Category : 有職故実
昨17日、北朝鮮の金正恩氏が元帥に昇任されたとの由。「金正恩氏『共和国元帥』に 北朝鮮、「重大報道」で発表」とする報道がありました。その政治的効果や日本への影響は置いておきましょう。それよりも気になるのが「共和国元帥」って称号ですね。
元帥に形容詞をつけると「何だかねえ」となりませんか。ゲーリング「国家元帥」とロンメル「元帥」(別にマンシュタインでもいいですけど)だと、前者はショボく見えるものです。「ソ連邦元帥」とか「ソ連邦英雄」は、ショボくは見えないけど、粗製濫造が見えてくる。権威を大安売りしてインフレになった感もあります。
金さんの「共和国元帥」は、むしろ素「元帥」よりも有難くない。それがつくことによって、却って品下る感じでしょうか。まあ、博士と名誉博士に似ている。名誉博士は該当分野では必ずしも専門的な知見はありません。同じように、共和国元帥は軍隊運用にはタッチできない感じもします。
まあ、北朝鮮としては国家慶事のようですので、人民にはチョコパイか、北朝鮮で作った日本製タバコでも特別配給されるのでしょう。
元帥に形容詞をつけると「何だかねえ」となりませんか。ゲーリング「国家元帥」とロンメル「元帥」(別にマンシュタインでもいいですけど)だと、前者はショボく見えるものです。「ソ連邦元帥」とか「ソ連邦英雄」は、ショボくは見えないけど、粗製濫造が見えてくる。権威を大安売りしてインフレになった感もあります。
金さんの「共和国元帥」は、むしろ素「元帥」よりも有難くない。それがつくことによって、却って品下る感じでしょうか。まあ、博士と名誉博士に似ている。名誉博士は該当分野では必ずしも専門的な知見はありません。同じように、共和国元帥は軍隊運用にはタッチできない感じもします。
まあ、北朝鮮としては国家慶事のようですので、人民にはチョコパイか、北朝鮮で作った日本製タバコでも特別配給されるのでしょう。
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Category : ミリタリー
どう屁理屈こねても、海自は新造艦に「みかさ」を使うことはできない。というのも、横須賀にある三笠は、防衛省の現役艦船になっている。周囲は埋め立てられ、いまさら実際には浮かぶかどうか怪しいし、動力もないが、そういうことになっている。同じ名前はつけられない。
三笠の分類は防衛省雑船。軍艦でも、護衛艦でも、自衛艦でもない。帳簿上では、簿価60万円程度のポンコツ扱い。正確に時価を反映しているわけではないが、まず鉄くず価格。そこに目につくほどの維持費を毎年突っ込む。
当然、会計検査院には毎回突っ込まれる。ただ「三笠はご存知の三笠ですよ」と言って、現物見せて、理由が示せるのでそれで終わり。だれでも知っていて、保存にも肯定的なので説明しやすい。検査院も、立場上文句言わないといけないけど、金突っ込むことは当然だよねって頭だからホントに事務的。というか、現場視察も半分は物見遊山なんだろう。出張してくる検査院の内、半分くらいは他省庁からの出向。強いて何かを探すつもりもない。出向してきた人は「飛行機乗りますか」、「護衛艦に乗って日帰り航海を見ませんか」という現地検査(w)にも乗ってくる。現物見せてる間は、帳簿や、目につかないところに隠してあるヤバイもんを検査されないので好都合だった。
雑船三笠は、三笠保存会に貸し出している。しかし、あの入場料で維持されているわけではない。防衛省の持ち出しになっている。入場料は人件費にも満たない、電気代くらいじゃないのかね。
三笠に乗ると、至る所に明治海軍のオーパーツ、高度技術の粋が見られる。美しい電気溶接の仕上がりや、伝統ある航空障害灯も再現されている。その理由は、全部戦後に作りなおしたからにほかならない。実際、上甲板は1/1フルスクラッチ。司令塔まわりが無垢の鋼ではない、特殊鋼鍛造でないのは仕方がないこと。木甲板は昔の造船ではなく、建築のやり方で取り付けられている。オリジナルを見たければ、艦内保存会事務局あたりの天井かな。グラスゴーとか押印されたフレーム鉄材が鋲接されている。実は「グラスゴー」もフルスクラッチだったらシャッポを脱ぐよ。
修復・維持には膨大な費用が掛かる。返還後に集まった膨大な寄付金も原資であるが、それ以降は海自の予算でどうこうしている。返還以降、海自は持ち出しで痛んだ場所を取替えているわけです。
このように、海自は明治資産を財産計上して、大金突っ込んでいる。三笠や幹部候補生学校なんかがいい例だ。それに国民は文句を出さないどころか、逆に支持している。これは海軍と海自の広報上手、戦争中・戦後のイメージ戦略の勝利なんだろうね。
戦争直前に急造したテキトー建築、海兵生徒館を全く同じデザインで作りなおすのはやりすぎだと思ったけど。そろそろ、な70期前後の爺様のリクエストに抗せなかった。70期に近くなると、急に「命とは何か」みたいな精神性が高くなる。海兵美化もスゴイもんだ。特に77期の、殴られていない78期は海兵じゃないって差別とかね。理不尽や殴られた思い出が美化されている不思議なんだが、それを後世に託すこともないだろうに。
まあ「ゆきかぜ」が返還されてたら、あんな感じになったんじゃないのかね。どーにかして旧軍状態に戻す。ロケット弾貫通孔まで再現するフルスクラッチとか。無理矢理に学生隊舎とか講堂にして、文字通り甲板掃除させるとか。そーなると甲板士官泣かせになるか。
三笠の分類は防衛省雑船。軍艦でも、護衛艦でも、自衛艦でもない。帳簿上では、簿価60万円程度のポンコツ扱い。正確に時価を反映しているわけではないが、まず鉄くず価格。そこに目につくほどの維持費を毎年突っ込む。
当然、会計検査院には毎回突っ込まれる。ただ「三笠はご存知の三笠ですよ」と言って、現物見せて、理由が示せるのでそれで終わり。だれでも知っていて、保存にも肯定的なので説明しやすい。検査院も、立場上文句言わないといけないけど、金突っ込むことは当然だよねって頭だからホントに事務的。というか、現場視察も半分は物見遊山なんだろう。出張してくる検査院の内、半分くらいは他省庁からの出向。強いて何かを探すつもりもない。出向してきた人は「飛行機乗りますか」、「護衛艦に乗って日帰り航海を見ませんか」という現地検査(w)にも乗ってくる。現物見せてる間は、帳簿や、目につかないところに隠してあるヤバイもんを検査されないので好都合だった。
雑船三笠は、三笠保存会に貸し出している。しかし、あの入場料で維持されているわけではない。防衛省の持ち出しになっている。入場料は人件費にも満たない、電気代くらいじゃないのかね。
三笠に乗ると、至る所に明治海軍のオーパーツ、高度技術の粋が見られる。美しい電気溶接の仕上がりや、伝統ある航空障害灯も再現されている。その理由は、全部戦後に作りなおしたからにほかならない。実際、上甲板は1/1フルスクラッチ。司令塔まわりが無垢の鋼ではない、特殊鋼鍛造でないのは仕方がないこと。木甲板は昔の造船ではなく、建築のやり方で取り付けられている。オリジナルを見たければ、艦内保存会事務局あたりの天井かな。グラスゴーとか押印されたフレーム鉄材が鋲接されている。実は「グラスゴー」もフルスクラッチだったらシャッポを脱ぐよ。
修復・維持には膨大な費用が掛かる。返還後に集まった膨大な寄付金も原資であるが、それ以降は海自の予算でどうこうしている。返還以降、海自は持ち出しで痛んだ場所を取替えているわけです。
このように、海自は明治資産を財産計上して、大金突っ込んでいる。三笠や幹部候補生学校なんかがいい例だ。それに国民は文句を出さないどころか、逆に支持している。これは海軍と海自の広報上手、戦争中・戦後のイメージ戦略の勝利なんだろうね。
戦争直前に急造したテキトー建築、海兵生徒館を全く同じデザインで作りなおすのはやりすぎだと思ったけど。そろそろ、な70期前後の爺様のリクエストに抗せなかった。70期に近くなると、急に「命とは何か」みたいな精神性が高くなる。海兵美化もスゴイもんだ。特に77期の、殴られていない78期は海兵じゃないって差別とかね。理不尽や殴られた思い出が美化されている不思議なんだが、それを後世に託すこともないだろうに。
まあ「ゆきかぜ」が返還されてたら、あんな感じになったんじゃないのかね。どーにかして旧軍状態に戻す。ロケット弾貫通孔まで再現するフルスクラッチとか。無理矢理に学生隊舎とか講堂にして、文字通り甲板掃除させるとか。そーなると甲板士官泣かせになるか。