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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2010.07
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Category : ミリタリー
NDLで本が出てくるまでの暇つぶし。新聞データベースでうろ覚えの記事の検索。中学生の頃に新聞で読んだ気のした「空中巡洋艦」構想を検索すると…1986年に初出(63要求かね?)

・ P-3Cの対潜・対水上装備をおろし、E-2cの捜索レーダ(背中に背負う、APS-138)とF-14のFCS(AWGー9)を搭載する。武装はフェニックス(AIM-54C)×12。
・ イージス艦のさらに外側を警戒する。多分、イメージとしては米CBGの戦闘機交戦圏、つまりミサイル防空圏の外側のエリアを担当。
・ 1機200億円
・ 厚木と那覇に各1ヶ航空隊10機づつ整備

今、見返しても面白いアイデアだなあと。システム開発は多分それほど面倒はないから、実施すればできないことはないだろう。1機でF-14×2、E-2c×1の合計3機分の仕事はできる。どの機体よりも滞空時間は長いし居住性も良いから、場合によれば2セット分の仕事が出来るかもしれない。おまけで強力な対水上捜索能力も手に入るし、ちょっと工夫すれば対水上攻撃能力も期待できるだろう。 問題は、本土から離れるとステーション(いや、CAP)できる時間が短くなるところさろうけれどもね。

イメージとしては、太平洋戦争の南太平洋だね。日米とも相手の哨戒機を食おうと重武装した爆撃機を繰り出して…『大艇再び還らず』みたいな戦闘をしたアレ。アレをベアやバジャー相手にやろうとしたわけだね。キエフ?フォージャー?、APS134積んでいるのだもの、避けるのも簡単だよ。

冷戦終結でお役御免ということもないのではと。USCBPのAEW搭載型Pー3みたいに海上監視に案外使えたかもしれない。

MIXI日記2010年03月11日より転載
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2010.07
25
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Category : ミリタリー
『原子力の父』と呼ばれたリッコーバー提督の言葉。
 今月号(当時 2009年2月号)の米海軍協会誌『PROCEEDINGS』にあった『艦船命名法の誤り(再び)』(ノーマン・ポルマー)から。
 ヴァージニア級原子力潜水艦『ジョン・ワーナー』が進水した。名前は、上院議員の名前から採用されている。彼は国家や米海軍に貢献した立派な人物であり、艦艇名として採用することはふさわしいが、しかし…ワーナー議員は、第二次世界大戦で海軍に従軍し、後海兵隊に移り朝鮮戦争に参加した。その後、議員として上院軍事委員会で五軍のために貢献した…でも、なんで潜水艦の名前なの?
 いやね、殊勲甲の将兵、提督、革新家、海軍長官等は、本来は駆逐艦名にすべきじゃね?

 だいたいさ、潜水艦の名前って、魚とか海棲生物の名前だよね。まあ、世界を滅ぼす力を持つ戦略原潜は歴代大統領の名前を採用したさ。でも、攻撃原潜はノーチラスからズーっと魚の名前で通してきたよね。
 それがおかしくなったのは、1960年代なんだわ。攻撃原潜に議会関係者の名前を、顕彰して使うようになったの。リッコーバー提督は言ったんだって『魚の名前をつけたって、だれも海軍に感謝しないジャン、でも議会関係者は海軍を支持してくれるかもしれないけれどもね』って。
 まあ、良識派の力があって、ロサンゼルス級から「攻撃原潜の名前は都市の名前」って決めてやりなおしたんだけれども。
 でも今度はいきなり『リッコーバー』って名前が採用されちゃったんだ。ちなみに『リッコーバー』を押したのは、海軍長官のレーマンさんだけど、噂だと「逆にリッコーバーは、空母の名前に『レーマン』を押すという約束があった」んだって。

 そういう雑音もあったけどさ、ロサンゼルス級の後継が『シー・ウルフ』で海棲生物の親玉だから、また正道に戻ったと思ったんだよ。でも2番艦が『コネチカット』で、当時の戦略原潜と同じ州名になって、3番艦『ジミー・カーター』で大統領名ね。
 もう何なのって。ボート3隻が全部違う基準じゃん。大統領なら空母でしょって。やっぱり『魚は投票してくれない』なんだよね。
 で、バージニア級から州名で通したのだけれども、12隻目で『ジョン・ワーナー』って何よ。
 いやね、ワーナーさんは立派な人で、艦船名になるべきだし、それに文句はないのだけれども。本来なら計画中の空母か巡洋艦でその名を残すべきじゃなかったかなぁ。少なくとも、潜水艦はオカシイって。

…という内容でした。

 2009年02月13日MIXI日記より
2010.07
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12:36
Category : ミリタリー
 『F2戦闘機を追加調達 FX選定難航で防衛省検討 中国脅威に防空を穴埋め』(http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100719/plc1007190053001-n1.htm)という産経ニュースの報道があった。
 これが事実だとしたら、防衛省・航空自衛隊は支援戦闘機のF-2(さらにいえば退役したF-1)を「空中戦のための戦闘機」とみなしているのではないか。F-2を積極的に防空戦に投入する意図があるのではないか。このような疑いをいだかせるものであり、その発想に危険性を感じるものである。

 両機はともに「対艦攻撃がウリの支援戦闘機」ではなかったのだろうか?その支援戦闘機の運用については、防衛白書のイラスト、着上陸戦対処のポンチ絵では常に対艦攻撃を担当する機体のように描かれていた。その「優秀性」についても、対艦攻撃能力を前に出した説明をされていた。F-2がF-16を凌駕する性能を持っているかについては疑問が残るし、F-1については同世代のジャギュアやORAOと同程度の、ハッキリ言えば二流の機体に過ぎなかったにもかかわらず、防衛省・航空自衛隊は対艦攻撃機として万邦無比であるように宣伝してきた。開発や生産にしても、対艦攻撃能力が必要ということを全面に押し出した説明をしていたのではないか。

 もちろんF-2は現実に日本の領域警備に、領空を守るためのスクランブル任務に用いられている。また、かつてのF-1も同じ任務についていた。空中戦・防空戦の戦力の一翼として運用していたわけである。だが、「対艦攻撃用です」という国民向けの説明からすれば、副次的任務であったはずである。
 それを、この報道によれば、F-Xの補助機として導入を継続するという。防衛省・航空自衛隊は、実際のところF-2は積極的に空中戦・防空戦に参加する航空機と考えているのではないだろうか。
 これは、よろしくない考えだろう。というのも、有事を考えた際、防空戦にF-2を積極的に投入し、そして損耗した場合、上陸船団を阻止する手段は喪失されてしまう可能性があるからである。対上陸戦に焦点を絞って整備された支援戦闘機が、防空戦闘で消耗した結果、対上陸戦に参加できなくなるというのはおかしな話である。
 本土防衛の最終段階として、敵上陸船団を攻撃する目的を全面に押し出して整備されたF-2を、その前段階の対航空撃滅戦に参加させることは理屈が通らないだろう。対航空撃滅線が失敗し、上陸戦が濃厚となった場合にF-2が不在となってしまうのではないのか?

 実際のところ、同盟国アメリカを除いて、日本に着上陸戦を意図し、実行できる国はないだろう。さらに言えば、同盟国アメリカを除いて日本に対して航空撃滅戦を意図し、実行できる国もないだろう。日本の陸上自衛隊は本土決戦準備そのものであるし、航空自衛隊は正味防空軍である。さらに言えば、強力な外洋海軍である海上自衛隊がその外側を守っている。記事では中国の脅威と言っているが、中国空軍や中国海軍の戦力組成や装備を見れば、渡洋攻撃は難しいだろうし、日本に喧嘩を売れる内容でもない。かつての脅威ロシア/旧ソ連にしたところで、地理的・交通的な見地から、ウラジオ以東でまともな作戦能力をもっているとも思えない。この意味では、机上の空論であるかもしれない。

 ただ、国民は、F-2/F-1については、対上陸戦に必要とする説明を信じて整備を許したのである。それを空中戦や防空戦に積極的に利用しようとするのは、それを裏切る行為ではないのだろうか。
 真に対上陸戦を考慮するのであれば、諸外国のように対艦攻撃を海軍航空隊に、日本で言えば海自の航空部隊に移管すべきだろう。空自が余計な運用を考えないように、既存のF-2を海自に移管してしまうべきだろう。空中戦第一主義に凝り固まった空自パイロット抜きで。
 もちろん、海自ののP-3は強力な対艦攻撃能力を持っているし、新型のP-1はそれを超える能力があるかもしれない。ただ、日本人が期待する対艦攻撃能力「大艦隊を伴う上陸船団に打撃を与え、上陸戦を阻止する」を実現するためには哨戒機は低速であり、鈍重であり、防空網を突破することは容易ではないだろう。
「集団で敵艦隊のエアカバー/防空火力をかいくぐり、打撃を与える」かつての艦爆的な運用能力を実現するためには、既存の機体では能力不足である。日本はそのような用途に用いる機体としてF-2を作った。その本来の趣旨を一貫するのであれば、F-2は航空自衛隊から剥ぎとって、海自に渡すべきだろう。もともと対艦攻撃をウリに作った機体なのだから、対艦攻撃に使うべきなのは当然だろう。

 空自のF-X追加調達?中古のF-15Cでも売ってもらえばいいんじゃないの?どうせF-2だって生産ラインが完全に国産ないのだから、再生産もアメリカに伺い建てないといけないのでしょう?

F-2は艦爆の後継機 http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-51.html
【空自の戦闘機】F104で充分ではないか? http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-29.html
T-4に対艦ミサイルを積んだ方が… http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-2.html
2010.07
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20:36
Category : ミリタリー
 コミケの原稿でさ、F-1とF-2は、彗星や流星の後継機ではないかという話を分解しているところなんだけれども。
 いやね、戦争後半、米空母機動部隊に真っ向から正攻法で戦果を期待できて、しかもまともに帰ってこれる機体って、新鋭の艦爆、彗星と流星(艦攻だけど)くらいなものじゃない。小型で運動性もよく、速力も機動力がある。だから戦闘機交戦圏と対空砲交戦圏を突破できるわけだ。まあ、チョット大きい銀河とか飛竜も戦果を期待できるだろうけど、薄暮とか悪天候を利用しないと帰って来るのが難しいでしょう。
 対して、陸攻や重爆、旧式の艦爆や艦攻、軽爆だと、戦闘機の掩護下で飽和攻撃でもかけないと、いたずらに損害を出すだけの結果になってしまう。
 で、戦争後半に艦爆信仰が生まれて、それが小型の対艦攻撃機としてのF-1やF-2を産み、その価値を無根拠にも信頼しているのだろうね。
MIXI日記2009年07月27日より転載

当時の文谷によるレス


(戦後の国産対艦攻撃気開発が)哨戒機を志向せず、攻撃機を志向した点。わざわざ脚が短く、レーダや乗員の制約から水上捜索能力をほとんど期待できない小型(単座/複座程度)の攻撃機を、高く評価したという意味での艦爆志向ということです。
 で、「対艦攻撃機」という言葉だけで、その飛行機は素晴らしいと考えてしまう点も、艦爆信仰の名残かなと。さらに国産機を作るときに、うまく利用されただけじゃないかと。ASM-1なんてF-104にもほぼ無改造で積めただろうしし、F-4なら4発もつめた。なのに、F-1にしか詰めないようにミスリードしたのではないかとか。所詮は、F-16+にすぎないF-2の開発・配備のために「いや、世界水準を越えてるって、なんせ4発もつめるのだから」とプロパガンダしたのではないかと。
 ASMの能力はそれほど重要ではないでしょう。アメリカを相手にするのでもなければ、初期のタイプ、ASM-1とかエグゾゼAM39とかコルモラン1で充分ですよ。艦隊防空艦以外なら、それで充分。


 戦争で米空母機動部隊に全然歯が立たないかった。その経験・トラウマから、戦後の専守防衛での対艦戦闘でも、かつての米空母機動部隊との戦闘を想定した準備をした。
 それが、敵直掩戦闘機を振り切って攻撃を実施できるF-1とF-2なんじゃないかなと思うのです。強力な空母戦闘群と喧嘩を売るための「艦爆」なんでしょう。
 羹に懲りて膾を吹くというか、所詮はソ連海軍が相手なのにね。
2010.07
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23:31
Category : ミリタリー
太平洋艦隊の上陸演習(1986年)の写真をよく見る。(2葉で、別媒体。ただし撮影/提供はソ連だから、でどころは一緒か)
 ソ連の海軍歩兵は、地上軍から見て、装備も補給も優先順位が高かった。それにもかかわらず、写真の戦車はT-55/54、多分T-55。しかも、ビーチングで戦車を揚陸している。

 こんなのんびりした方法で旧式戦車を揚げている理由を強いて推測すれば…
「本番なら武装ヘリの直協やら近接航空支援がある(はず)」だから「敵戦車は既に排除済みであるし、居ても動けないだろう」という考えなんだろう。そして、上陸した戦車の仕事も、排除した/動けない敵戦車の撃破ではなく、直接支援だから古いタイプの戦車(T-54/55)で充分ということなのだろう。

 つまり、かれらに本格的上陸戦の能力はなかったということだろう。
 第二次世界大戦の運用を見ても、ソ連の両用戦って、襲撃(デサント:急襲/撤退)の色合いが濃い。『全縦深同時制圧』の一環で「沿岸部を進撃する味方のチョイ先を確保する」とか「沿岸を敵の居ないところまで前進して、叩いて帰る。」ような雰囲気。我々から見れば、渡河作戦の延長みたいなモノと見てよいのかもしれない。

 敵のいないところにデサントを掛けるのだから、T-55で充分だったということではないだろうか。いずれにせよソ連海軍歩兵の両用戦能力は極めて限定されていたと判断すべきだろう。

MIXI日記 2007年07月03日より転載
 
2010.07
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23:04
Category : 未分類
 IDR(International Defence Review)の1月号をペラ読みしていたら、インド海軍にグリペン艦載型を売り込む話が出ている。
 陸上機の艦載転用って、「F-17→F-18」とか、「ホーク → ゴスホーク」みたいに本格的にやらなければうまくいかないような気がするのだけれどもどうなのだろうかね。グリペンにはBAEの技術支援が入るから、ロシア人の「Mig29 → Mig29K」よりはマシなのかも知れないけれども。

 それはともかくとして、さすがは業界紙IDR、運用と同じくらい市場の分析をしている。
 「固定翼艦載機市場をみると、ハリアーとスーパーホーネットの間に小さくはないニッチがある。小型軽量のグリペンはそこにピッタシ」といった内容で、インドに加えて、アルゼンチン・ブラジルでもシー・グリペンが受け入れられる可能性があるだろうというような結論だった。(最新号で借りられなかったので、記憶による)

 ハリアーがドンドン退役して、更新するはずのF-35が全然だから、CTOL空母を持つ国からすれば随分興味のある話なのだろうね。
 実際に、ホーネット以下のサイズの、安価な艦載機で現用できそうなのは、ハリアーとゴスホークしかない。そしてハリアーはもう退役時期となっている。
そういった眼で艦載機に転用できそうな現用戦闘機を探すとグリペンしかないわけだから、艦載化に伴う技術的問題はともかくとして、筋は良い話かもしれない。

 まあ、市場規模からすれば、A-4、A-7とかF-8とか再生したほうがいいような気もする。でも、空母という最高の威信財の価値を考慮すれば、現用の最新戦闘機でなければいけないのでしょうねえ。

MIXI日記 2010年02月20日より
2010.07
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22:18
Category : ミリタリー
 『軍事研究』1970年6月号の『昭和45年度研究開発計画』から

 自衛隊は海モノばっか追いかけているので知らなかったのだけれども。1970年頃、M24・M41軽戦車の後継戦車として構想があったらしい。
 重量20t以内、75mm砲、浮航能力…なんだけれども、要求性能に「何に使うの?」感は否めない。75mm砲ねえ、できれば対戦車の威力を期待して90mm以上か、あるいは軽装甲~柔目標に限って使いやすい機関砲の砲がいいだろうし、浮航能力についてはどういうシチュでいるのかと。どこまで構想が進んだかは知らないけれども、まあM24とかM41の定数は74式戦車に振り向けたほうがマシだったのだろうね。

 他にも、装甲車両としては後の73式装甲車、そのファミリー化車両が色々と。三〇型ロケット搭載型やL90搭載型も検討されたみたいだけれども、長射程の三〇型ロケットを装甲車両に積む必要も少ないだろう。小さい装甲車に対空機関砲を積むのは…ドイツのHs30とかアメリカのM113の対空型はまず失敗作だったし…限界がある。まあどちらも現実にはならなかった。多連想ロケット搭載型は実用化されたけれども、アレも装甲車である必要も少なかったからねえ。
 逆に、短SSM搭載型、この短SSMは重MATのこと。戦車駆逐車なのだが、何で実用化されなかったのかが却って不思議な感じ。PANZERとか戦車マガジンのバックナンバーを探すべきかね。

 あとは、技本の自己満足的な研究もいっぱい発見。
・ プラスティック製薬莢
・ 燃料電池(酸素と水素のアレ)
 まあ、いかにも実用化できますよみたいなウソをついて開発予算をゲットしたのでしょう。

 そうそう、陸自?がCOIN機を導入するみたいな記事もあった。OV-10ブロンコとかOV-1モホークとかA37ドラゴンフライとかね。ブロンコなんか買っとけば便利だったろうけれども、陸自ではヘリと競合するから金が捻出できなかっただろうね。
(関係ないけれども、1980年代後半の朝日新聞で、米韓合同演習チームスピリットを見に行った空自の人、在韓米軍のA-10を見て「日本にも欲しいね」と言ったという記事があった記憶がある。)

2010年02月16日 MIXI日記から転載
2010.07
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02:52
Category : 古い本
 60年代~70年代のベトナムルポ。今、読み返すと、また別の味わい。
『泥と炎のインドシナ 毎日新聞特派員団の現地報告』(大森実 1965年 毎日新聞社)
『ハノイの微笑 戦う北ベトナムの素顔』(田英夫 1968年 三省堂)
を某図書館で読んだのだけれども。貸し出し履歴(表3のスタンプ欄)「なし」と「昭和43年」というのはいつものこと。まあ、この2冊については、「そういう本は読みたくない」という心の現われなんだろう。保守・右翼色が濃いところだから。

 でもねえ。面白いのよ。最初は北ベトナムのプロパガンダに乗った本かと思ったのだけれども。それっぽいイヤらしさがない、あるいは巧く処理されている。だから見聞記としても読める。

 さらに大森実には独自の視点で判断している。文中で「こりゃ、北のプロパガンダ」と言い切ったりしているとこなんか中々。
例えば(大意)
「米軍機は、学校や病院を爆撃している」(北ベトナム)
「兵舎に見えるのだろうし、転用しているのかもしれないと判断したのかも」(大森)

「米軍は、化学兵器で大量殺戮をしている」
「これは、枯葉剤の影響だろうけど、大量殺戮兵器としての化学兵器とはいえない」
って感じ。
 さらに、「ベトナム民族は、アメリカの脅威とは別に、中国にも脅威を感じているはず。だから、中国軍を引き入れることは絶対にない」(大意)みたいな鋭い知見がある。

 たいして、田英夫の方は…チョットね。そういう鋭さがない。
とはいえ、読み物としては悪くない。また、プロパガンダの中にも、事実が入っていて、それもまた味わい深い。
・ ハノイに入る民航機は、北京-武漢-ハノイの中国機だけ
 ・ ソ連人も中国機を利用している
  ・ ソ連人と中国人は機内で険悪である
とかさ。
・ チェコスロバキアの援助で病院はできた
 ・ スタッフはサッサと引き返した
みたいなところね。

 あの図書館には、この手の本が開架されているのだけれども、誰もひも解いていないのだよね。神がかり右翼の本とかはよく借りられているのだけれどもね。

2009年11月04日 MIXI日記より
2010.07
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03:22
Category : ミリタリー
 新戦車、10式戦車の防御力には重量上の制限があるはず。
 海外派遣のお付きあいとかで、とにかく人死を出したくないなら、より防御力が期待できる90式+追加装甲のほうが向いているだろう。対戦車火力?命中精度?、海外派遣不要では不要でしょう。米軍を除いてね。イラク戦争でバグダットに攻め上る時に戦車戦をやった米陸軍(海兵隊もかな?)を除けば、各国の戦車の使い方は、フス戦争での「馬車要塞」的な機動防護壁、あるいは心理的圧迫「戦車には勝てない!」を与える手段にすぎないでしょう。実用したとしても、市街戦で榴散弾バラまく程度じゃないの?

 でね、国内で使うだけなら、本土の74式を更新するだけなら、74式+α程度の性能で充分じゃないのかね。まず、日本に着上陸をかませる国なんて米軍しかいない。その米軍とは同盟を組んでいる。
 まあ、それ以外の国と不味くなったとして、さらに制海権と航空優勢を握られて(ありえないね)、上陸されたとしても…周辺国が揚陸艦の輸送能力をフル活用しても、一回で上陸できる兵力は多寡が知れている。既存の74式で十分対抗できるでしょう。

 一応、周辺国の同時輸送能力を全部を挙げてみると…(不公平にならないように全部挙げた)
ロシア:戦車1個大隊+狙撃兵1個大隊程度
   (揚陸艦はバルト海・黒海・北海に分散配置、海軍歩兵は港湾/沿岸守備戦力)
中 国:戦車1個連隊+歩兵1個旅団程度
   (揚陸艦は台湾正面に貼りつけだろうし、航続距離が短い)
台 湾:歩兵1個旅団程度
   (陸戦隊の機甲戦力は水陸両用戦闘車だけ)
韓 国:戦車1個大隊+歩兵1個旅団程度
   (海兵隊は黄海沿岸での活動を想定)
北朝鮮:揚陸艦の運用は重資材の沿岸輸送用が限界、上陸戦はできないだろう
 なんだよね。
 さらに、ほとんどの揚陸艦はLSTであってビーチングが必要で脆弱性が高い。また各国海軍歩兵/陸戦隊/海兵隊の戦車は旧式。実際に揚陸させているのはロシアはT-55、中国は軽戦車、韓国はM-60。戦車戦よりも海岸でのトーチカ粉砕火力だろう。周辺国の状況がこの程度なのに、最新鋭のクソ高い戦車って必要かね?

 そもそも上陸戦そのものの発生も考えがたい。さらに言えば、上陸戦に備えるなら、遠距離で侵攻船団を撃破する海自や、近海での対艦攻撃を行う空自を強化したほうがいいだろう。なんせ多用途に、上陸戦以外にも振り回しが効く。
 それでも不安なら、陸自の対艦ミサイル運用能力の数を強化したほうがいいんじゃないのかね。それも、88式みたいな高価なユニットはいらない。トラックに機能限定のシンプルなSSMをテキトーに積んで、LOS発射するだけなら安く作れるでしょう。トラック塔載のイラン対艦ミサイルみたいなかんじでね。

 まあ、米軍相手でもなければ、上陸阻止に大した戦車は(もしかしたら戦車そのものも)いらないってことです。台湾を見てごらんなさい。戦車はM48ですよ。沿岸で上陸部隊を撃破するだけならそれで充分なのでしょう。
 10式戦車なんて作っても、実際は使わないだろうし、使っても昔の歩兵戦車みたいな使い方になるのだから、モット安くつくるべきだったのですね。
・ 装甲は榴弾の破片とHEATへの耐久性だけあれば良い。
・ 足回りもトン20馬力で良い。
・ 砲もFCSは測距だけ+手動装填で充分。
 ここらへんまスペックダウンすれば、モット安くなったと思うよ。性能的にはTAM戦車とか74式+装甲強化のレベルだけれども、それで充分じゃないのかね。

 むしろ日本国内で着上陸対応で使うなら
・ 前方機銃+機銃手の追加。(対人・対ソフトスキン火力の増加)
・ ゴム履帯あるいは転輪での走行能力付与(後方での自力機動力確保/どうせ水田では行動できないし)
・ カリオペみたいな多連装ロケットの追加装備(対人火力増加+景気付け)
・ 対艦・大舟艇への射撃訓練強化(ビーチング段階なら当たるだろうし、100mm以上の榴弾が当たれば揚陸どころじゃないだろ)
 ってところかな。ふざけているように見えて、実用性があると思うよ。

 いずれにせよ10式は過剰性能。本来なら74式の装甲とエンジンを改良すれば充分なのだけれども。日本の硬直した防衛装備調達方針が無駄遣いを許しているということだ。モッタイナイね。

2010.6.10『10式戦車なんて要らないだろう』
http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-26.html
2010.07
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02:23
Category : 未分類
 『民国档案(季刊)』。中華民国歴史研究の紀要?を大学図書館の雑誌エリア(開架)で発見。
 今まで簡体字には、海外の翻訳小説みたいな読みにくさを感じて敬遠してきたけれども、内容が面白ければ読めるもんだね。

・ 『抗战前国军事顾问团 对中国军事教育的改进贡献』
  (抗戦前徳国軍事顧問団 対中国軍事教育的改進貢献)
 ドイツ軍事顧問団の教育推進(日華事変以前)。メインは陸軍士官学校と陸軍大学について。例の陸式の理学っぽい「戦理」(でよかったっけ?)を民国軍にも植えつけた様子。民国はそれを受容したのだけれども、細部については「『立体戦』とかドイツだから言えるんだよね」とか「短期決戦を強調するけど、それはドイツの地理的環境あってのことだよね」という雰囲気もチラチラ。

・ 『欧战爆发後朱家骅的对国立场与总活动』
  (欧戦爆発後朱家骅的対徳国立場与総徳活働)
 第二次世界大戦勃発以降、民国はどうするかって話を朱家骅(民国ドイツ通)の動きを通じて見たもの。民国は「日本を孤立させるためならどんな国とも仲良くする」方針で、ドイツとイタリアにも相当擦り寄っていたわけで、「イギリスとドイツの停戦があるカモ」とか「日独の離間を図るべきだ」なんて言っていたのだけれども。三国同盟締結で「ドイツと縁切ろうよ」と言わせている。(「でも、軍隊の件があるから、裏では接触するけど」とも言っている)
 何がそういわせたのかについては…精読しきっていないけれども、仏印進駐にともなう代替経路としてのビルマ・ルートの重要化らしい。リアルで武器を売ってくるの英国(あとソ連もだけれども)に舵を切ったってことだね。

 まあ、一冊10元(150円)の本なんだが、コピー代で240円くらいかけてしまったよ。

MIXI日記2010年07月01日より転載