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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

→ サークルMS「隅田金属」
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2013.03
03
CM:1
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13:00
Category : ミリタリー
 武器や秘の物件を盗まれたら大事ではないか。

 当直士官に立って寝るときに、当直室の鍵は内側から掛けておいた。当直室は重要物件や秘密まである。各部屋どころか、武器庫の鍵まである上、キンコンキンコン鳴る○○○○も置いてある。誰も起きていない状態で、鍵を掛けないのは不用心が過ぎる。その手の管理がない司令部でのオペ当直のときは、幕僚が飛び込んでくるので開けていた。鍵やら○○○○がある当直士官の時には、入り口の鍵は掛けていたし、鍵箱の鍵は副直士官がカプセルベットまで持っていくのを常々確認していた。

 ただ、鍵を掛けていたのは己だけだった様子である。鍵の借受返納で、深夜早朝に当直室にいっても鍵が掛かっていることはなかった。一応は鍵箱に鍵を掛けているのだが、部隊によっては可搬型で直ぐに外せる。

 一人だけ厳重に施錠していて、海の部隊では文句が来たことはない。神経症的に念の入ったことだとは思われたかもしれない。だが「セキュア」の意味を「鍵を掛ける」意にとる海軍なので文句は出てこない。

 だが、統合部隊では文句をいわれた。まあ、陸海空のどれとは言わないが、隊本部の曹なんだがね。早朝に来て鍵が出てくるまで待たされたのが不満らしい。ただ、その場で言えばいいものを、位負けしているから、3科の幹部を経由して文句を言って来た。陸海空問わず、作戦担当の3科は独善的で、部隊内で3科のいうことはなんでも聞くし、説教できると思っている。部署の力で説教するつもりだったのだろう。

 その説教が間抜けだった。「当直員を起こさず鍵を取ろうとした○○陸曹の好意を無駄にした」とか3科○○主任が抜かしたよ。実際には、好きな時間に、正規の手続きなしで鍵を使いたい陸曹の考えた屁理屈なんだが。あまりにも間抜けな言い分だったので「当直室の鍵と、入り口の呼び鈴は何のためにあるだろうね」と言ったよ。それでもガチャガチャ言ってくる。腹がたったので、以降に3科の幹部に何を言われても「でも手を抜くわけにはいかないですよねえ」みたいな、同じ答えを何回も繰り返して馬鹿にしてやったよ。怒るのが面白かったね。

 鍵が開けっ放しだと、悪事を試みれば実現できる。統合部隊には武器庫はなかった。だが、当直室に入れば、秘の区画である金庫室仕様の鍵も手に入る。なぞなぞにもアクセスできる。

 まず、鍵の番太郎なんて気が利かず、頑固な方がいいと思うよ。江戸時代、京都の宮廷でも鍵番の親爺は応用動作ができない阿呆がいいと言われていたわけだしね。
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