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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2010.10
16
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01:28
Category : ミリタリー
 沿岸防衛に使われるミサイル艇だが、フリゲートや駆逐艦(以降、大型艦)に勝つことは難しいのではないか。
 ミサイル艇が勝利(一方的な勝利ね)を収めるためには、先制し、ミサイルが相手の防空網を突破し、反撃不能な損害を与えなければならない。
 しかし、最初に先制する段階からして難しい。ミサイル艇のレーダは低い。レーダをより高い位置に設置できる大型艦に対して不利である。レーダの探知距離からすれば、大型艦がミサイル艇を先に見つけるだろう。また大型艦の多くは艦載ヘリを持っている。ミサイル艇が大型艦を先に見つけることは容易ではない。
 また、ミサイル艇側からすれば、発射したミサイルが大型艦の防空網を突破できるかどうかも問題になる。規模や役割によるが、フリゲート以上であれば、少なくとも自艦防空ミサイルや両用砲、CIWSを備えている。ミサイル艇側の攻撃は、これらの対艦ミサイル防御に防がれる可能性が高い。
 さらに、仮に当たったとしても、それで相手が反撃不能になるかどうか。船体規模にもよるが、1発2発が命中したところで、大型艦の継戦能力を奪えるどうかは分からない。
 ミサイル艇が勝つことは相当難しい。

 そして、以上3点をサカサマにすると、ミサイル艇が生き残れる可能性はずいぶん低い。そのように見える。
 まず、大型艦とその艦載ヘリが先にミサイル艇を発見する可能性が高い。ミサイル艇側はむしろ先制攻撃を受ける側になるだろう。また、ミサイル艇側は有効な対艦ミサイル防御を持っていない。ミサイル艇側は、発射されたミサイルに対してCIWS程度の対空兵器しかもっていない。加えたとしても限定されたソフト・キルだけだ。そして、ミサイル艇は小型であるので容易に撃破されてしまう。ミサイル艇を撃破するためには小型の対艦ミサイルでも充分である。
 ミサイル艇が大型艦に勝つことは難しいが、大型艦は容易にミサイル艇に勝つことができるということだ。あるいは、ミサイル艇はよくて両者共倒れ。大型水上艦は完全試合を期待できるといってもよい。

 当たり前といえば、当たり前の話である。今のミサイル艇は魚雷艇の子孫であり、大型艦は駆逐艦の子孫である。今の大型艦の先祖は駆逐艦(DD)であり、さらにその先祖は水雷駆逐艦(TBD)、つまりトーピード・ボート・デストロイヤーである。魚雷艇の類は勝ち目は薄い。前の戦争中も、MBTやMASやPTの類は、概ね駆逐艦に駆逐されている。
 対艦ミサイル登場の黎明期、一時的に小型艇側だけが対艦ミサイルを持っていた時期であれば、ミサイル艇が大型艦に勝てたかもしれない。だが、大型艦側が対艦ミサイルを装備した後には、ミサイル艇は駆逐される存在に戻っているといってよい。
 結局、ミサイル艇では大型艦に勝てないのである。
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