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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 軍事ライターの文谷です
 コミケでは隅田金属ででています。評論情報です。

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2023.06
03
CM:3
TB:0
05:13
Category : 未分類
 自衛隊は無謬、政権ヨイショ、国産兵器礼賛の連中は軍事B層ではないか。

 自衛隊ファンであり思考能力に難がある階層とみるとスッキリする。軍事マニアと言うよりも自衛隊ファンが先に立っている。加えて元々が抽象的思考や批判的思考が苦手である。だから防衛省自衛隊の政策だから正しいといった転倒した価値判断をする。同様に自衛隊に優しい、あるいは自衛隊を肯定する自称現実主義も正しいから今のアレゲな保守政治でも指示する。

 まずはB層の性質そのものである。

 そして、そのふるまいもB層そのものである。「防衛省自衛隊の政策だから、その仲間内の防衛産業の製品だから正解である」 そこから全部逆算している。

 実際には防衛省自衛隊の政策にはヘンテコな内容も多い。冷戦が終わっても陸自の規模や北海道戦力を維持し続けようとしたあたりは組織防衛でしかない。

 防衛産業も同じである。

 なによりもあのフジダラなP-1やらを作って恥じない日本航空産業すら肯定している。

 そして、問題を指摘する側が悪いと言い出す。「防衛省憎し、国産憎しでP-1が失敗作であると決めつけようとしている」といいだすのはそのあたりである。

 このあたりは安保屋にもいるのだけどね。

 地位協定については国際法の専門家含めて「政府が言うからだたしい」を堂々と言っていた。 「地位協定は問題はない。国際慣習法でそーなってる」と主張したのだが、その肝腎の国際慣習法とやらの部分については「地位協定については外務省が『外国軍隊の主権免除は国際慣習法である』といっている」といった、「外務省が言うから正しい」であった。

 しかし、その後に外務省は地位協定の説明で「国際慣習法」の部分をコッソリ抜いた。そのような主張は厳しいことに気づいた結果だ。まずは安保屋はハシゴをひかれた形であったが、恬として恥じなかった。「日本政府外務省の誤りを責め立てたマスコミが悪い」とでも考えているのだろう。

 なお、いまだに国際法に関しては安保屋はなにかつけて主権免除を持ち出している。でも国際法では主権免除は制約を受ける方向性にある。不法行為例外や人権例外といった話なのだが、そのようなサヨク的なので嫌っているのだろう。

 そして、これが数多といる自衛隊写真屋の類となるとねえ、モット増える。自衛隊ファンが自衛隊の好意を得て自衛隊写真をとって自衛隊をヨイショするルポを書く、それで金を稼いで生活できるからB層としての行動原理に自身をもち自己肯定もできるのだろう。
 
2023.06
02
CM:6
TB:0
13:42
Category : 未分類
 ウクライナでの戦争からドローン攻撃への懐疑論は消えた。大型タイプから小形タイプまでのいずれもが活用された。

 特に戦前にはマニア連がバカにしていたDIJのような民生/趣味用は広汎に利用できることが明らかとなった。偵察や自爆攻撃だけではなく手榴弾投下にも使われている。小形迫撃砲と同等の榴弾をヨリに正確に落とせる、誘導型迫撃砲弾よりも安価でありながら正確であり観測しながらの攻撃が可能である。もちろん速射性や単位時間あたりの投射量では迫撃砲に負けるが、それでもその市場の相当部分を食う存在となった。

 それを今でも否定するのは不思議である。しかも常々と「情報のアップデート」云々としていた方々となると、なぜそのような発言を今更にするのかと疑問を覚える。

みなせ ★C102不参加@Ton_beri
「小型ドローンで停泊中の海自艦艇や空自戦闘機を攻撃できる」ってお話
港湾や基地が良く見渡せる高台は、ドローン攻撃者からしたら最適な場所ですが、そいうところは
『基地の中からも常時監視されてます』
ってのは、みんなあまり気付いてくれないのだ。 twitter.com/japanesepatrio…
https://twitter.com/Ton_beri/status/1663536173678198785


白瀬伸一(ジープとか欲しい)@ChromeBranche
操縦用の電波を飛ばすためにはターゲットの見える位置に操縦者もいなければならないわけですが、そういう場所は無論ターゲットからもよーく見えるわけですなあ
https://twitter.com/ChromeBranche/status/1663539523664629760


ooi@n_m@JDSDE214
まあ、最近だと自律ドローンみたいな代物も無くは無いのだが、それなら軽迫持ち込んでぶち込んだ方がより遠くからぶち込めて早いんだよなぁ…
https://twitter.com/JDSDE214/status/1663721655531876352



■ 趣味用ドローンは脅威

 まずは世上の認識とは異なっている。今ではそのドローン対策が基地警備の一焦点となっているためである。

 そして、戦前にマニア連が馬鹿にしていた趣味用のクワッドコプターはその中でも厄介な対象と考えられている。

 大型ドローンよりも隠密性が高いためである。持ち運びは用意であり小さく、しかも低めに飛ぶため空中での発見は難しい。

 しかも手軽に攻撃できる。大型ドローンやゲリコマ投入よりも準備も実施も簡単である。軍用無人機ではないので入手は容易である。レンジャーやら空挺水準の人員も要らないし銃火器も要らないからである。


■ 高台からの観測は不要

 それを高台からの操縦が必要という一点で否定するのには無理がある。

 まず、地上からでも操縦はできる。ドローンを10mの高さででも飛ばせば地上や海面からは2-3kmの距離であれば見通せるためだ。

 また、高台でなくとも見通しは簡単にできる。眼高10mは普通に住宅やビルの窓でも達成できる高さである。アンテナや送受信機を立木や風船、さらにはドローンでそれ以上の高所に持ち上げることもできる。

 そして、警備側による発見や対処は難しい。海空自衛隊には基地境界から見える範囲の高台を全部関している訳はない。また仮に見つけられても距離の問題から5km先の操縦者は即座に無力化できない。電柱や鉄塔に登ったやつもドローン攻撃後にはそのままドロンできる。

 まずは的を外した発言なのである。


■ 軍艦のSPYレーダなんて火炎瓶で大ダメージ受けるよね

 その趣味用ドローンで艦船や航空機を破壊できるか。僅かな搭載量で破壊工作は実現できるのか。そのような疑問も生まれるだろう。

 残念ながら可能である。カメラ付きで小回りが効くので攻撃目標の秘孔をつけるからである。

 飛行機はどこを破壊しても良い。200gの手榴弾やさらには自製のテルミットでも大ダメージを受ける。

 軍艦でもレーダや光学センサ、ESMはむき出しである。手榴弾はあまり向かないが火炎瓶で炙れば損傷状態となる。特にSPY-6あたりは半導体方式でありBUKKAKEるのに丁度いい傾斜に据えてある。灯油2リットルを洗剤あたりで膠化白濁させて上から流し込むとGaNが焼けて死ぬだろう。

 だから趣味用ドローンが警戒されている。破壊工作に充分なペイロードは備えている。小形ゆえに基地内部への突入も容易である。観測機能があるため艦艇や航空機の今の駐車位置に合わせた攻撃が可能である。既存の基地警備体制ではまずは手も足も出ない。だから厄介なのである。
 
2023.05
31
CM:6
TB:0
13:25
Category : 未分類
 北朝鮮はロケットを他国に落としたことはない。意図してそうしたこともないが事故でそうなったこともない。弾道弾にせよ宇宙ロケットにせよその例はない。

 しかも今回は予告している。「人工衛星打ち上げである」「予定のロケットの針路はこの範囲」「日本領土の上は通らない」と北は言っている。

 そのロケットについてJアラートやらを出す必要性はない。もともとの弾道弾試射でも別段に警報を出す必要もない。北朝鮮は日本に落とす蓋然性もないからだ。しかも今回は北朝鮮がわざわざロケット打ち上げだといっている。

 もちろんそこには政治の意図がある。北朝鮮の脅威を過度に煽る、それにより保守政治への支持を高める、細かいことを言えばJアラートやMDへの投資を妥当化する意図である。

 それからすれば、無駄なアラートを鳴らす理屈はわかる。それにより政権は利益は得られるわけだ。もちろん肯定はできないのではあるが。

 しかし、そのJアラートを真に受けて「危険だから伏せろ」と忠告する類となると感慨は別だ。しかも軍事が趣味としている御仁の発言である。本来なら危険性もないことはご承知のハズなのに何の利益があるのだろうかと疑問となる。

MASA(航空宇宙・軍事)@masa_0083
Jアラートがなった沖縄県で外の映像をとってツイートしてる人がいますが、危険なのでやめて下さい。
窓から離れて屋内に留まり、身を低くして下さい。
レバノンの大爆発で、爆風で吹き飛んだガラスで怪我をした人が大勢いた事を思い出して下さい。
「自分は大丈夫」と思うのは危険です。
https://twitter.com/masa_0083/status/1663662263826542594


 まずは余計なお説教にしか聞こえない内容である。国民は必要もなく警報ばかりをだすJアラートをオオカミ少年とみなしている。そのオオカミ少年の言うことを信じろといっても許容はされない内容であるのだけれども。

 しかし、それが説教として通用するとみなしている。

 郭の中の世界観に浸りすぎているのではないかと危惧するものだ。航空宇宙やら軍事のマニア連の世界では「航空宇宙や軍事、さらには原子力について一般国民は無知である」といった価値観が普及している。だから無知[であると彼らが信じている]な沖縄県民に「窓から離れろ」と言う説教は価値を持つと考えているのだろう。井戸の中の蛙だけで議論していればそうなる。
 
 本来なら「政府はJアラート乱用をやめろ」というのが見識ではないかと思うのだけろね。「このままではオオカミ少年で本番のときには誰にも信じられなくなってしまう」のが見識ある趣味者のスタンスだろう。

 ただ、今のマニア連には厳しい。政府や防衛省の政策を肯定することしかできなくなっている。ネットの発達により集団化した結果として同調圧力が発生しており、模型やら写真やら系の、まずは批評的な読み解きや抽象的思考が苦手なマニアはそれに付和雷同している。現状にある問題点を指摘に対して「防衛省のやることにケチをつける記事を書くな」と合唱することしかできていないわけだから無理な話である。

 
 
2023.05
30
CM:3
TB:0
22:54
Category : 未分類
 手許メモに「高野瓜」とある。起きがけのメモなのだが「好きな果物は高野瓜、よく竹林に自生している。赤くなると糖化して青みも抜ける」とある。

 まあ夢の中で果物について説明した中身なのだがね。当然だがそんな瓜はない。カラスウリのイメージなんだろう。ただ食ったどころか見たこともない不存在の瓜をトクトクと説明するのはどうかしているものだ。

 実際にあるとすれば隠語ではないか。「高野山では稚児の尻を指してそういう」といった印象がある。あるいは『耳嚢』だかに稚児については供給不足で「高野八〇那智九〇」といった言葉があった。それからすれば稚児の代替品ではないかとの疑いも生じうるのだけれども。
2023.05
29
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TB:0
23:23
Category : 未分類
 『Japan In-depth』に「『採用すれど購入せず』 護衛艦と国産対空ミサイル」(https://japan-indepth.jp/?p=75773)を書きました。

 こないだに書いた「新型フリゲートは国産対空ミサイルに対応するけど、購入とか搭載はしないよね」を整理した内容です。なんとなくですけど、竪坑の数は32セルでSM-6を2発、そのうち買うだろうESSMブロック2を8セル32発くらいは積むんじゃないかなと思うのですけどね。

 記事では「A-SAM」は排除しました。国産大好きな子たちがウットリしながら「A-SAM」って書くのはどーも気味が悪い。だから「国産対空ミサイル」で済ませました。

 あとは「国産開発で超低空目標対策の話が全然出てないじゃん」では細かい部分は端折りました。最初はブリュースター角度の利用とか、出力抑制とか、非対称サイドローブといった手法がないじゃんと書いてましたけど一般向けではないなと。

 このあたりは超低空目標探知のキモで、前二つは周知技法、最後の非対称サイドローブは最近の流行なんですけどねえ。

 国産兵器大好き連は全然言及しないのは不思議なものです。自称理系で「情報のアップデート」とか言っていて、防衛省系の些末な発表とかを有難がっている。そのクセに世界で最新の対空ミサイル技術については先行研究は全然調べていない様子で、実際のところは何にもご存知ないのでしょう。

 あと記事では「勘例」を「慣例」に直されていますね。「似た先例を借りること」の意味で「勘例」を使ったのですが、編集段階で「慣例」の誤変換だと思われた様子です。

 まあ、別段に直す必要があるわけでもないのでそのままで。
2023.05
19
CM:3
TB:0
02:02
Category : 未分類
 国産の艦対空ミサイルは義理立て採用して終わりではないかね。

 国産ミサイルはSM-6やESSMのブロック2にはどうやっても及ばない。米製ミサイルの超低空目標や対水上攻撃、共同交戦、将来改修、1坑4発といった利点を前に国産は霞む。そもそも熟成が足りない。2022年にようやく実射試験を実施したSAMを24年度末に導入する計画では相当に詰めは甘い。

 とはいうものの、対応自体はするのではないか。ARHなので誘導機構には負担は少なく対応はそれほど高くはならない。国産兵器を使えという装備サイドに義理立てとしてとりあえず対応するというのは有り得る話だと思う。

 でも、実際には買わないあたりか。ソンなミサイル買うだけ無駄だから「対応すれど購入せず」とする。

 年4発、6年間で合計24発だけ買って大湊かどこかの弾庫の奥にでも転がしておく。そういった結果になると思う。

 73式魚雷とかASM-1Cの先例に倣う形である。海自は義理立てをして対応したけど少数買ってお茶を濁した。そして実際には性能他で優れる米国製のMK46とハープーンを主要していた それと同じことになるのではないかね。
2023.05
05
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TB:0
14:39
Category : 未分類
 殷周革命には温暖化の影響があったのではないか。殷のⅢ-Ⅳ期は気候変動で旱魃傾向にあった。その影響もあって殷は滅んだのではないか。

 『華夏考古』にそれを示唆する記事がでている。楊謙さんと詹森楊さんの「商代晩期気候変遷与祝井儀式発生」である。*

 これがなかなか面白い。

 殷の時代において中原は総じて暖湿の環境にあった。

 今よりも年平均気温で2度、1月平均気温では3-5度も高い。だから南方の獏や水牛も生息していた。これは骨が出てくるし甲骨文にも名前が出てくる。そもそも象は象形文字として登場している。

 また雨も多い。甲骨文を読むと1月から13月[ママ]まで一年中雨が降っている。9月には18日連続で降った記載がある。ほかにも12月に作物を収穫したとの記録もある。年間降水量は今の700ミリよりも100ミリ多い800ミリ程度であるとしている。
 記事中では、まずもって今の長江流域の気候水準であるとしている。

 しかし、殷王朝全期間を通じてみると変動がある。殷墟Ⅱ期は旱魃、Ⅲ基前段には湿潤、Ⅲ期後段から殷の滅亡までは旱魃である。

 これは井戸研究で明らかになっている。井戸の水位線から地下水位の変動を判断する手法によるとⅠ期は平均でマイナス8.55mであった。それがⅢ期には10mほど[これはグラフ読み取り]、Ⅳ期は10.9mまで下がっている。

 また井戸研究はⅢ期とⅣ期では儀式を実施したことも示している。井戸の底や周囲から奉献した礼器と推測できる青銅器や犠牲として捧げたらしい人骨や獣骨も見つかっている。別に甲骨文にも旱魃問題での不雨の占いも建てられている。

 楊謙さんと詹さんはここから旱魃問題が社会や政治に影響を与えた可能性を指摘している。「商代晩期干旱少雨的気候影響人們生活的安定、可能引起一系列社会恐慌、而極端自然災害的出現甚至会影響政治的穏定和国家的安危。」(p.73)と述べている。

 そして史料から国の滅亡と旱魃の結びつきを示唆している記述を提示している。一つは『国語』の周語上から「夏が滅びたときには河が堨いた」といった記述である。もう一つは『淮南子』の俶真訓から夏や殷が滅びるときには三つの河が涸れたとの記述である。

 もちろん、殷は周に敗れて滅びた。牧野の戦いである。

 ただ、旱魃問題は殷が周に敗れた背景の一つである。さらには殷周の交代をもたらした要員の一つであった。そのと見るのはまずは間違いはない。そのように信じられる内容である。

 そのような発見が得られる記事であった。しかも日本の学術にはあまり見ない内容である。その点で中国の学術関係雑誌は読んでいて面白い。


* 楊謙、詹森楊「商代晩期気候変遷与祝井儀式発生」『華夏考古』2022年5期(河南省文物考古研究院)pp.68-77.
2023.04
26
CM:1
TB:0
22:41
Category : 未分類
 中国雑誌でラー油関係の記事を発見した。正規には辣椒油と呼ぶらしい。その最適抽出温度は180度とのことである。

 これは葉夢宇ほかによる研究の結果である。色と香りと辛さについて比較した結果を『中国調味品』に発表している。*1

 ラー油の製法は次のとおり。菜種油、原文では菜仔油60mlを摂氏140度、160度、180度、200度、220度に加熱する。そこに15gの唐辛子粉、原文では秦椒粉15gを入れて1時間おく。その後に40度で濾過して完成として各種検査機で測定する。

 結論は次のとおりである。

 色は180度を超えると変暗する。160度までは正常である。

 香りは揮発成分次第であると説明している。そしてC4からC8あたりの分子について各温度条件ごとの濃度を提示している。その表から見るとラー油の香りはC6-12あたりのガソリンやらJP-4の中にも入っているということになる。

 そして辛さは180度がピークになる。ラー油1mLあたりの辣椒素の含有量は140度と160度はグラフ読み取りで0.0275mgだが180度は0.055mgと倍になり200度、220度では0.04mgに減る。

 なお、辣椒素はカプサイシンだろうと見当をつけていた。いまググるとやはり正解であった。

 いずれにせよこの結論を以て最適温度を180度としていた。

 ちなみに、他に似た雑誌を探すと唐辛子の相性を探す記事もあった。どの唐辛子がラー油に向くかの研究である。

 中国雑誌は面白いものである。

 なお商売関係の記事では「日本はサラミスライスをしている」もあった。『台湾研究』の温さん、陳さんの記事なのだが「台湾問題以"切香腸"的方式挑発"一个中国"的紅線」とあった。佐藤正久さんが推すTW政策なんかがそれと言っている。*2

 実際にそうだねえとしか言えないものだ。「南シナ海で中国はサラミスライス」ばかりを言っている連中の言ってる台湾政策はまあ「"切香腸"的方式」だよねと。

*1 葉夢宇ほか「油温対辣椒油品質的影響」『中国調味品』2022年1期(全国調味品科技情報中心站出版,2022年)pp.124-127.

*2 温天鵬、陳星「日本渉台政策調整的路径、動因及未来走向」『台湾研究』2022年5期(中国社会科学院台湾研究所,2022年)pp.53-62.

2023.04
05
CM:5
TB:0
10:37
Category : 未分類
 製麺用小麦というと「農林61号」が思い浮かぶ。うどん用であればその印象があり、うどん文化圏の川越の在では実際に今でも作っている。窒素の施肥でだいたいタンパク質11%を達成できるあたりという。

 ただ、それを超える品種はすでに登場している。そもそも「農林61号」自体が戦争中の品種で相当に古い。それよりも優れた高タンパクの小麦はいくつも誕生している。

 さらには最適な小麦の品種模索も進められている。かの香川県は、うどん専用品種、うどん向けブランドとして「さぬきのゆめ」の品種まで作っている。


■ 中国のラーメン研究

 それと同方向の中国研究を見つけた。蘭州ラーメン向けに最適な品種はなにかを追求する研究である。

 『粮油食品科報』の魏記事である。「小麦粉蘭州拉麺制作適宜性研究」で各種の小麦粉を用いた検討を行っている。*1 先月に日本海軍研究の偉い人と神保町で会ったのだが、そこで海軍の話はせずひたすらラーメンハゲ漫画の話ばかりをしていた。その流れで記事を探したものだ。

 昔は在来の「和尚頭」、ついで80年代は「寧春4号」を使っていたらしい。

 それが最近ではいろいろな品種ができた。だからそれぞれで製麺して官能検査を含んだ比較で最良品種を探すという内容である。

 ちなみに、中国語でも「小麦粉」の語を使っていた。本来は「麺」が小麦粉製品を意味する。小麦粉は「面粉」つまり「麺粉」と呼ぶ。日本語で言うヌードルの意味はない。だから小麦粉といった言葉もないとばかり思っていた。だが実際にはヨリ厳密な意味をもつだろう「小麦粉」の語もあるらしい。大雑把につかう常用語の米粉と、正確なニュアンスを持つ上新粉の使い分けみたいなものなのだろう。

 研究では小麦品種を20種ほど挙げている。

 その中で高タンパクの品種としては上から14.55%の「開麦18」、14.35%の「武農986」、14.25%の「小偃6号」がある。いずれも市場で買ってきた粉を研究室で実測した値である。ちなみにBAIDUほか簡体字で开麦18、武农996で検索すると多くの関連情報が得られる。なお小偃366は簡繁とも同じである。メモを採るときに「この偃の字は『元和偃武』でしか使わないな」と思ったものだ。こないだ30年ぶりに手書きした突厥の「厥」の字と同じようなものだ。

 それらの小麦について同様の加工を施す。500gに塩7グラム、拉麺剤まずはカンスイを3g(粉を1:1.25で水に溶いている)を投入しその後に水を加えて含水率43%とし20分放置する。その後に拉麺剤を4g追加してから直径3ミリに製麺して比較する内容である。


■ 西農583

 ちなみに最適とされたのは「西農583」、ついで「鄭麦366」である。色、表現これはたぶん麺条=ヌードルの伸び?、硬度、黍性たぶんモッチリ感、弾性、光沢性、食味での総合比較でそう結論づけられている。検索するための簡体字なら西农583、郑麦366である。

 どちらかというと中力粉側に向いた小麦である。拉麺用としてはタンパク質が高すぎるのも考えものらしい。

 なお、官能検査には拉麺師の作業性も含まれていた。食う客の官能とばかり思っていたのだが引っ張り加工あたりで切れないとか、ノビが良いのも評価材料らしい。

 ちなみに、先行研究としてはオーストラリアの文献が使われていた。ラーメン向け小麦研究ちなみに「アルカリヌードルまたの名をRAMEN」とウドン向け小麦研究がある。*2 小麦は重要輸出品であり各国市場向けブランドを作っているだけのことがはある。



*1 魏益民 et al「小麦粉蘭州拉麺制作適宜性研究」『粮油食品科報』30.6 (粮油食品科技、2022年)pp.52-62.

*2 ラーメン向け小麦の先行研究として下のクロスビー記事に註をつけている。
   Crosbie et al 「Starch and Protein Quality Requirements of Japanese Alkaline Noodles (Ramen)」『Cereal Chemistry』76.3 (1999) PP.328-334.
2023.03
22
CM:17
TB:0
11:48
Category : 未分類
 海自の基地はまずは大後方にある。冷戦期の対ソ戦で考えても大湊は北海道の後方にある。舞鶴もウラジオから1000km離れている。余市や新基分にしてもそこから100km前にあるくらい。いまに対中戦を考えても那覇(ここは海自は間借りに近く陸空が守ってる)や沖基や佐世保は寧波から750kmは離れている。

 その海自の基地に「重迫撃砲の支援を受けた150人のゲリコマが来ると耐えられない」はねえ。

G1732@G1732a
会場サンの基地って普通科一個中隊150名程度にいつもの重迫、迫、重機関銃、対戦車ミサイル、無反動砲、機関銃、狙撃銃でもって当たり前に襲われたら、戦略自衛隊に襲われたネルフばりにボコボコにされてそう(´・ω・`)
https://twitter.com/G1732a/status/1638146437199597568


 そもそもそんな数の敵が後方域まで来ると見積もるほうがどうかしている。

 さらに、海自基地を襲っても大した利益もない。

 戦時には前縁の基地にはまともな戦力は置かない。哨戒機は後方の飛行場に下がる、艦艇も後方か洋上に出る。昔なら救難ヘリは残るが海自はそこから手を引いた。

 そのため襲撃の利益もあんまりない。150人の、重迫で支援された敵軍が来たらたしかに大変ではあるが深刻な被害もない。敵からしても徒労としか言いようはない。


■ 基地警備にあんまり投資してもね

 だから海自は基地警備にはあまり力を注がない。警備の水準は高くする必要はない。上のような判断からそれで構わないと考えている。

 実際にもそれで対して困らない。やはり書いたように戦時には航空機や艦艇は下げれば良い。

 それよりも警備に投資する無駄を省くべきと考えている。貴重な人材なら警備よりも正面戦力や兵站に突っ込んだほうがよいからである。

 その好例が生きた親爺の捨てどころの艦艇基地警備である。今は多少変わったとは言われるが、昔は他に使い道がない海曹士を当てていた。水上艦には舷門当直があるからそれで全然問題はない。


■ 陸自のレンジャーに合わせた警備をしようとする誤り

 そもそもそんなに強力なゲリコマは来ない。基地の外には警察がいる。またおせっかいかつ異分子を許容しないムラ社会日本の国民による監視網がある。

 それからすれば「陸自のレンジャーの襲撃に耐えられない」という主張自体が間違っている。そんなの来るわけがないし、実際にもそんなのは来ない。

 それを、レンジャーと同水準が来ると考える誤りである。

 演習ほかでは毎回陸自レンジャーが来る。他にやることがない連中なので全力で基地に侵入しようとする。まあ侵入はできる。

 だから実戦でもレンジャーと同水準が来ると考える。そのあやまりである。

 実際にはそんなのはまずは来ない。田舎の自衛隊基地を襲撃するよりも優先する目標もあるし、戦時に警察国家日本が全力警備をして、住民も他県ナンバー狩りをする状況で日本語母語話者でもなく公然と火器を自衛隊基地まで接近するのはまず無理ゲーである。

 ただ、毎回に演習だのをするたびにそれがリアルだと考える誤りである。


■ 理解できるかどうかの問題があるね

 それを理解している人と理解しない人の差だよね。「制限なし」の条件がいかに不自然であるかだ。言及されたエンリステッドさんはおそらくは海自の基地警備もやる地上救難で、曹のような名前つけてるけど実際は幹部ではないかとみているのだけれども。

G1732@G1732a
航空サンは陸に警備の訓練のため襲撃を申し込んだ際は「制限無し」で襲ってくれ、と真摯だったが。
海上サンは「何名で、これこれこうで」と襲撃側に足枷はめまくりの無理ゲーを強いた上で「当基地の警備は万全w西方普通科撃退したったw」ってザマだったので、まぁ。
エンリステッド(第5射有効化端末)@kaizoku2000
陸自は好きにすれば良いじゃない・・・もともとインオペとか列外だし。
海空と違って平時の闘争にも参加してないし戦端に参加するとこも少ない。
BMDにも参加している訳じゃ無いんです。
背負っている責任が違うんですよ。 twitter.com/miraa1812/stat…
https://twitter.com/kaizoku2000/status/1637963693429526528
https://twitter.com/G1732a/status/1638115719295668225


 ゲリコマだと攻撃側が足枷をはめまくりのムリゲーになるものだがね。襲撃前に公然と武器をもって密入国して日本社会でバレずに大後方の基地に接近する必要があるのだから。

 その対応でVADSとかもねえ。使うまでもないし、使った際の基地や周辺被害の方が大きい。八戸の基地隊の会議で「警備に防空警衛隊のVADS出すか」という話を出した御仁がいたがそれは冗談めかした話だったし、すぐに「流れ弾で破壊工作の以上の被害が出るよね」と笑いながら反論でていたのを覚えているよ。
2023.03
07
CM:14
TB:0
11:05
Category : 未分類
 11時のラジオ冒頭で「ニュースです。さきほど打ち上げられたH-3ロケットですが」の「ですが」でワクワクしたのだけれども。

 「失敗しました」と聞いて「よしっ」って口をついて出てしまったね。

 去年の7月の18時のニュース以来かねえ。「よしっ」って口をついて出てきたのは。

 今日はお赤飯を炊こう。あと、気になっていたエッシェンバッハの手持ち式老眼鏡も発注しようと思っている。

 
2023.02
20
CM:1
TB:0
19:48
Category : 未分類
 松本零士さんが亡くなったというのだけれども。SFモノばかりではなく戦争モノもよかったものです。

 「鉄の墓標」はよろしいものでした。

 なんせ、いまでもソラでいえます。 「ガンダムが相手では仕方がないさ。ビームライフルはザクの装甲を紙のように貫く。振り切って逃げるか、接近して刺し違えるか」は今でも鮮明に覚えています。そして南米で試験投入されたビグザムのI装甲がビーム・ライフルを跳ね返す時の「ガーン」の書き文字ですね。ガンダム史上初めてビームライフルを跳ね返した瞬間です。「大丈夫だ、跳ね返した」「もっと下だ」「今度は上だ」と、その前の「ミノフスキー粒子で無線機は調子悪い、なにかの拍子につながるかもしれない」とかね。

 あとは「エルベの蛍火」の説明、「モビルアーマーはN液とT液を」もよかったですし、「成層圏気流」の「サイコミュが腐るほどあればジオンは戦争に負けていないよ」とゲルググJをもらうところですか。

 なによりも「アンデスの魔女」ですか。ガウ攻撃空母の乗員が「片肺じゃアンデスを越えられないよ」や、コアブースターのパイロットがキャノピーを空けてアンデスを指で示すところ、「メガ粒子砲はどうする」「見たところそれが一番重そうだ」ですねえ。

 ほんと、ヤマト2199も先生とどうにかわたりをつけて音速雷撃隊をやってもらいたいものでした。戦闘空母を発艦したギガントは「ガミラス本星で女子供が作った」「材料も鍋や釜で」とか、ザルツ特別年少兵の「オレを切り離せ」「まだまだ飛べるぜよ」とか、あの戦闘機隊長が体当りするところとかね。で、最後に沖田が「キチガイだ」と……



 参考文献 戦場まんがンダムシリーズ
2023.02
18
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04:24
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 H-3失敗で1年位飲んでいなかったお酒で祝杯を挙げてしまったよ。350のビール飲んだら久しぶりでブッ倒れてコンコンと寝て用足してまた寝て起きて今の時間に至るという状態ですねえ。でも、めでたい。

 しかも、その後に大JAXA発表の「撤退ではない転進」まで聞けると先々が楽しみになるもんだ。

 まあねえ、どーみても失敗なのにJAXAだかの花火屋の広報プロダクトマネージャやらが「失敗ではない」強弁しているのだけれども。

 たしかに打ち上げ失敗以前かもしれない。実際にピクリとも動いていないんだから、まー「H-3ロケットは打ち上げどころかそこまで至っていないから、打ち上げ失敗ではない」というのが限界かね。

 あの広報プロダクトマネージャもどーかしてんじゃないかな。共同記者の「要は失敗じゃん」がよほど痛かったのか、自分たちの会社の用語みたいな通用しない理屈で返してしまった。それをヨイショするロケットマニア連も含めて傷を広げたようなものだよ。

 「そう言われると厳しいがロケットは無事で再利用できるから次回ご期待」位で終わらせるのがいいんじゃないかな。なんせ子ども食堂が出現するこのご時世に国費突っ込んどいて雑に遣って失敗しているわけだ。ちっとはしおらしくしとくのが世知といったものではないのかね。

 それについて「事故じゃない、事象だ」みたいに失敗を言い換えて失敗そのものを認めないアレではねえ。経済性もなく三菱の分も含めて国の金でやってる御用会社が言い切るのは傲岸不遜だよね。

 そして次のフラグが立ったよなあと。JAXAの「撤退じゃない転進だ」はまったくそれ。

 映画なら傲岸不遜なJAXAのロケットはダイナマン大爆発になるよね。もしくは科学忍法火の鳥で衛星ごと沖ノ鳥島の先に落ちると面白いなとワクワクするものだよ。その時はお赤飯を炊こう。
2023.02
08
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 中文雑誌読んでいたら「原神」と「賽馬娘」の比較があった。後者はウマ娘のことだ。

 王雨稲ほか「中日手机遊戯市場運営模式対比分析 -以『原神』和『賽馬娘』為例」『現代営銷上旬刊』2002.10(現代営銷雑誌社) pp.97-99.

 それを無理矢理に日中のスマホゲームの運営会社の比較にしている記事だ。実際には運営よりも中身のゲームがRPGと育成型で方向の差が大きいもので比較のしようもないものである。

 ただ、「原神」の大ヒットはスゴイものだ。6ヶ月で1100億日円を稼いだ、ポケモンGOは9ヶ月かかった。世界シェアは中国29%、日本25%。米国21%であるという。ポケモンGOもそのなのだけれども、日本語圏を越えた商売はなかなか結構である。

 逆に「ウマ娘」は日本を出られない不便がある。こっちも2021年だけで1000億日円程度は稼いでいるが日本市場は越えられない問題がある。そこでは「原神」に対して不利である。

 あるいは、香港競馬に出ていくかかね。

 香港競馬はスゴイらしい。詳しい人に聞いたのだが、人口750万しかいないのに香港賽馬会は4兆円と水揚げはJRAと変わらないらしい。つまりは新中国やマカオを足すと日本人換算で1.2億人分の馬屋がいるということである。

 その賽馬娘を出せば、新中国からスマホで金を巻き上げられるかもしれない。

 まあ、競馬の馬の名前なんか全然知らないうえ、もともと奇妙奇天烈な名前でありしかも漢字で書かれるとまったくわからない。

 「無音鈴鹿」とはなにものかとね。「極度乾燥」とどうちがうのかと。

 まあ鈴鹿はすずかだろうから、「競走馬 すずか」 で調べたら「サイレントスズカ」と出てきたのだが、意訳と漢字訳の組み合わせで「阿聯納賽尔」の類なので中文よめても競馬マニアでなければわからない表記であると。

 
2023.02
07
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 日刊ゲンダイに載りました。

 文谷数重「『防衛費増額の必要性は怪しい話』 陸自は半減させても問題ない、対中国戦には役立たない」 です。

 駅売りやコンビニで買っていただけるとありがたいです。
 

 
2023.01
28
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 まあまあ忙しい。11月12月に「忙しいから今は無理、でも1月になればヒマ」といった報いなのだが、約束が結構詰まっている。

 打ち合わせとその後の飲み会も重なる。23日に新宿3丁目、26日に三越前と中2日の間隔となった。

 そこでフト思ったのだが、いつの間にか伊勢丹のほうが三越よりも偉くなったものであると。昔は三越の方が偉かった。日本で一等偉いデパートだったのだが今では伊勢丹のほうが上であるとされている。それはいつからかと。

 それがなかなかわからない。なんせデパートなんか使わない。特にここ10年では買い物は池袋の東武の中の本屋くらいしか行っていない。あとは写真展とかあるときに行くくらいのものだ。主力の威信財の類は買ったことがない。腕時計や万年筆、背広なんか買いもしないので本屋写真展以外では敷居もまたがない。

 なんとなく20年来かと思っていたのだがそうでもなさそうである。

 すくなくとも平成初期の段階ですでに衣類はそうなっている。「伊勢丹が値下げしたから最新ではない」「合わせて値下げする」とする商慣習があったらしい。今年最新の洋服は全国のデパートで定価まあ希望小売価格で売る。それが伊勢丹が値下げをすると定価で売ってはならないような仕組みがあった様子である。

 逆に最初の三越が一等賞取ったのはわかっている。明治39年に日比翁助が越後屋を改変して日本で始めての英国式のデパートにしたのが濫觴である。だいたい、デパートの日比さんと言われるくらいである。それまでにはデパートはなかった。

 ただ、まあ、そのデパートといった商売の仕方自体が賞味期限切れだからねえ。伊勢丹が一番であるか三越が一番であるか高島屋がといっても仕方はないものではある。

 日比さんの好きな話は赤療治かね。神経衰弱、まずはうつ病なんだろうがその時に頭から足の先まで赤い朱を塗って治すという療治をやったという話である。やはり効果はなくそのままなくなった様子なのだがねえ。

 あとは「石垣の大石小石組合て千代も揺るがぬ松が枝の色」か「御代は揺るがぬ」か。どっちかがオリジナルで、残り片方が添削版。それを書家に書いてもらおうとしたのだが、当時は「書家は自作や歴史的名作を書くもの。例外としても貴人の詠んだ歌でもなければ書くことは出来ぬ」と言われたという話である。
2023.01
12
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22:56
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 東奥日報に第9師団の偵察隊と戦車隊の整理についてコメントしました。一面記事で使われています。

 なお、WEB版にも出ています。

 「WEB東奥」はこちらです。
・ 「陸自が弘前駐屯地の定員を15%削減方針」(会員向け)

 YAHOO提供記事はこちちです。
・ 「陸自弘前駐屯地(青森県)、定員190人減 第9偵察隊を廃止、岩手に移転

 昨日夕方に「戦車削減で南西シフトとは直接の関係はないけど、両者は全く無関係ではないです」とコメントした内容です。

 ただ、「16式と87式偵察車の関係は説明し難いよね」と記者さんと相当、まずは20分くらい話しました。「16式は87式の後継ではないけど、87式の後継計画はどうせポシャるから実質は後継かなあ」とか。

 あとは将来見通しもですね。「旧式化したとはいえ87式も多分、今後も相当の間残る」「軽くて運転も楽で、コマツだからエンジン廻りは壊れないだろうとかあるのではないか」みたいな話です。ほかにも「偵察隊が師団司令部から離れた場所にあるのも不便だよね」とか「そもそも多賀城の連隊のうち二個が八戸とか駐屯地と部隊配置は相当無理しているよね」とかも話しましたか。

 それから1時間後にまた電話となったのですが、 なによりも1面記事でコメント欄の制約があるので大変そうでした。あの文字数、175字で「コメントに間違いはない」かつ「概ね正しい」記事を作るのは相当の経験が必要だなと。その記事案を耳で聞きながら「先行師団の例を出すよりも「なんでニコイチにするの?」が優先だよね」と思いましたです。


■ 周總理の指導

 あとは、シグナルを明示するのも新聞仕事だよねと。記事において弘前市長の談話を取ってきて、市としての反応を提示したのはやはり伝統ある県紙であり地元紙だなと。

 ちょうど読んだ雑誌にあったけど、新華社はそれに失敗して周恩来總理の指導を受けている。

 ことの起こりは国交正常化前の上海バレー団の東京公演なのだけれども。田中角栄が文化庁の役人を差し向けたことがあった。でも、新華社はそれを特出しなかった。

 それに対して周総理は叱責した。
 「『田中首相が政府関係者を派遣してバレエを見せたのは政治であり、その意思表示であり、私たちへの呼応なのだ。この記事は政治を全く分かっていない』」
 「『田中首相の政治姿勢を示す文化庁関係者の出席を、なぜ記事の冒頭、もっといえば見出しに出さなかったのか』」 
 というものだ。これは今月の日本語版の『人民日報』に出ている。*


 まあ、今でもそういう新聞とかいっぱいあるけどねえ。自衛隊関連だと自衛隊が言うことをそのまま掲載する。そして、それがどのような影響をもたらすかまでは書かないアレね。それにより影響を受けるところの反応を見てこないのだけれども。やはり何が政治なのか、シグナルなのかといった問題意識はないなあとは思うものです。

* 張雲方「農村から突然の支局再建へ」『人民中国』(835)(人民中国雑誌社,2023年)pp.42-43.
2023.01
07
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 下水の汚泥は圧縮脱水で処理されている。そのままでは水分が多すぎて処分が面倒くさい。だから圧縮機を通して脱水ケーキにして燃やすなりセメント製造の燃料にする。

 それをOOI@N_Mさんはご存知ないらしい。下水由来の炭化水素生産であるオーランチキチキの類の処理について「非現実だ、脱水なんてどうやるのか」と疑問を呈している。


■ オーランチキチキ批判

 具体的には、以前に、ゆきかぜまるを称していた方との次の会話でそのように発言している。

小野仁@豊原航技 C101師走31日東“イ”32b@yukikazemaru
350度200気圧(約20Mpa)て、火力発電所の高圧タービン並みの圧力つくらなければならんのだぞ?
ひつじさん@明るいニュース@hitsuji_bright
下水と藻類が日本を産油国にする
下水・CO2を材料に藻類で原油を作る「藻類バイオマスエネルギー」。最近、2年間6千万円の予算が国に認められた。2030年迄に全国下水処理場で藻による下水処理と原油生産が開始。国内下水処理場1/3で年間原油輸入量と同等の原油(1億3600万t)を生産できる革命的技術だ。

https://twitter.com/yukikazemaru/status/1610532202881900548


ooi@n_m@JDSDE214
まず、20%濃縮ケーキにするのをどうするんだろうな、ってのと、更に、処理に必要なエネルギーを何処からぶっこむかな、ってとこですかね、再生可能エネルギーにしても安定はしない訳ですし。
https://twitter.com/JDSDE214/status/1610552829432987649


 基本的には再エネ嫌いの延長である。ボクたちはリアリストなので原発と石炭以外のエネルギーは認めないのですのアレである。


■ 下水は脱水処理している

 ただ、その疑問のことごとくが間違えている。

 その原因は脱水によるケーキ処理は普通に実施されていることをご存知ないことに起因している。

 OOI@N_Mさんは濃縮処理を通常はしない特殊処理だと考えている様子である。それは「20%濃縮ケーキにするのをどうするんだろうな」(OOI@N_M)や「処理に必要なエネルギーを何処からぶっこむ」(同)から窺える。

 だが、オーランチキチキが原料と考えている下水処理では常道である。

 普通に圧縮機で個水分離を行えば水分量80%くらいまでにしている。重力で99%程度になったスラッジを雑に圧縮した状態である。チラシで出てくる「20%濃縮ケーキ」とはまずはその状態である。

 さらにその後工程で水分量はさらに減らせる。通風しておけば勝手に乾燥する。また雑熱や天日を活用すれば20%くらいまではまずは落とせる。

 そのエネルギーも別段に心配するほどでもない。処理量によるがまずは10馬力や100馬力と言った程度だ。しかも、もともと下水処理では必要なエネルギーである。

 その点でOOI@N_Mさんの疑問は的を外している。


■ 200気圧も必須でもない

 さらに言えば、小野仁さん、旧ゆきかぜまるさんの200気圧批判も核心を食っていない批判である。

 油脂抽出において高圧は必須の条件ではないからである。

 オーランチキチキが生産する油は実質的にはワックスである。C数で100や300といった巨大な炭化水素である。

 それを脱水ケーキから取り出す方法は350度、200気圧の低温高圧乾留だけではない。逆に減圧して蒸留する。より高圧の超臨界で抽出する。溶剤で処理して抜き出す。そのような方法もある。

 そして、これらの方法は各種産業で普通に実施されている。減圧法は減圧残渣油の生産で、超臨界はオイルサンド処理で、溶剤抽出は食用油やオイルサンドで使われている。

 工業生産の段階に至るのであればコストも問題とはならない。

 熱を効率的に使える石油コンビナートでの処理となるからだ。オーランチキチキの類が作り出す油は事実上はワックスである。そこから燃料油を取り出すためにはクラッキングやアップグレードといった熱を使う工程が必要となる。だから脱水ケーキは精油所に集めて処理するのが常道となる。または熱の獲得が容易な製鉄所やゴミ工場での処理が選ばれるからである。


■ もちろん、経済性が確保されるかはわからない

 もちろん、藻類バイオマスが商業ベースに乗るかはわからない。仮に実現しても原油価格が50ドル以上でなければ、100ドル付近でなければ経済性が確保できないといった問題もあるだろう。

 ただ、両名の批判は再エネを否定したいあまりの無理筋の批判である。

 また、その攻め筋も悪い。実現可能性としては市況に基づく経済性が焦点となる問題を、彼らが大好きなお理工さん系の問題として処理しようとしている。

 実際のところ、お理工さんが執着するメカ的な問題は経済性が優れば簡単に覆る。

 仮に原油価格が200ドルを越えた場合だ。100ドルでオーランチキチキ油が入手できるなら200気圧だろうが超絶的な圧縮技術だろうが惜しみなく投入される。

 そこまでいかず石油製品として多少割高となってもグリーン燃料のプレミアムで売れる。環境保護を重視する心正しい人たちが買うだけではない。CO2問題でぶっ叩かれている航空産業は批判を躱すために経営判断として購入する。ICAOは10年くらい前から「将来は50%をバイオ燃料にする」と言っている。

 利潤や利益がでてくれば技術的課題は簡単に乗り越えられるのである。

 それをOOI@N_Mさんも小野仁さん:旧ゆきかぜまるさんは理解したほうがよいだろう。
2023.01
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21:06
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 いまさらSA-17系の発射機でシースパローが発射て切ることを不思議がっているのだけれども。

 ある程度にこの趣味やっていれば別段に驚く話ではない。それに驚くのが不思議である。


■ 20年前にチェコに提案されていたのだけどね

 まずは20年前には出ていた話なんだよね。

 シースパローを旧ソ連系システムから発射する話は2005年ころには既にでていた。チェコが保有しているSA-6むけにレイセオンが提案した話だ。所詮はSARHで波長帯が同じだったらどうとでもなる話である。

 それについて「技術的メド」(DRAGNAR)と、さも高度なことであるように扱うのは新鮮なものだ。

dragoner@2日目東イ26b@dragoner_JP
アメリカがシースパローをウクライナに供与して、旧ソ連製のブークから撃つという話。報道を見るにブークからのシースパロー発射はウクライナが技術的メドをつけたらしいけど、事実なら以前からアメリカがシースパローの制御プロトコルや物理的仕様といった技術情報をウクライナに開示してたのか
https://twitter.com/dragoner_JP/status/1611219675043729412


 「開示してたのか」(DRAGNAR)とかいっても、垂直発射型でもなければ中間誘導がないシースパローなんてプロトコルなんて「設定」水準だし物理的仕様もシンプルなものだと見当はつきそうである。

 だが、実際にはそうでもなかった。界隈は以前から情報のアップデートとか言っていたのだが、アップデートを重視するあまり昔にあったことは興味は向かないのだろう。


■ スパロー系の地上発射は80年代からあったよ

 さらにいえば、シースパローやさらにはスパローの地上発射も1980年代からあった話だ。

 ホークの発射機に8発のシースパローあるいはスパローを発射するシステムが提案されていた。ホークの誘導機とスパローの応急艦載誘導用システムのMk102だったかの外形は全く同じ。多分、中身も同じなのでそのまま発射できたのだろう。

 それをやはり特筆すべきことだと思いこんでいる。

march@_hare_jp
シースパローの地上運用は台湾だけだったが、ウクライナはブク対空ミサイル車両システム(BUK)から運用できるよう改造したと。
Tsuyoshi Goroku@t_gordau
米国の供与パッケージには対空ミサイル「シースパロー」も含まれるという話。
Biden will send Bradley Fighting Vehicles to Ukraine. And tanks could be next. https://politi.co/3jPGTeG via @politico

https://twitter.com/_hare_jp/status/1611199704846450690


 小さんの軍事マニアならご承知然るべきであると考えていたものだ。

 だが、実際は珍しがっている。それが却って新鮮に見えるものだ。


■ (オマケ) 韓国レーダで「アレ」といわれているからね

 まあ、この方は以前に筆者記事を批判していた方なので、こちからも批判してもよかろうと思って提示するものだけどね。

 迎撃魚雷だと
https://twitter.com/_hare_jp/status/1252806054200504321
https://twitter.com/_hare_jp/status/1252915212514017288
かね、「[迎撃魚雷は]見越し射撃か直接照準[する]」(march@_hare_jp)とはすごいこと言うなと思ったものです。

 韓国レーダだと、あとで前言を翻した関賢太郎さんに乗っかって「アレ」と評して頂いていますね。
https://twitter.com/_hare_jp/status/1077905071399067655

 ちなみに、関さんの前言翻しとは韓国レーダ問題へのスタンスは筆者記事を「今年の軍事クソポエムオブザイヤー最有力候補」(関)と評した10日後に「隣国同士の対外関係でこの程度の問題世界中でよくあることなんですよ。」(関)とアレ日本人のナショナリズムに説教した件です。

 その仔細は
10日前に日韓ナショナリズム衝突を予想できなかった関健太郎さん
で述べたとおりです


■ オマケのオマケ

調べたら11年前に書いていたヨ

SA-6 + シー・スパロー

「2009年の『IDR』(インターナショナル・デフェンス・レビュー)に載ってた」という記事をこのブログで2011年7月に書いている。

 『ジェーン・ディフェンス・レビュー』2009年7月号から。
 レイセオンが、チェコ陸軍のSA-6(2K12 kub)を改修する様子。その目玉は、シー・スパロー運用能力の付与。SA-6のランチャーに、航空機用のLAU-127ランチャーを使って取り付けるらしい。(既存のSA-6用SAM"3M9M3"の運用能力も残す)
どうも、ESSMの導入で、余剰になったシー・スパローの活用も兼ねているよう。まず、中古未使用のシー・スパローを整備して一儲けというところだろう。

 あと、シー・スパローが運用できれば、スパローも取り付けられるはず。(初期のBPDMSでは、単純にスパローを搭載していた) 実際にこの例でも、空対空用スパローのランチャーをカマしている。
 そう考えて、ググって見たら
http://www.raytheon.com/capabilities/rtnwcm/groups/rms/documents/content/rtn_rms_ps_sparrow_datasheet.pdf
でレイセオンの広報資料発見。やっぱりスパローでもシー・スパローでも、どっちでもいいみたい。

 西側からすると、ランド・スパロー(ホークの架台に搭載:開発はされたのですけど採用なし)って 中途半端なんですよね。ホークよりも射程は短い、軽量だけれども自走化して行進間射撃ができるほど小さくもならないし。
 強いていえば、チャパレルなんかよりもECMなんかに強く、ホークほど値段も高くもないところで、基地防空用のスカイガードのミサイルとして採用はされてはいたのですけど。
 単に、SA-6とミサイルがほぼ一緒の大きさだから、売りつけたのでしょうね。

mixi日記 2009年08月22日より

 ちなみに、スパローAAMを地上発射した場合の射程は、最大20km(AIM-7F)
2023.01
06
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19:21
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 同人通販だと新しいものから売れていく。

 だから、筆者の同人の場合は旧刊はパンフと突発本から売れていく。本誌を通販登録してからパンフと突発本を作って新刊登録するからだ。

 で、旧刊の本誌の動きが渋くなる。特にこの2つはコミケ縮小のあおりをうけて在庫が余っている。


■ ひゅうが級はどう使われるか

2022夏コミ_新刊3種

 ・ メロンブックス
   https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=1585635
 ・ とらのあな
   https://ecs.toranoana.jp/tora/ec/item/040031004892


■ 中国と機雷戦

21冬コミ新刊一式

・ メロンブックス
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=1174992
 
・ とらのあな
https://ecs.toranoana.jp/tora/ec/item/040030955873


■ 直接通販もします

 興味あればリンクから買っていただきたい。

 なお、古い同人も含めて直接通販にも対応している。御用があればメールアドレスまで連絡いただきたい。
2023.01
05
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01:58
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 正月3日はブッ倒れてました。11月の半ばからズッと何か書いていたのと別件の用事でテンテコマイでね。4日になってやっと他出して喫茶店で今月以降の予定を再確認したところです。そして、新刊の通販案内をしていないことにも気づきました。

 新刊3種の通販をはじめました


■ 本 誌 『新対艦ミサイルは成功するかASM-3の失敗と12式性能向上型の成功』 

メロン用表紙みほん
メロン https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=1789352
とら  https://ecs.toranoana.jp/tora/ec/item/040031039218
読み返したらあとがきで「パリピ孔明」を褒めてますね。入稿は10日前なのに本人は忘れているものです


■ パンフ 『P-1を陸攻に』

P1陸攻小さい

メロン https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=1795984
とら https://ecs.toranoana.jp/tora/ec/item/040031041103

副題はスウィフトのアレです。


■ 突発本 『ミッドウェー海戦の敗因は何か』

突発本の版面
メロン https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=1799003
とら https://ecs.toranoana.jp/tora/ec/item/040031041105

高目の価格設定は、まずコミケの販売価格を高くした結果です
で、コミケの値段が高くなったのはコミケ前日午前に書き始めて夜10字くらいに製本終えた関係で
中途半端な値段では釣り銭が準備できないのでラウンドアップして500円にしたためです
ホントはあと一つパンフ作って、300円にするつもりだったのですけどねえ
2022.12
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12:41
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■ とりあえず冬コミは2種は出ます

新刊オフセ : 新対艦ミサイルは成功するのか 800円 (現地納品予定)
新刊パンフ : P-1を陸攻に 200円

P1陸攻小さい

■ あと一冊

でるかわからないけど、というよりもパンフ作り終わってから書きはじめるのだけれども

例の体裁の突発本 : ミッドウェーって普通に勝てたんじゃね? 釣り銭確保と製造可能数の天井から たぶん500円
(でるかわからないし、価格設定は高めだよ)
2022.12
28
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16:41
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 こないだインタビューを受けまして、それが『東奥日報』で27・28日に載りました。

 ブロック紙にも比肩する地方紙の雄です。ただ県紙で購読できる範囲もありますので近隣で読める方であれば購入して御覧ください。

東奥27日ボカシ

 クリックすると大きくなります。でも本文はボカシかけてます。

 まあ、海自だと「八戸の機動施設隊そろそろ整理」かなとは答えておきました。

 この主の県紙の報道って防衛局の青森事務所か三沢事務所から上がるのですけど、現地部隊もやってるもので2空群の方の細かい形はわかりませんが、まあ機動施設隊から海幕にも懐かしのFAX1枚形式で上がるんじゃないかとは思います。

 たぶん、機動施設隊と厚木の航空管制隊は海自も考えているとは思う。また職域も反対しない。海自が健全なところは各職域とも海自の任務達成のためにはその手の負担は仕方ないと同意するところだなとは。機甲科、特科残って陸自滅ぶとは違うよねと。

 だいたい、いつの誰とはいいませんが昔の海幕施設課長は「人手が少なくてフネが動かせない状況なんだがら、施設幹部も艦船装備みたいに最初の1年は艦艇幹部になるのもしょうがないし反対しないしさせない」とはいってましたね。
2022.12
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12:53
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 新刊の通販の予約を開始しました。

メロン用表紙みほん

・ メロン
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=1789352

・ とら
https://ecs.toranoana.jp/tora/ec/item/040031039218/

・ 書店売り
年明けに相談に行ってきます

・ コミケ
12月31日 土曜日 東ポ34a 隅田金属ぼるじひ社

作品詳細:ASM-3は防衛省にも見捨てられたミサイルである。射程延伸型ASM-3改も暫定生産型ASM-3Aも先はない。ASM-3はなぜ失敗したのか。それについてコンセプトの誤りから問題解決の失敗、高コスト、汎用性の欠如の3点にまとめてのべる。そして12式能力向上型はなぜ成功するか。JSM/NSMミサイルの模倣であり確実である。問題解決への寄与、実現容易、低コストの3点で説明する。最後に国産の極超音速誘導弾が失敗する理由を述べる。本文24頁、表1-4を含めて28ページである。筆者は軍事ライターの文谷数重。



 11月末から大スランプで、まあスランプ値が30といったジャブコン状態でどうにか月曜日に印刷書にデータ送って作った同人誌です。 まあスランプなのは誰が悪いというと筆者が悪いのだけれども。特急料金で刷ったものなので、その分の回収もあわせてコミケ会場(一番利益率がいいです)で、通販で買ってもらえるとありがたいです。
2022.12
20
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08:23
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 「せんしゃだいすき」なキッズはコマツの装甲車を嫌っているのだけれども。

 実は相当優れていたのではないかね。

 なぜなら海外でハライタ起こしていない。96式、87式だか82式だか、軽装甲車と海外派遣の中心となっていて、なんだかんだで色んなところに持ってったけど、傍で聞く限りはノートラブルだった。

 それからすれば連中が大好きな三菱よりも優れているのではないかな。三菱の自動車やエンジンには定評ないし、重機はキャタピラーと組む必要があって、キャタピラーと分かれたあとには作っていない。

 実際の三菱重工の防衛装備品見ても確実性はどうもね。16式なんか砂漠とか極寒地とかで動かないとかあるのではないか。日本でも外気温40度で日射状況だとピコピコが暴走するとか、油圧系のリークがとかあるのではないかなあと。

 少なくともコマツのような伝説はないでしょう。マガダンのコルイマ川で平然と動作した。ソビエトの零下30度の鉱山でもエンジンの下で焚き火をしとけば普通に起動した。中古機械がアフリカでも元気に動き回っている。そんなブランドイメージもないものでねえ。

 新型装甲車が海外開発で、うまくすれば海外から輸入できるのも悪くないんだが、値段も値段なんで、本当なら防御力とか眼をつぶって96式改良型でも良かったのではないかと思うよ。タイヤ装甲車なんだから装甲にアマリ期待するのもなんだし。BTRみたいに右タイヤハウスに7.62ミリ打ち込むと高確率で貫通して操縦手の頭にヒットみたいなことさえなければ。

 まあ、陸自はどうせそれほど使わないものだから、重装甲の装甲車は保有している89式とLVTP7だけにするアイデアもありかね。第7師団が動くときにはLVTP7借りてくる。あるいは水陸機動団の連隊ごと借りてくるかね。アメリカ海兵隊はLVTPでバクダット突入したのだからそれで足りるでしょう。
2022.12
19
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15:06
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 この趣味やってると「上陸はオーバーロード」を聞くと同人締切が近いなあと

 「明日6時になればアイクがここにやってくる」とか、「それから何時間を空費したでしょ」とか、「戦車師団を呼びに行くけど」とか「ある日遠い街へのガイルが連れて行ったきり」とか「そうよ、お昼になれば総統もきっと起きるはず」とかね。

 毎年何回も聞くけと本当の歌詞はむしろ忘れ気味で理解していない。

 20年前の帝国華撃団もそんだもので、当時は赤衛ソ連軍とばかり聞いており最近ではトンとかからないので正確な歌詞は忘れた
 心までマルクスで武装する同士、のマルクスはオリジナルは何だったか覚えていない
 赤い旗染め上げて、は愛の色染め上げては覚えているのだけれども。

 あと、どーでもいいけど、愛のコリーダは映画の主題歌ではないことを50間近にして初めて知ったよ。
 
2022.12
19
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02:28
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 表紙できました。先行して明日入稿です
表紙試験


 例によってカバーで掛けただけです。なお、題は「成功するのか」と撮影後に「の」を入れました。
カバー分解

 明日もう一度、寝たあとでスペルとか太陽光の下で色とかチェックします

 ちなみに「まえがき」と「あとがき」ができているので、多分できるでしょう。パリピ孔明とゲーセンです。孔明はよろしいのですが読み下しは「松柏はクダカれてタキギとなる」でしょうねえ。まあ、今では「ハクソンコウの戦い」で「ハクスキノエの戦い」と読まないとか、ナントの王令で勅令ではないみたいな新形式かもしれませんが。

 なお、冬コミは12月31日 土曜日 東ポ34a 隅田金属ぼるじひ社 です
2022.12
15
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19:19
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 20年ほど前に「叫ぶ詩人の会」というのがあったのだけれども。

 日本映画もたいてい叫ぶね。登場人物の感情が昂ぶっていることを示すために役者に叫ばせようとする。また、逆に叫ぶことでそこが重要であることを示す。

 半年前からラジオでしょっちゅう宣伝されていたけど、『ラーゲリより愛をこめて』の予告版はそれだった。




 叫んでいるカットを宣伝で使うだけで見る気をなくすものだよ。鼻白むというのかねえ。日本映画の何でもセリフで説明するもあわせて、つまらないのが予想できる。クライマックスとかカタルシスって別段にセリフで説明するものでもないし役者が叫ぶものでもないねと。

 あとは「描写が軍事的に正しい」とか言っているあたりもねえ。

 たしかに服装とかは正しいのだろう。

 でも予告編を見る限りは妙に清潔な絵なんだよね。被服は薄汚れてもいないし、痩せこけていない、なにより餓鬼の眼ではない。

 死ぬかどうかの瀬戸際が見えない。母方の爺様なんかシベリア二年だったけど道にジャガイモも落ちていると思って煮たら馬糞だったとか、木材伐採で出てきたキクイムシを食ったとかいってた。復員で帰ってくる際にも自宅に戻る途中にある婆様の実家で信じられないほどの大飯を食ったと言っていた。

 まずは収容所の暗い雰囲気を活写できなければ落第でしょうと。服装が正しくとも何の意味ないものだとは思うよ。

 まあ、ミリオタ連の褒めるのをみるとね。ソ連兵の肩章が正しく内務省の兵隊とか日本兵の軍装が正しいとかいっている。ピント外れなことこの上ないものであるよ。
2022.12
09
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14:05
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 仕事が詰まっていて大変なのだけれども。

 そういうときにこそ労力を改善する努力をしなければならない。無駄を省いて作業時間を増やさなければならない。

 そう考えて新装備スティックスを導入した。遠隔操作によりファンヒータの延長操作を行い、部屋の電灯を点滅し、机の下に落ちた諸機材を回収する道具である。

 モノはホームセンターで買ってきた12ミリ×1800ミリのラタン材の丸棒2本である。それで机に向かったままファンヒータの延長ボタンを押し、寝床から出ずに部屋の電灯ボタンを押し、椅子に座ったまま下に落ちたリモコン等を回収できる。面倒な落下物も両面テーブを貼り付ければ簡単に手元に届く。

 近い道具は仏教道具の如意かね。まずは意の如くに諸物を操作できる便利な道具である。

 昔は商売物の瓦棒を自分で削って作っていて、それでテレビの電源やチャンネルを直接操作し、寝床にいながらにしてデロンギの電気ストーブの電源をオンにしたりしていたのだけれども。自分用の家の建て替えで捨てたものだ。

 それを再生したよ。リモコンはあって全部に磁石はっつけて机の脚にくっつけているけど、ファンヒータにはリモコンはないし電灯はリモコンで切ると常用する壁スイッチでは簡単には点灯しない不便があるからねえ。

 あとは机の上だが腕が届かない距離にあるマテリアルを取るための道具もほしい。1350ミリ×2400ミリあるので奥や両端は手が届かない。椅子の後ろの机も900×1820で、タテにおいているので振り返っても奥にある物体は取れない不便がある。

 これは如意よりもマジックハンドの類ほうがいいかもしれない。
 
2022.11
27
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04:21
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 『史林』の最新号に陳浩さんの「全球史視野下的突厥起源叙事分析」があった。神話や伝承との突き合わせで突厥の起源をさがすといった内容である。

 そこでメモをとるため突厥と書いたときに、高校生以来35年ぶりに書いた字だと気づいた。

 なお、突厥の突の字は今の日本漢字とは違い「犬」と点がある。これも己が子供時分には「大」か「犬」で悩んだなとも思い出した。小学校で使ってよい字はどっちかわからなくなっていたためだっだ。圧の「土」には点はいらないことは確信できていたが、「突」とあとは「専」の字も点をつけるかつけないかで悩んだ字だった。


■ 話がドンドン怪しくなる

 なんにせよ、記事はなかなかおもしろいものであった。

 話はドンドン怪しくなるのがよい。

 まず突厥の神話にある狼の子孫の設定や社会の継嫁制度からすれば烏孫との関係が窺えるとある。継嫁制度とは父の嫁を子供が相続する制度である。

 次に狼子孫設定はローマのロムロスとレムス神話に通底すると出てくる。だからローマと突厥との関係はとなってくる。このあたりから怪しい。

 そして金の角を持つ鹿の話からはアルテミス-アガメノンとの関係からやはりローマとの関係が推測しうる。そう言い出している。

 さらにはローマ人・フランク人と共通祖先の可能性を指摘する研究がある。

 最後に中世アラビア史料にはノアの子孫24人の一人が突厥の起源といった話も出てくる。


■ ドンデン返し

 そして最後にドンデン返しがある。

 まず「当然だけど、これらの推測は突厥をアルタイ語族の外と連携させるアイデアだよね」というような指摘をしている。確かに烏孫以外はみんな印欧語族やセムハム語族である。同一起源とは考えがたい。

 そして「考古学的に見れば突厥は新石器時代の東北における粟作農耕の興隆窪文化に遡る集団だよね」と結論づけている。

 「ムー」や「神々の指紋」の如くに広げた風呂敷を最後に完全否定して撤収した形であった。


■ 取材が終わるとたいてい駄話

 あとは興隆窪文化はシンクロニシティでもあった。木曜日に取材受けをしたときにも興隆窪文化がでてきたからである。

 遡るとシンクロニシティはあと一つあった。取材をした記者さんの記事を月曜日にたまたま読んだ20年前の雑誌、しかもたまたま開いた頁で見つけた。

 まあ、取材といっても中核部分の話が終わるとズッと駄話ですね。

 取材が一通り終わると「池中玄太は80何キロだったけ」とかの駄話を互いに延々していた。

 一番迂遠かつ長い話を再構成すると「天知茂の『昭和ブルース』は『殺しのライセンス』の歌ではなくそれから先だった『アッシーたちの街』みたいな映画のために作られた歌。その映画(いま調べると『若者は行く』)は『椿三十郎』で三船が撮影しているときに夜泣きうどんを買い食いして三船に殴られたやつ、あとで北海道で開拓生活みたいなやつやるTVドラマ(北の国から)の主人公(田中邦衛)がでてくる映画」であるか。

 まず「名前が出て来ない病」が延々とする。だいたい、池中玄太が出てくるけど西田敏行が出てこないで「太陽を盗んだ男のサラ金の借金取り」とか「ガンダーラの歌の西遊記のドラマの天蓬元帥猪八戒」とか全然遠回りの内容ばかりが出てくるのがね。