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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2012.10
01
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13:00
Category : ミリタリー
 某弾庫では警備犬を訓練していた。記憶だが、まあ無慮200頭を訓練しているところなんだが、バカな犬はいる。所用あって何回か通ったのだが、優秀な犬の中にはチョロい犬もいた。警備犬なのだが、尻尾を振って喜ぶというのもなんだかね。

 時間調整かなにかで暇つぶしをしていたのだろう。弾庫だと所在もない。だいたい、己がいられる場所が哨所くらいしかない。警衛からすれば、幹部に長っ尻されるのは迷惑この上ない。雰囲気に負ければ、お茶の一つも勧めなければならないだろう。警備隊には、そんな殊勝な警衛もいないもんだがね。こっちも哨所でお客さんをしているのも窮屈なもの。

 やることもないので、警備犬を構っていた。まあ、警備犬地区を犬の威嚇の鳴きマネとかしていただけ。だが、その1頭だけは、初手からこっちに懐いてきた。寂しかったのかね。檻の前で立ち止まって見つめただけだが、最後まで尻尾を振っていた。人見知りしないで懐いてしまう警備犬もいるわけだ。

 反抗的な犬も、餌一つでおとなしくなった。真面目な警備犬が憎たらしいので、屈服させようと一回だけで餌をくれたことがある。技官や警衛に見つかると怒られる。いない時間ならわかるまいよ。犬がSM-2の撃ち殻だかの影になるような位置でくれてやったら効果覿面だった。その一回だけで件の犬も屈服したよ。所詮は犬畜生だね。

 大した餌じゃない。昼に食った港湾食堂、昔の労務者向け食堂のオカズを隠し持っていったのだけれどもね。豚のしょうが焼きかなにか、一かけらを与えたら反抗的態度を改めたよ。まあ、己みたいな関東労務層向けの味付けなんで、塩っ辛いので犬には良くないんだろうけど。

 犬にもよるんだろう。忠義の犬が話題になることもあるということは、不忠の犬もいるのだろう。飼い主に手を噛むような犬もいるわけだ。頭のいい犬、言うことを聞く犬がいると思えば、ボンヤリした犬やアレな犬もいるのだろうよ。まあ、人間も同じだから文句も言えない。隊員にもサンケイに褒められて喜ぶ「国民の自衛官」もいれば、己みたいな「非国民の自衛官」もいるわけだ。

 弾庫の仕事も大したものじゃなかった。市だか県だかが「犬がいるならその糞尿が雨水に混じって外に流れる。浄化槽つけろ」といったリクエストに対応した話。何の根拠もないけど「体重で考えれば、犬3頭で人間1人に換算ですかねえ」と聞いてみたら、「犬は窒素分を多く出す、犬2頭で人間3人」(人数はうろ覚え)と明快に言われたよ。なんかの根拠があったんだろう。
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