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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2012.10
19
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13:00
Category : 有職故実
 大山元帥の陸海軍卿兼摂の話。東條首相なんかは、法的には完全にディクテーターで違憲だったわけだけれどもね。まだ、帝国憲法が出来ていないので、違憲ということもない。まあ、大山さんは
明治大帝の御信任篤く、「オマエ、勝手に隠退するな」言われたほどなので、なんということもないんだけどねえ。

 防研で明治海軍史料を漁っていたら、発簡者が「海軍卿伯爵大山巌」という文書を幾つか見つけたよ。 明治18年4月から5月の間に頻出する。印判も大山さんのそれ、一文字で「巌」の丸判。

 大山さんが海軍卿をやっている件は、臨時勤務の類の様子。当時は川村純義が海軍卿だったはず。でも、河村は結構、軍艦に乗ってあっちこっち行っている。「西海鎮守府どこに置くよ」問題では、宮様含めて卿も大輔(たいふ)も軍艦で物見遊山。

 その間、大山さんが海軍卿を代行していたみたい。中には、発簡者「陸軍卿 大山巌」で宛先「陸軍卿 大山巌殿」も存在している。明治18年5月8日、村田銃の弾薬譲渡はまったくそれ。「村田銃のタマで、ノルデンとかガトリングを作りたいねえ」みたいな話。マキシム機関銃云々も書いてある。だから
「『機関銃』ってなんだい」(大山元帥)
「閣下、そりゃミトライユーズでございます」(参謀)
という話は、この文書からすれば日清戦争以前にもありえない話。もちろん、この会話がありえないことは、『金星の追憶』にも書いてあるんだけどね。
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