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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2012.11
22
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Category : 有職故実
 よくできたもので、三沢で雪が降っている時に八戸は晴れていることは少なくない。三沢に降りられない時には、八戸に降りられる。おそらくその逆もあるのだろう。

 たまに、雪の三沢に降りられない飛行機が八戸に降りてくることがある。平素はターボプロップとヘリしか運用しないところに、三沢のジェット機が降りてくると煩くてかなわない。本部庁舎の前だと煩いせいか、エプロン端にあるウチのショップの前に止めることが多い。昭和30年代の写真に載っているショップで、ペアガラスでもない。向かいに座る地付の准尉さんも「静かな八戸にジェット機は要らない」という。

 ショップに近いものだから、天候回復までショップにパイロットが待機することになる。なんだかんだ言って海自なので、応接室でフネの士官室で応対するような感じで茶菓の接待になる。20年近く前の話で、まだ初級幹部だった己の仕事になる。

 とはいえ、いつも騒音が煩いのも半ば癪。なので、海曹に命じて、高級煎茶を思いっきり濃い目で出し、お茶うけは業者からもらったモナカ(当時はうるさくなかった)と、卓費で買ったカリントウの類を出してみたことがある。お茶については、渋そうな面をした。ただし、最後までカリントウには手を出さなかった。「うまいよ」と食ってみせてもダメ。

 その後、別配置の時、面白半分で米海軍に出したときは食った。しかし、やや躊躇はあった感じ。まあ、海軍だから客として客の役割、マナーを守ろうとしたのだろう。

 米空軍のパイロットにしても、好意的に見れば、空中勤務だから妙なものは口にしない。腹壊して飛行機落としたら大変という考えもあったのだろうよ。とはいえ、空自もそうだが、米空軍も自由というか、マナーとしてもわがままな感じはある。こっちが歓待しているのだから、それに応じる態度はあるはずなのだが、やや淡白というか、追従しない感じがした。

 もちろん、いつも意地悪するわけでもない。大体はコーヒーメーカー丸ごと出してコーヒー飲み放題にする。お茶請けは、大概は業者さんからのお菓子か、卓費のお菓子だった。だが、お歯にあう様子でもなかったので、機嫌のいい時に机の私物をだしたこともある。多分、歌舞伎揚げかサラダせんべいの類、それとみすず飴だったと思う。まあ、日本に駐留していれば、せんべいに抵抗ないのだろうとは思ったが、みすず飴もパクパク食うもんだとは思わなかった。婆さまの食い物というイメージがあったのだけれどもね。

 食い物で言えば、米海軍や外国艦艇指揮官の食事や弁当の仕事をしたこともあった。豚がダメ、牛がダメ、鱗のない魚がダメとかあるので、鶏と魚が無難だった。いつものピジン英語で、先方の庶務に「海老天は大丈夫かね」とか尋ねたこともあった。苗字的に鱗のない魚ダメかなと尋ねると、本人、出たものはなんでも飲み食いするから気にしないでいいと言われたよ。
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