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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2013.02
07
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13:00
Category : ミリタリー
 陸自榴弾砲は、改修すれば済む話ではないのか。

 陸自は既存榴弾砲、FH-70の損耗更新を理由にして、装輪式自走砲である火力戦闘車を開発しようとしている。しかし、FH-70の寿命は充分にあるので、無理に自走砲に更新する必要はない。

 大砲にはあまり壊れるところはない。基本的な構成部品はまず壊れない。本体である砲身は、単純なチューブであって、ライフリングの摩耗を除けば、消耗しない。薬室や尾栓は壊れるものではない。周辺の付属品は消耗・陳腐化しやすいだろうが、更新は容易である。

 前に書いたとおり砲身命数は残っている。日本が保有しているFH-70の砲身はそれほど損耗していない。火砲の本体については消耗というほどの状況ではない。

 周辺付属品、エンジンや照準器の更新は容易である。それぞれは充分に高価ではあるが、火砲全体の一部であり、全体を更新するよりも明らかに安い。

 FH-70老朽で問題にされるエンジンについては、更新は簡単である。FH-70に関してはイタリアの会社が更新用ディーゼルエンジンのパワーパックを作っている。ARIS社※ のAPUだが、FH-70改修専用品であり、既存エンジンよりも優れる上、2時間で交換できる。イタリア製そのままでもいいだろうし、ライセンスで生産してもよい。別に、日本が独自のAPUを作っても良い。いずれにせよ、大したものではない

 照準器については、システムと連接する必要があるが、更新に困難はない。もともと取付面には精度が出ているので、照準周りのユニットを新しくする程度で済む。そもそも、独伊のFH-70には後付でデジタル・ディスプレイ・ユニットが付いている。日本側システムへの連接が必要になり、開発費や、単体としてそれなりに高価になるだろう。しかし、99式自走砲の照準システムが既に存在しているので、手軽に済ませるのならば、それを流用すれば良い。加えても、遠隔・非接触による信管設定のシステム追加程度で済む。

 将来的な砲身消耗にしても、手はある。買ってもいいし、砲身を中ぐりして新しい内筒を詰めてもいい。冷戦終結で砲兵装備が余っているドイツあたりから、砲身を買っても良い。ライフリングが摩耗した砲身を中ぐりして、内筒を嵌めても良い。FH-70は単肉自緊砲らしいが、別にできないこともない。

 射程延伸云々という、砲兵としての欲求もあるだろう。その時は射程が伸びる誘導砲弾を使えば解決する問題ではある。しかし、仮にそうしたいというのであっても、今のFH-70改修でも解決する話である。ラインメタルで52口径化が計画されている。それができたら、必要な砲身だけを載せ替えれば充分だろう。

 FH-70は充分に改修可能であり、損耗更新で装輪自走砲を作る必要はないということだ。



※ A.R.I.S. S.P.A. (Applicazioni Rielaborazioni Impianti Speciali)
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