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- » 2011 . 05
Category : 未分類
対艦ミサイルでの攻撃は、小型のミサイル艇よりもヘリコプターに任せたほうが良い。ヘリコプターはミサイル艇よりも優速であり、哨戒圏も広い。生残性にも優劣と呼べるほどの差もない。そして、ヘリコプターの対艦攻撃能力も向上し、ミサイル艇と同等となった。ヘリコプターは一般的な対艦ミサイルを搭載できるようになった。沿岸域における対艦攻撃だけを考えるのであれば、発射母体はミサイル艇よりもヘリコプターが向いているのである。
ヘリコプターはミサイル艇よりも優速である。ミサイル艇が発揮できる速力は50kt以下であるが、ヘリコプターは150k程度と3倍優速である。気象条件が変化しても、ヘリコプターの優位性は変わらない。小型艇ミサイル艇は海象により大幅に速力を減じる。ミサイル艇が発揮する高速力は、波の穏やかな状態でしか発揮できない。海が荒れると、途端に小型艇は遅くなる。これは水中翼型や滑走型だけではなく、排水量型でも同じである。対して、ヘリコプターは海象の影響を受けない。たしかに、気象条件が悪化すれば、ヘリコプターでは飛べなくなることもある。しかし、計器飛行できないような気象条件では、ミサイル艇も概ね航行することはできない。ヘリコプターが飛べないほどの気象条件では、ミサイル艇もヒーブ・ツーで風浪を凌がなければならない。
ヘリコプターはミサイル艇よりも哨戒範囲は広い。ミサイル艇は船体が小さいため、対水上レーダを高い位置に配置できない。ミサイル艇はレーダ高さを稼げないため電波的地平線の影響から、比較的狭い範囲を捜索することになる。これに対して、ヘリコプターは高度を自在に取ることができる。対水上レーダが持つ性能に合わせた、比較的広い捜索範囲を持つ。ESM(逆探)も同じである。レーダ等搭載電子機器に関しても、すでにヘリコプターはミサイル艇以上の装備を搭載している。例えばISAR(逆合成開口レーダ)を搭載するヘリコプターもある。ヘリコプターはISARにより、大遠距離で水上目標を識別できる可能性もある。赤外線センサや、かつて利用されていた排気ガスセンサも、ヘリコプターであれば活用できる。原始的な目視捜索であっても、上から見下ろせる、高度が稼げるヘリコプターは圧倒的に有利である。肉眼の場合でも、50NM先で航行する船舶を発見できるという話もある。
生残性についても、ヘリコプターはミサイル艇に対して不利ではない。対艦ミサイルは長射程であり、一般的に個艦防空用ミサイルの外側から攻撃をかけることができる。ヘリコプターにとって怖れるべきは、固定翼航空機とエリア・ディフェンス・ミサイルである。ただし、敵水上艦艇や船舶が直掩機の援護を受けられるのは、敵領土の沿岸に限定される。空母艦載機にしても、本格的な直掩を継続できるのは米海軍だけ、それ以外の国では、多少の直掩ができる程度に過ぎない。それ以外の地域では、ヘリコプターが航空機の脅威にさらされる可能性は低い。エリア・ディフェンス・ミサイルにしても、水平線の影を低空で飛行する限りは探知を受けず、エリア・ディフェンス・ミサイルも誘導できない。攻撃時のみホップアップすれば、危険は最低限に限定される。確かに、ヘリコプターの生残性については、高いとは言えない。しかし、ミサイル艇の生残性との比較に限定すれば、ミサイル艇も脆弱であるため、ミサイル艇よりも不利であるとも言えない。航空機に対して脆弱である点は、ミサイル艇も同じである。速力が遅いミサイル艇にとっては、艦載ヘリや哨戒機であっても脅威である。ミサイル艇は航空機に対してヨリ脆弱であるとも言える。また、たしかにミサイル艇は対空ミサイルの脅威を受けない※が、ヘリコプターでは無視できる対艦ミサイルは脅威である。
ヘリコプターの攻撃能力も向上し、ミサイル艇と大差はなくなった。今までは艦載ヘリ程度のサイズでは、運用できる対艦ミサイルに制限があった。1970年代までであれば、対戦車ミサイルを転用したAS-12が限界である。その後、70年代後半から80年代には、シー・スクアやマルテ(Marte)といったミサイルが運用できるようになった。だが、いずれのミサイルも基本はFAC(高速艇)攻撃用であり、射程や炸薬量に制限があり、ハープーンやエグゾぜに劣るものである。サウジアラビアがヘリコプターにエクゾゼを搭載したが、そのためには大型のシュペルピューマを必要とした。しかし、その後もヘリコプターは能力を向上させ、一般的な対艦ミサイルを搭載できるようになった。ノルウェーではNH90にNSM対艦ミサイルを搭載しようとしている。多少軽いミサイルになるが、米軍もSH-60でペンギン対艦ミサイルを運用している。ニュージーランド海軍もエンジンを双発化したSH-2Gでマーベリックを運用している。ハープーンやエグゾゼを運用するとしても、NH-90やEH-101であれば余裕で運用できる。またSH-60やSH-2Gであっても可能である。
沿岸域における対艦攻撃は、ヘリコプターに任せたほうが良い。ヘリコプターはミサイル艇よりも速力や哨戒能力に優れており、1機でより広い範囲をカバーすることができる。生残性もミサイル艇に劣る部分はない。対艦攻撃力としてのミサイル艇は、ヘリコプターに劣る。高度な対艦攻撃力を求めた、高級ミサイル艇※※は既に意味を失ったのである。
※ エリア・ディフェンス・ミサイルの多くはセミ・アクティブ・レーダ・ホーミング誘導であり、対水上攻撃も可能である。ミサイル艇からすれば、一部の対空ミサイルは十分脅威である。
※※ 安価なミサイル艇、哨戒艇にミサイルを載せたようなものは生き残るだろう。警備、漁業保護等をメインとした高速艇である。
ヘリコプターはミサイル艇よりも優速である。ミサイル艇が発揮できる速力は50kt以下であるが、ヘリコプターは150k程度と3倍優速である。気象条件が変化しても、ヘリコプターの優位性は変わらない。小型艇ミサイル艇は海象により大幅に速力を減じる。ミサイル艇が発揮する高速力は、波の穏やかな状態でしか発揮できない。海が荒れると、途端に小型艇は遅くなる。これは水中翼型や滑走型だけではなく、排水量型でも同じである。対して、ヘリコプターは海象の影響を受けない。たしかに、気象条件が悪化すれば、ヘリコプターでは飛べなくなることもある。しかし、計器飛行できないような気象条件では、ミサイル艇も概ね航行することはできない。ヘリコプターが飛べないほどの気象条件では、ミサイル艇もヒーブ・ツーで風浪を凌がなければならない。
ヘリコプターはミサイル艇よりも哨戒範囲は広い。ミサイル艇は船体が小さいため、対水上レーダを高い位置に配置できない。ミサイル艇はレーダ高さを稼げないため電波的地平線の影響から、比較的狭い範囲を捜索することになる。これに対して、ヘリコプターは高度を自在に取ることができる。対水上レーダが持つ性能に合わせた、比較的広い捜索範囲を持つ。ESM(逆探)も同じである。レーダ等搭載電子機器に関しても、すでにヘリコプターはミサイル艇以上の装備を搭載している。例えばISAR(逆合成開口レーダ)を搭載するヘリコプターもある。ヘリコプターはISARにより、大遠距離で水上目標を識別できる可能性もある。赤外線センサや、かつて利用されていた排気ガスセンサも、ヘリコプターであれば活用できる。原始的な目視捜索であっても、上から見下ろせる、高度が稼げるヘリコプターは圧倒的に有利である。肉眼の場合でも、50NM先で航行する船舶を発見できるという話もある。
生残性についても、ヘリコプターはミサイル艇に対して不利ではない。対艦ミサイルは長射程であり、一般的に個艦防空用ミサイルの外側から攻撃をかけることができる。ヘリコプターにとって怖れるべきは、固定翼航空機とエリア・ディフェンス・ミサイルである。ただし、敵水上艦艇や船舶が直掩機の援護を受けられるのは、敵領土の沿岸に限定される。空母艦載機にしても、本格的な直掩を継続できるのは米海軍だけ、それ以外の国では、多少の直掩ができる程度に過ぎない。それ以外の地域では、ヘリコプターが航空機の脅威にさらされる可能性は低い。エリア・ディフェンス・ミサイルにしても、水平線の影を低空で飛行する限りは探知を受けず、エリア・ディフェンス・ミサイルも誘導できない。攻撃時のみホップアップすれば、危険は最低限に限定される。確かに、ヘリコプターの生残性については、高いとは言えない。しかし、ミサイル艇の生残性との比較に限定すれば、ミサイル艇も脆弱であるため、ミサイル艇よりも不利であるとも言えない。航空機に対して脆弱である点は、ミサイル艇も同じである。速力が遅いミサイル艇にとっては、艦載ヘリや哨戒機であっても脅威である。ミサイル艇は航空機に対してヨリ脆弱であるとも言える。また、たしかにミサイル艇は対空ミサイルの脅威を受けない※が、ヘリコプターでは無視できる対艦ミサイルは脅威である。
ヘリコプターの攻撃能力も向上し、ミサイル艇と大差はなくなった。今までは艦載ヘリ程度のサイズでは、運用できる対艦ミサイルに制限があった。1970年代までであれば、対戦車ミサイルを転用したAS-12が限界である。その後、70年代後半から80年代には、シー・スクアやマルテ(Marte)といったミサイルが運用できるようになった。だが、いずれのミサイルも基本はFAC(高速艇)攻撃用であり、射程や炸薬量に制限があり、ハープーンやエグゾぜに劣るものである。サウジアラビアがヘリコプターにエクゾゼを搭載したが、そのためには大型のシュペルピューマを必要とした。しかし、その後もヘリコプターは能力を向上させ、一般的な対艦ミサイルを搭載できるようになった。ノルウェーではNH90にNSM対艦ミサイルを搭載しようとしている。多少軽いミサイルになるが、米軍もSH-60でペンギン対艦ミサイルを運用している。ニュージーランド海軍もエンジンを双発化したSH-2Gでマーベリックを運用している。ハープーンやエグゾゼを運用するとしても、NH-90やEH-101であれば余裕で運用できる。またSH-60やSH-2Gであっても可能である。
沿岸域における対艦攻撃は、ヘリコプターに任せたほうが良い。ヘリコプターはミサイル艇よりも速力や哨戒能力に優れており、1機でより広い範囲をカバーすることができる。生残性もミサイル艇に劣る部分はない。対艦攻撃力としてのミサイル艇は、ヘリコプターに劣る。高度な対艦攻撃力を求めた、高級ミサイル艇※※は既に意味を失ったのである。
※ エリア・ディフェンス・ミサイルの多くはセミ・アクティブ・レーダ・ホーミング誘導であり、対水上攻撃も可能である。ミサイル艇からすれば、一部の対空ミサイルは十分脅威である。
※※ 安価なミサイル艇、哨戒艇にミサイルを載せたようなものは生き残るだろう。警備、漁業保護等をメインとした高速艇である。
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