Category : ミリタリー
今月の”Proceedings”(USNI:米海軍協会)をパラ読みしていたら『無人・潜水による大西洋横断成功』の記事を発見。水中グライダー”Scarlet Knight”※が大西洋横断したという内容。
要は
(1) 負浮力とし、沈む力を翼で分解して前に進む
(2) ある一定の水深となると正浮力とし、浮き上がる。
この時も翼を利用して前向きに進む力を作る
を繰り返して進む水中UAV。
これって、80年代に考えられた「無人水中輸送船」。翼をつけた中正浮力のハルクに錘を付ける。「底」に到達したら錘の気室にヒドラジン(だったと思う)を入れて気体を作り、正負力にするというヤツの子孫じゃないのか、と読むと、やはりどうもそうらしい。80年代版の無動力輸送船、正式名称”Slocum glider”の直系の子孫であるとのこと。
ただし、”Scarlet Knight”は”Slocum glider”のようにヒドラジンをつかったり、深海まで降りたりはしない。ボディの気室の容積を「半カップほど」変化させることによって沈んだり浮かんだりする。潜る深さも100m程度。
当然だけれども誘導機構もついているらしく、航跡から潮に流されている様子もあるけれども機能している。大圏コースじゃないのが気に掛かるけれども、それは海洋観測やりながら・・・だからなのだろう。次は、イギリスからオーストラリアまで自律航海させるようだ。
ただ、まあ直接的な軍事転用…誰でも思いつくのは機雷敷設あたり…には使い難いね。
大西洋横断には221日を要していいるから。まあ軍事的応用は海洋観測位かなぁ。
※ 製造元の説明 http://rucool.marine.rutgers.edu/atlantic/index.html
要は
(1) 負浮力とし、沈む力を翼で分解して前に進む
(2) ある一定の水深となると正浮力とし、浮き上がる。
この時も翼を利用して前向きに進む力を作る
を繰り返して進む水中UAV。
これって、80年代に考えられた「無人水中輸送船」。翼をつけた中正浮力のハルクに錘を付ける。「底」に到達したら錘の気室にヒドラジン(だったと思う)を入れて気体を作り、正負力にするというヤツの子孫じゃないのか、と読むと、やはりどうもそうらしい。80年代版の無動力輸送船、正式名称”Slocum glider”の直系の子孫であるとのこと。
ただし、”Scarlet Knight”は”Slocum glider”のようにヒドラジンをつかったり、深海まで降りたりはしない。ボディの気室の容積を「半カップほど」変化させることによって沈んだり浮かんだりする。潜る深さも100m程度。
当然だけれども誘導機構もついているらしく、航跡から潮に流されている様子もあるけれども機能している。大圏コースじゃないのが気に掛かるけれども、それは海洋観測やりながら・・・だからなのだろう。次は、イギリスからオーストラリアまで自律航海させるようだ。
ただ、まあ直接的な軍事転用…誰でも思いつくのは機雷敷設あたり…には使い難いね。
大西洋横断には221日を要していいるから。まあ軍事的応用は海洋観測位かなぁ。
※ 製造元の説明 http://rucool.marine.rutgers.edu/atlantic/index.html
スポンサーサイト
Category : ミリタリー
台湾軍の精鋭部隊は海兵隊(海軍陸戦隊)といわれている。
でも、この海兵隊を保持し続ける理由は、金門・馬祖の防衛だけ。かつては大陸反攻を呼号していたのだけれども、冷戦構造が定着すると、もちろん呼号するだけに終わっている。(チョットした工作なんかはやっていたみたいだけれども)
ただ、この海兵隊、何気に台湾軍の重荷になっているのではないか。兵力1万人に加えて両用戦艦艇、大型揚陸艦16隻(乗員数2000名)、LCU200隻を金門・馬祖の防衛に貼りつけるのは、台湾の国防上かなり無駄なのではないか。(このことは前々から考えていたことでもあった)
到着した『尖端科技(尖端科技)』6月号に似たようなオピニオン記事があった。台湾人の中にも同じことを考えている人はいる様子。『金門外島兵力裁編与転型』(30p)は「将来は徴兵制になるから、今までのように金門島防衛に人手はかけられないよ?」という内容。海兵隊を対象とはしていないが、金門島他の、大陸側への貼付兵力の存在価値を捉え直す内容になっている。
数字のあたりを中心に抜き出してみると
・ 現在の金門島配備戦力は約1万~3万人(軍事機密らしい)
・ 金門島方面の兵員維持コストは、兵員5000人あたり50億元(150億円位?)
また
・ かつては大陸反攻の踏台だったけれども、今は警戒哨だからそんなに兵力は要らない・ 下手に兵員を置いといても、中国(大陸)の人質になりかねない
・ 中国(大陸)は金門島だけを狙うことはないだろう。
→ また、台湾本島を落とす時に金門島は狙わないだろう。
→ その時には金門島には地雷を敷設しとけばスキップする。
そもそも金門島も守ろうとしたら幾ら兵員がいても足りない
このような前提から、金門島配備兵力は5000人以下で充分と結論づけている。
加えて「中台両軍の緩衝地帯となるなら、兵力を配置しないでもいいんじゃないの」という意見もあり興味深い。
でも、この海兵隊を保持し続ける理由は、金門・馬祖の防衛だけ。かつては大陸反攻を呼号していたのだけれども、冷戦構造が定着すると、もちろん呼号するだけに終わっている。(チョットした工作なんかはやっていたみたいだけれども)
ただ、この海兵隊、何気に台湾軍の重荷になっているのではないか。兵力1万人に加えて両用戦艦艇、大型揚陸艦16隻(乗員数2000名)、LCU200隻を金門・馬祖の防衛に貼りつけるのは、台湾の国防上かなり無駄なのではないか。(このことは前々から考えていたことでもあった)
なまじ金門島があるから 2006年04月08日10:48 MIXI日記から
台湾海軍は、海兵隊を、海上高速輸送部隊を捨てられない
台湾にとって、実利上は、金門島は別になくてもかまわないのだろう。
しかし、政治的オプションとしては、中国に対して、実効上大きく与えた制約である。 ただ、「中国」としての大きな拠り所を失うので、金門島を捨てられない。金門島に強力な軍隊を置かなければ、中国の平和進駐を、軍事的に略無抵抗の「強制接収」を許してしまう。
だから、台湾海軍/海兵隊は随分とイビツな構成となってしまった。78年発行の『極東海軍の手引』(米海軍協会)を入手したが、その台湾の項目を眺めると、大陸支配地維持(もしくは大陸反攻)のために特化した海軍の姿しかない。
経済発展のおかげで、台湾海軍はいまでは強力な外洋活動能力をもつようになった。
それでいて、海兵隊装備の更新が比較的後回しなのは、基本的には「金門島では軍事的抵抗ができるという水準があればよいから」だろう。
到着した『尖端科技(尖端科技)』6月号に似たようなオピニオン記事があった。台湾人の中にも同じことを考えている人はいる様子。『金門外島兵力裁編与転型』(30p)は「将来は徴兵制になるから、今までのように金門島防衛に人手はかけられないよ?」という内容。海兵隊を対象とはしていないが、金門島他の、大陸側への貼付兵力の存在価値を捉え直す内容になっている。
数字のあたりを中心に抜き出してみると
・ 現在の金門島配備戦力は約1万~3万人(軍事機密らしい)
・ 金門島方面の兵員維持コストは、兵員5000人あたり50億元(150億円位?)
また
・ かつては大陸反攻の踏台だったけれども、今は警戒哨だからそんなに兵力は要らない・ 下手に兵員を置いといても、中国(大陸)の人質になりかねない
・ 中国(大陸)は金門島だけを狙うことはないだろう。
→ また、台湾本島を落とす時に金門島は狙わないだろう。
→ その時には金門島には地雷を敷設しとけばスキップする。
そもそも金門島も守ろうとしたら幾ら兵員がいても足りない
このような前提から、金門島配備兵力は5000人以下で充分と結論づけている。
加えて「中台両軍の緩衝地帯となるなら、兵力を配置しないでもいいんじゃないの」という意見もあり興味深い。