Category : ミリタリー
北朝鮮が核実験をやった様子である。始めてでもなく、3回目となると新味もないが、日米韓にとっては脅威の上積みであり、中露にとっても厄介な事件になっている。
しかし、日米韓にできることは少ない。日米韓にできることは、外交的圧力と経済的締付がいい所で、軍事的にはやっても封鎖程度にすぎない。北朝鮮には極端な圧力とはならない。逆に、体制保障のためには、核とロケット開発に邁進するだろう。
日米韓にとってできることは少ない。簡単に列挙すると、外交的圧力、経済的締付、軍事的手段がある。この内、外交的圧力と経済的締付を強化しても、大した効果は見込めない。軍事的手段を採用するにしても、陸上戦は採用できない。唯一効果的とかんがえられるサージカル・ストライクも現状では難しい。
周辺国が掛けられる外交的圧力については、強度を上げる方法もない。あるとすれば、六カ国協議で北朝鮮の現体制を保障し、代償として、核とロケットを廃棄するしかない。
しかし、おそらく相当に難しく、時間を要するだろう。まず、核とロケットを除けば、北朝鮮には大した戦力はない。北朝鮮は米軍事力に踏み潰されることを恐れて、早々に核とロケットを破棄できない。米国には国内世論がある。核とロケットを破棄した後でなければ、本格的な宥和はできない。韓国は、北朝鮮の通常戦力も減らさなければ、内戦の中止に頷かない。通常戦力を減らすことは、軍部の反発や、国内体制維持にも関わるので北朝鮮には頷けない。
経済的締付も、これ以上徹底することは難しい。日米韓は実質的な経済封鎖を行なっている。これ以上、締め付けるオプションはない。中国とロシアに頼めることも少ない。中国とロシアは北朝鮮と交易している。北朝鮮は中国との交易で生き延びている状況である。中国は軍事関連の交易はやめてくれるかもしれない。しかし、緩衝国である北朝鮮の体制が倒れて、在韓米軍つきの韓国が鴨緑江に進むことも望まない。これはロシアも同じである。北朝鮮が本当に困る、経済封鎖に相当するような締め付けは期待できない。
仮に経済的締付ができたとしても、徹底できるかは疑問である。結果として大規模な飢餓が発生する状況では、最終的に食料等の流入は認めなければならなくなるだろう。大規模な飢餓発生に、同じ民族であり、親類がいる韓国が耐えられない。食料と医薬品を認めろというか、独自で渡すかどちらかである。結果として、今の北朝鮮にとって必要な食料等の移入が可能になってしまう。
軍事的手段も、取れるものが少ない。
米韓による大規模侵攻はできない。死傷者に両国は耐えられない。韓国も自国の経時的困窮を伴うオプションは許されない。米軍が鴨緑江に迫る事態を中国も座視できない。空爆も
空爆も不可能ではないが、ハードルは相当に高い。軍隊や軍事施設への空爆は、手間と損害に効果が釣り合うかが分からない。空爆の手間は相当に面倒である。目標と目的が判然しない戦争行為になるので国際・国内的な承認の手間、戦力投入・維持の手間が必要になる。また、それなりの損害も覚悟する必要がある。そして、効果は見込めない。やればやるほど北朝鮮は核・ロケットを振り回すようになり、あるいは韓国への不正規戦・正規戦も試みるだろう。リスクは高い。
現実的に可能なのは、海上封鎖と飛行禁止あたりだろう。海上封鎖は合法性が高く、ハードルは相当に低い。飛行禁止も、イラクやリビアでの前例があるので、できないこともない。しかし、海上封鎖行動は、いまも半分やっているので、それ以上の効果はない。飛行禁止措置も、手間と費用がかかるだけであまり効果を見込めない。
核とロケットに打撃を与えることができるのは、サージカル・ストライク(外科手術的攻撃)くらいしかない。しかし、採用するには相当の決心がいる。既に90年代、サージカル・ストライクが考慮されたが、泥沼化への考慮や、韓国の反対で採用されていない。核もロケットもない時期でも無理だったサージカル・ストライクを行うのは、それ以上の面倒があるだろう。
サージカル・ストライクを行なえば、とりあえず核兵器とロケットの開発・生産にそれなりの打撃を与えることができるだろう。ただし、どの程度、確実な効果が得られるかはは分からない。ロケットの打ち上げ施設や、核実験場を叩いても意味は無い。原子炉や関連工場、それに至る送電線を狙うにしても、隠蔽されている。どこまで効果が挙がるか分からない。ついでに指導部を消し飛ばすにしても、その後の交渉をどうするかといった問題が起きる。
原子炉を叩くリスクもある。また、原子炉本体を破壊されて、第二のフクシマが起きることを警戒する必要もある。
北朝鮮の核・ロケット開発に対しては、当座は打つ手はないということだ。今よりは外交的圧力・経済的締付を行う程度だろう。しかし、外交的圧力・経済的締付はすでに行なっている。強度を増やす余地も小さく、効果は見込めない。残るのは、軍事的行動だが、簡単にできることは、海上封鎖と飛行禁止程度で、ほとんど効果を見込めない。効果を見込めるのは、軍事的手段としてサージカル・ストライクを行うことだ。しかし、採用どころか、提案される見込みもない現状である。
ま、これでレーダ照射の件はウヤムヤだね。外交的圧力・経済的締付で中国に協力を頼む必要がある。この状況で、どうでもいいレーダ照射の件は持ち出せない。まあ、防衛相も首相も、大局を見ず、つまらないことで中国の面子を潰したもんだよ。(出先でノートパソコンで急いで打ったから、誤脱字は勘弁ね)
しかし、日米韓にできることは少ない。日米韓にできることは、外交的圧力と経済的締付がいい所で、軍事的にはやっても封鎖程度にすぎない。北朝鮮には極端な圧力とはならない。逆に、体制保障のためには、核とロケット開発に邁進するだろう。
日米韓にとってできることは少ない。簡単に列挙すると、外交的圧力、経済的締付、軍事的手段がある。この内、外交的圧力と経済的締付を強化しても、大した効果は見込めない。軍事的手段を採用するにしても、陸上戦は採用できない。唯一効果的とかんがえられるサージカル・ストライクも現状では難しい。
周辺国が掛けられる外交的圧力については、強度を上げる方法もない。あるとすれば、六カ国協議で北朝鮮の現体制を保障し、代償として、核とロケットを廃棄するしかない。
しかし、おそらく相当に難しく、時間を要するだろう。まず、核とロケットを除けば、北朝鮮には大した戦力はない。北朝鮮は米軍事力に踏み潰されることを恐れて、早々に核とロケットを破棄できない。米国には国内世論がある。核とロケットを破棄した後でなければ、本格的な宥和はできない。韓国は、北朝鮮の通常戦力も減らさなければ、内戦の中止に頷かない。通常戦力を減らすことは、軍部の反発や、国内体制維持にも関わるので北朝鮮には頷けない。
経済的締付も、これ以上徹底することは難しい。日米韓は実質的な経済封鎖を行なっている。これ以上、締め付けるオプションはない。中国とロシアに頼めることも少ない。中国とロシアは北朝鮮と交易している。北朝鮮は中国との交易で生き延びている状況である。中国は軍事関連の交易はやめてくれるかもしれない。しかし、緩衝国である北朝鮮の体制が倒れて、在韓米軍つきの韓国が鴨緑江に進むことも望まない。これはロシアも同じである。北朝鮮が本当に困る、経済封鎖に相当するような締め付けは期待できない。
仮に経済的締付ができたとしても、徹底できるかは疑問である。結果として大規模な飢餓が発生する状況では、最終的に食料等の流入は認めなければならなくなるだろう。大規模な飢餓発生に、同じ民族であり、親類がいる韓国が耐えられない。食料と医薬品を認めろというか、独自で渡すかどちらかである。結果として、今の北朝鮮にとって必要な食料等の移入が可能になってしまう。
軍事的手段も、取れるものが少ない。
米韓による大規模侵攻はできない。死傷者に両国は耐えられない。韓国も自国の経時的困窮を伴うオプションは許されない。米軍が鴨緑江に迫る事態を中国も座視できない。空爆も
空爆も不可能ではないが、ハードルは相当に高い。軍隊や軍事施設への空爆は、手間と損害に効果が釣り合うかが分からない。空爆の手間は相当に面倒である。目標と目的が判然しない戦争行為になるので国際・国内的な承認の手間、戦力投入・維持の手間が必要になる。また、それなりの損害も覚悟する必要がある。そして、効果は見込めない。やればやるほど北朝鮮は核・ロケットを振り回すようになり、あるいは韓国への不正規戦・正規戦も試みるだろう。リスクは高い。
現実的に可能なのは、海上封鎖と飛行禁止あたりだろう。海上封鎖は合法性が高く、ハードルは相当に低い。飛行禁止も、イラクやリビアでの前例があるので、できないこともない。しかし、海上封鎖行動は、いまも半分やっているので、それ以上の効果はない。飛行禁止措置も、手間と費用がかかるだけであまり効果を見込めない。
核とロケットに打撃を与えることができるのは、サージカル・ストライク(外科手術的攻撃)くらいしかない。しかし、採用するには相当の決心がいる。既に90年代、サージカル・ストライクが考慮されたが、泥沼化への考慮や、韓国の反対で採用されていない。核もロケットもない時期でも無理だったサージカル・ストライクを行うのは、それ以上の面倒があるだろう。
サージカル・ストライクを行なえば、とりあえず核兵器とロケットの開発・生産にそれなりの打撃を与えることができるだろう。ただし、どの程度、確実な効果が得られるかはは分からない。ロケットの打ち上げ施設や、核実験場を叩いても意味は無い。原子炉や関連工場、それに至る送電線を狙うにしても、隠蔽されている。どこまで効果が挙がるか分からない。ついでに指導部を消し飛ばすにしても、その後の交渉をどうするかといった問題が起きる。
原子炉を叩くリスクもある。また、原子炉本体を破壊されて、第二のフクシマが起きることを警戒する必要もある。
北朝鮮の核・ロケット開発に対しては、当座は打つ手はないということだ。今よりは外交的圧力・経済的締付を行う程度だろう。しかし、外交的圧力・経済的締付はすでに行なっている。強度を増やす余地も小さく、効果は見込めない。残るのは、軍事的行動だが、簡単にできることは、海上封鎖と飛行禁止程度で、ほとんど効果を見込めない。効果を見込めるのは、軍事的手段としてサージカル・ストライクを行うことだ。しかし、採用どころか、提案される見込みもない現状である。
ま、これでレーダ照射の件はウヤムヤだね。外交的圧力・経済的締付で中国に協力を頼む必要がある。この状況で、どうでもいいレーダ照射の件は持ち出せない。まあ、防衛相も首相も、大局を見ず、つまらないことで中国の面子を潰したもんだよ。(出先でノートパソコンで急いで打ったから、誤脱字は勘弁ね)
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