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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2010.11
10
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18:53
Category : 未分類
 不要になるだろうスパロー/シー・スパローは地対空ミサイルに転用すべきではないのか? 日本にどれぐらいの在庫があるのか不明だけれども、スパロー系ミサイルはいずれ余剰になる。それを転用して比較的安価に対空兵器作ればよいのではないか。全体的に重くなるが拠点防空なら問題はない。実現性については問題ない。既存の陸式短SAMと比較すれば、性能は劇的に向上する。システムもそれほど高くはならない。

 スパローを地対空用として発射することは容易だ。シー・スパロー登場以前、スパローはそのまま個艦防空用として使用されていた。その後も、各国のホーク代替用にランド・スパローが構想されたこともある。拠点防空用のスカイ・ガード防空システムにはシー・スパローが組み込まれている。東欧諸国のSA-6の近代化改修でも、ミサイルそのものをスパローやシー・スパロに置き換える話もある。

 スパロー系統を転用することにより、陸式短SAMよりも性能は向上する。短SAMもサイドワインダーの類を空に向かって撃っているだけである。よりエライほうのスパローに変えれば、射程も射高も全天候性も向上する。命中率も対妨害能力も、サイドワインダーよりも高いだろう。オマケとしては対艦攻撃にも使える。CWで敵艦を照射すればそこに当たる。実際に米空母がトルコの軍艦に当てている。

 システムもそれほどは高くならない。捜索レーダその他は安くはないが、それは陸式短SAMも変わらない。既存の陸式短SAMと異なるところは、目標の位置にミサイルを向けるだけではなく、CWを照射する必要がある点だ。これはイルミネータを同調させて、ミサイルと同じ方向を向くようにすればよい。CWが標的に正しく照射されているかをフィードバックするにしても、単純にイルミネータの脇にCW検波用のアンテナを並べておけばそれで充分である。かつてのMk95程度のシステムにすればそれほど費用はかさまない。安くするなら、人力操作できる目視イルミネータを作ればよい。ランチャーをイルミネータと同調させ、あとは目視でCWを照射すれば最低限の用には足りる。

 スパロー/シー・スパローはいずれ余剰となる。しかし、ミサイルとしての性能的では短SAMを超えている。余剰品を利用して地対空ミサイルを作れば安く効果的なシステムとなるだろうね。
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