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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2010.06
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Category : ミリタリー
シンガポールの防衛産業、CIS社。あまりお金のない国に、上手に新品売っているみたい。

 そのイチオシの機関銃ウルティマックス(Ultimax)だけれども、その採用国をみると見事にお金のない国が多い。ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチア、キプロス、フィジー、ホンジュラス、インドネシア、モロッコ、パプアニューギニア、ペルー、フィリピン、シンガポール、ソロモン諸島、スリランカ、ウルグアイ(http://en.wikipedia.org/wiki/Ultimaxより)
 もちろん、分隊支援とか後方部隊用として使うのならともかく。正規の汎用機関銃として採用するのはチョットしょっぱいね。まあ、新型小銃SAR21も、そういう国に売り込んでいるのだけれども。
 CIS社って「冷戦期に供与された東西小火器のリプレース市場」を狙っているんじゃないかね。「Ultimax 100」なんて、自動小銃に交換可能なヘビーバレルを取り付けたようなもの。弾倉式だから、採用国からすれば、BARやブレンやデグチャレフの代替品。

 採用のいきさつも
・ 既存の機関銃は経年劣化で動作不良が増えている
 ・ 交換部品もなくなってきている
  ・ 機関銃の信頼性が担保されない(信頼性が命なのに…)
・ しかし、汎用機関銃(ベルト式)は高くて揃えられない
 ・ でも、機関銃がないと陸戦はなりたたない
→ ウルティマックス「で」いいや
 ではないかと。

・ お金はないけど、新品で信頼性のある機関銃が欲しい。
・ 信頼性があればベルト給弾でなくても、弾装給弾式でもいいや
 という「バターが買えないからマーガリン」的な採用経緯じゃあないかな。弾倉式ならベルト給弾式よりも安くて(さらに軽くて)信頼性もある機関銃を作れる。もともと持っている機関銃が弾倉式ならば、BARやブレンやデグチャレフだったら、ベルト給弾にこだわる必要もないだろう。逆に、弾倉式でも100発入る(223口径だからね)のだから、それでOKと割り切っているのかもしれない。
 この弾倉の値段だが、20~40ドルくらいはすると思う。洋物の武器雑誌なんかに「M-16用120発マガジン」とかあるが、だいたいその値段。『弾倉は使い捨てが前提』(床井雅美さんの本から)にしては安くないけど、実際のところ戦闘でも余裕のある時、また平時には再利用するのだろう。(MIXI日記2008年06月27日より)

 追記(当時のレス回答分に手を入れて)

 機関銃の動作不良は、小銃とは比較にならないほどの問題ですからね。多少重くとも、旧式でもとにかくまともに動作する機関銃は必要になるのでしょう。あのM60で頑張った米軍であっても「信頼性」からFN-MAGそのもののM240に先祖がえりしている。大口径の必要性が出てきても、100年前のデザインであるM2重機の改修型M2QBCの再登場させているわけです。

 機関銃は実用性が一番なんですよね。小銃なら別にアレでも構わない。それよりも見栄の問題が優先するのでしょう。自動小銃は、ある程度の国なら自国開発かつ自国生産する。多少兵隊が困っても、戦争で多少の不具合が出ても構わないのでしょう。毎回、尾栓を引かないといけないような実質単発式でも弾が出て、銃剣がつけばそれでいい。
でも、火力の根幹となる機関銃についてはそういうわけもいかない。自国で開発して不具合が出る、熱をもつと固着するとか、銃身と機框部に相性があるとか、すぐに単発式機関銃となってしまうとなると、陸戦そのものに差し障ってしまう。
 もともと小銃と機関銃では、工作精度が段違い、機関銃は段違いに高級らしいのです。ですから当然値段も段違い。でもないとどうしようもない。
 …そこに付け入ったのがCISなのでしょう。一番めんどくさい、高信頼性が求められ高価になりがちなベルト式のフィード機構をオミットして、代わりに大容量の軽機用弾倉をつけることによって安価な機関銃を実現して売り出したというところではないかと。まあ「大容量の弾倉」なんて223口径だから可能だし、反動もマイルドだから安く作れたのであって、308NATOでは作れないのでしょうけど。(当然、火制距離も短くなっちゃうし)

 これは完全に推測ですけど、フィリピン軍なんて「軍事同盟が緩くなってから、アメリカがロハでM60を供与してくれなくなったので、ウルティマックス購入した」といったあたりではないでしょうか。
まぁ、3点射・6点射で撃つ限りは、ZB26と同じくらいの信頼性はあるのでしょうね。


本当に、お金のない国向けですよね。そういった国の兵隊さんからすれば

「わーい、ウルティマックスだ、新品の機関銃なんて初めて交付されたヨ 」(*^ー゚)b
「軽ーいなー、ボクみたいな小兵でも扱いやすいネェ!」(・∀・)イイ!
「スゲー、引金引くと弾丸がズーっと出るΣ (゚Д゚;)
 3発撃っらた弾が出なくなる旧式ブレンとは大違いだ」

って感じじゃないですかね。相手がAKとPRGしかもっていないゲリラなら、強力な新兵器になると思うのです。
しかし、相手がソビエト伝来のPKM機関銃とか、手入れの良いDShKとか持っていたら、絶対に撃ち負けしますよね。(文谷)


おまけ

なんとなく思いついたのですが
「M16に加えて、新兵器ウルティマックスを装備し、意気揚々の対ゲリラ部隊が遂に敵部隊を包囲する、
223口径の断続的な射撃音、交互躍進を行う兵隊もどことなく悲壮感はない。
しかし、突然、前方からキツツキのような九二重機の響き、そして重擲の雨が部隊に降りかかる・・・」

…良好な旧日本軍装備のゲリラだったら、ウルティマックスでは絶対に撃ち負けでしょうね。

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2010.06
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00:53
 日本のネトウヨ、韓国のネチズン、中国の憤青に加えて、アメリカにもネトウヨ風味は居るらしい。『クーリエ・ジャポン』の2010年7月号で発見。加えてチョイチョイ調べてみた。

 とりあえず見つけたのが、オース・キーパー(Oath Keepers)という連中。ありえない事態をこねくり出しては自身のナショナリズムをこじらせているらしい。うーんネトウヨと同じ。
 例えば「米国に侵略されたとき、米政府が侵攻軍に協力したら、米政府を許さない」(憲法上の権利として武装蜂起をするんだとさ)とかね、まあ、そんなことがあると信じているところもネトウヨと同じ。「ソ連に占領された祖国」というモチーフのドラマ「Amerika」を現実と混同している危機感なんだろうね。ちなみに「AMERIKA」では合衆国は12個に分割統治されるのだけれども「中国外務省から流出した"2050年の国家戦略"と題した地図」の「東海省と日本自治区に分割されている」という与太のネタ元じゃないのかな。
 あと「オバマは米国生まれではない」(大統領となる権利がないと主張したいらしい)と主張しているのも、ネトウヨのよく言う「○○は××人」そのもの。「オバマは売国奴」というのも「売国○○」と全く同じで、ナショナリズムの想像がいきすぎて、自己と国家の同一化をやりすぎたせいだろう。
 他にも「CIAに監視されている」(それならFBIじゃないの?)といった被害妄想も同じ。

 生まれてくる構造も似ている「実際の社会での挫折をこじらせた結果」オース・キーパーになるらしい。軍隊に入ったけれども、体を壊して除隊。戦争に行って愛国者になるつもりが、故郷に帰る顔もないから国内で愛国者になろうと過激運動に身を投じるらしい。
 日本のネトウヨと違って、外出して軍事訓練なんかしているらしいのだけれども、それを「まだ外に出るだけマシ」と評価するか、「○○に刃物」と見るかは微妙なところ。

 ただ、この『クーリエ・ジャポン』の記事で、「国を裏切った連邦軍との戦いに備えて、ボルト・アクション・ライフルを買いたいが、5600ドルもするのでしばらく買えない」(大意)とあるのだけども。そこに違和感がある。誤訳じゃないのかな?
 ボルト・アクション・ライフルなんて、実用上充分の高精度を持つレミントンM700でも500ドル~1500ドル程度で買えるはず。5000ドルなんて競技射撃やベンチレスト用の過剰精度品を買ったところで使い道もない。彼らの経済力では高精度弾(自作しかない)で練習なんかできないだろうし。
 考えられるのは、単純に誤訳か、ツァイスあたりの高級スコープ込みか、あるいは「愛国者」君が「ボクには高精度銃が必要」と痛い勘違いしているかだろう。