の時期ならその辺のスーパーで断熱水筒買っても三千円位のものでしょう。
水筒ですら中国に負けている、他の装備は言うに及ばすではね。
「アルミ缶に入った発泡麦茶を出されて断るのが大変だったし、」
め、メッコールですか?(ボケです)。
「逆にショーユ薄めて作ったニセアイスコーヒーとかを飲まされて困ったことがあった。」
夏の時期には冷蔵庫の中に麦茶と間違って素麺つゆを飲んだ思い出...
No title
10:45
URL
編集
水筒ですらorz
06:26
KU
URL
編集
>「国外退去となった8人のほとんどはSVRとGRUに所属するスパイです」~総理官邸に迫るロシアスパイ、だまされた内調職員が手口を暴露【第1回】
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/38054
>会食の度に受け取る“手土産”はいつしか10万円に···「もういいです、やめますって言えば良かった」~総理官邸に迫るロシアスパイ、だまされた内調職員が手口を暴露【第2回】
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/38448?display=1
麻生幾氏の作品を読んでいるような感じでしたね。