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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

→ サークルMS「隅田金属」
→ 新刊・既刊等はこちら

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2010.12
25
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03:08
Category : コミケ
今回も新刊を出せる見込みです

新刊は『道東アプローチ否定本』(今、題名を考え中)
「国後島は北海道本島侵攻の拠点にならない」というような内容。

あとは『ああっ妹狩峠』と『太陽を盗んだオタク』といったあたり
2010.10
29
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21:24
Category : コミケ
当籤しました。
隅田金属ぼるじひ社は 金曜日(3日目) 東地区 "Q" ブロック 52b です。

新刊は 『国後島はソ連の限界 日本に攻め込む余裕はない』 を出す予定です。
余裕があれば、水中翼船本かコンテナ本か港湾本かなにかも出せればよいかと。
2010.08
18
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22:02
Category : コミケ
 今回の夏コミで出した新刊について、その内容は概ね次のとおり。

a 性能の向上は限定的
b 10式でできて、90式にできないことは、ない
c 本土防衛なら74式で充分
d 周辺国に日本に攻めこむ能力はない(せいぜい2~3ケ大隊)
e 日本の外洋戦力は圧倒的
e 本土防衛は戦争中でも2線級部隊の片手間仕事、専用の新戦車はいらない
f 陸自の本土防衛は、かつての対米戦を基準にした「本土防衛」ではないのか?

2010_08_12_表紙_完成_披露用
2010.08
13
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10:48
Category : コミケ
 今年も8月15日。終戦の日が来ました。例年通りにTBSラジオで秋山ちえ子の『かわいそうなしゃち』の朗読があったそうですが、今年は聞き逃してしまいました。

 戦争中に起きた動物の出征。お国のために水族館から出征したシャチのおはなしは、昭和時代に小学校教育を受けた人ならみんな知っている内容です。毎年、あの暑い夏の一日の記念日に、秋山ちえ子は戦争を語り継ぐため、相模湾、江ノ島での悲劇を朗読をします。
 敵潜水艦攻撃のために調教されたにシャチ。秘匿名称はオルカ金物。生物爆雷として潜行中の潜水艦に体当たりするように条件付けを受けたシャチのジョーイの話です。
 体当たり用の爆雷を取り付けられたジョーイですが、戦局が悪化し外洋での運用が不可能になります。御役御免で除隊したはずのジョーイは、水族館でしばらくノンビリ過ごしていました。ですが戦争はついに内地まで近づいてしまいました。水中特攻兵器が実用化されたために、「味方潜水艇への誤認襲撃の可能性あり」という理由で、シャチを殺しなさいという命令が出てしまったのです。
 水族館では、毒薬を注射しようとしますが針は海獣の厚い皮を通さずポキリと折れてしまいます。大好きな魚に毒の入れて与えようとしても、知能の高いジョーイはそれを見抜いてしまいます。
 飼育員のおじさんたちは、命令違反を承知でジョーイを外海に逃がそうとしますが、水族館で育ったジョーイは外海で生きていけず帰ってきてしまうのです。
 それでもジョーイは褒めてもらいたくて芸をします。飛び上がって回転したり、上半身を水上に突き出してみたり、逆立ちをして尻尾を立ててみたり。飼育員さんを鼻先に乗せようとしたりして、ほめてもらおうとするのです。それを見ていたみんなは、銃殺や干上げて殺すことはとてもできない。餓死させるしかないだろうと決めました。
 しかし、そんなことを知るジョーイではありません。よい芸を見せれば今まで育ててくれた人間が餌をくれるものと信じています。芸をすれば体力が奪われてしまうというのに。そして、ジョーイはどんどん弱っていってしまいました。流線型の体は脂肪が減って痩せ馬がでてしまいました。ほとんど衰弱して、ただ浮かぶだけになってしまいますが、飼育員の長谷川さんを見つけると芸をみせようとするのです。
 ジョーイを子供のように思う飼育員の長谷川さんは辛くなって、辛くなって、ついに食料のサバやイワシを、ジョーイに分けてしまいました。限られた燃料を使って、汚穢船を転用した支援船で網を引いて手に入れた皆の食べ物です。「ジョーイ、腹が減ったろう、おいしいか、おいしいか」と食べさせる長谷川さんに他の飼育員のおじさんたちは何もいえませんでした。所長も、大学の人も、配属された海軍の軍人さんも何も言わずに、見守っていました。中には涙を流している人もいました。

 みんなその晩に話し合いをしました。「心を鬼にしてプールからジョーイを追い出そう。銛でついてもいい、音でいじめてもいい、普通のシャチとは違う体になってしまったけれども、外に出れば、お腹が空けば魚を食べるだろう。」
でも、海軍の人は申し訳なさそうに口を開きました。
「ジョーイがもしプールから出てしまったら、湾内で訓練している水中特攻部隊の若い人を殺してしまうかもしれません」
 戦争は過酷でした。本土の海岸にも特攻隊の配備が始まってしまったのです。体当たりで敵を沈める小型の潜水艇はあまりにも小さすぎて、爆雷をつけていないジョーイであってもぶつかれば沈んでしまうかもしれないのというのです。
 飼育員のみんなも黙ってしまいました。実は戦争がどうなっているか、軍隊の方針がどうであるのかということは誰の頭にもありませんでした。でも、みんなは特攻隊の兵隊さんが、自分の子供のような年齢の兵隊さんの身の上を思うとなんともいえませんでした。特攻隊の兵隊さんたちは水族館の側に寄宿しており、上陸日にジョーイの芸を楽しみに見に来ていたくらいですからなおさらです。
 学徒出陣してきた分隊士さんの中には、学生時代に研究で水族館に通っていた人もいました。若い下士官を連れた将校さんは、彼らをジョーイの鼻先に乗せてやれるように懇願しました。若い下士官も軍服を着ながらジョーイの鼻や背に乗って無邪気に喜んで、ジョーイに貴重品になった特別配給の飴を食べさせようとしたりしているのも見ていました。
 そして、その兵隊さんたちの潜水艇は安全なものではなく、ちょっとした不具合で訓練中に沈んだままになって殉職してしまうことも知っていました。みんなは、もう若い人が、訓練で死ぬのはやりきれないです。
 長谷川さんが口を開きました。「もう、ジョーイには何の餌もやらない」みんなは、下をうつむいて何も離しませんでした。ただただ、長谷川さんを囲んで味のしない合成の理研酒をまわし飲むだけでした。
 それから3週間たった夏の暑い日、長崎に原爆が落ちた4日後、ジョーイはプールで沈み、窒息してしまいました。せめて綺麗な体で埋めてあげようと、一端引き上げて爆雷取付具や安全尖外しを取り除き、ガスが堪って膨れたお腹を開いたとき、本当は風呂桶のように大きなジョーイの胃袋は湯たんぽの大きさまでしぼんでいたそうです。

 いまでもジョーイが死んだ8月15日には、鎌倉建長寺で慰霊祭が行われるそうです。
 『かわいそうなしゃち』でした。
 それではみなさん、ごきげんよう。


参考文献『星の墓標』 谷甲州 (1987.7 早川書房)


2009年夏『瀛報』(ようほう)29号のまえがきから、一部訂正のうえ転載。
2010.08
12
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02:27
Category : コミケ
2010_08_12_表紙_完成_披露用

今回も本を出せる見込み。

新刊は『必要なのか新戦車』

旧刊は
2009冬『本土決戦関東の戦い』
2009夏『最強の対艦攻撃機?それほどエラクはないF-2』
2009夏『フリーピストン・ガスタービン』ほか持ち込みの予定
2010.06
04
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21:15
Category : コミケ
夏コミ当籤

8月15日 日曜日 東地区“P”ブロック-12a

新刊『新戦車はいらない』(予定)