Category : エネルギー
「原発の汚染水が溜まっている」問題だが、物理的方法を使えばトリチウムを除去できるのではないか?
福島第1原発では、大量の汚染水が発生している。冷却に使う水は極端に多くないものの、冷却済の水が建屋地下に湧き出してくる地下水と混交し膨大な量となっている。地下水の量は1日400トン以上と言われているが、汚染水貯蔵量のグラフ読み取りからすると1日200トン程度である。いずれにせよ、貯蔵量は膨大である。、
汚染水を浄化できない原因は、トリチウム、三重水素である。トリチウム以外は化学的手段では除去できるが、性質が水そのものと変わらないトリチウムは化学的に除去できない。極端に危険なものでもない様子だが、放射能であることは間違いなく。海に放流することもできない。福島の県民も、沿岸の漁民も、日本の国民もそれを許さない。
このトリチウムだが、除去すればいいのではないか?
トリチウムを除去する手段は、ないこともない。重水と呼ばれる水があるが、製造方法は普通の水から、トリチウムとデュートリューム(重水素)を含む水を取り出す方法で行われている。逆の動作として、汚染水から軽水、普通の水だけを抜き出すことで、除去はできない話でもない。
重水製造法は、物理的手段によって行われる。重水は単純に重い。電気分解をおこなって水素を取り出すときに、重い重水は動きが悪く、残りやすい性質を使うものだ。実際には、キレイに軽水からなくなり、きっちり重水が残るわけではないが、何回もやれば軽水が多い水と重水が多い水くらいにはわかれる。
軽水だけを抜き出す内に、自然の水と同じ放射線量になる。そのあたりで放流すればいいのではないか。いずれは重水の量も減るだろう。
もちろん、金はかかる。電気分解による重水製造は、電気がタダ同然の場所でなければできない。戦争中、重水製造がノルウェーで行われていたもの、単純に水力発電の電気が余っていたからである。
ただし、沸騰させる方法でできれば、それほど金がかからないかもしれない。基準値以下の軽水だけを雑に得り取るなら沸騰でも解決する可能性がある。蒸発-凝縮操作なら、多重効用缶と真空引き、ヒートポンプを使えば、それなりの費用でできる。
多重効用缶とは、砂糖水や塩水を濃縮したり、アルコールを蒸溜するための設備である。水蒸気が水に戻るときの凝縮熱を利用して、液体を加熱して蒸発させる仕組みである。もちろん、蒸発した水は凝縮器に導かれ、隣の缶の加熱に利用する。その時に真空引きをすることによって、低温でも沸騰状態をつくることができるようになる。低温沸騰であれば、熱源もヒートポンプで済む。近くに崩壊熱を出す厄介者もある。可能なら、ヒートポンプの吸熱側をそれにできれば経済的である。
ほかにも水蒸気にして、拡散させる方法とかも考えられるだろう。ウラン235と238を選り分ける方法がそれである。コストはともかく、気相拡散と遠心分離を組み合わせでも、できないことではない。
具体的にコストを論じることができるわけでもなく、そのつもりもない。だが、10回か、100回か、電気分解か、蒸発・凝集操作か、気相拡散・遠心分離を繰り返させれば、汚染水から放射線量で異常のない水、軽水を取り出すことはできる。また、汚染水の量も減らすことができる。実用性は極めて低く、コストも高いが、やる気になってできないことではない。
もちろん、汚染水の量を減らし、それを保管できるならそれでいい。地下水の移動を止めれば、汚染水の量は相当に減る。高トチリウム濃度の水も、循環冷却で使う分なら何の問題もない。汚染水の量が減れば、トリチウム除去を剃る必要もない。発生する汚染水の量が減りました。その汚染水も、例えば半減期の12年×5で60年も保存しておけば、放射線量は5%以下まで低下する。それなら、それでもいいだろう。
ただ、今のところは泣き事をいって放流しようという気分も見えてくる。まず弥縫策だけをしているようにしか見えない。電力会社の発表をみると「汚染水を貯める場所がなくなりました」「人体に直ちに影響はありません」みたいな泣き言をいって、放流できるようにしたいのではないかと勘ぐりたくなる。だが、仕方なく放流するにしても、その前に実用的ではないとか高いといった逃げ口上を塞いで、やらせることはあるだろう。
福島第1原発では、大量の汚染水が発生している。冷却に使う水は極端に多くないものの、冷却済の水が建屋地下に湧き出してくる地下水と混交し膨大な量となっている。地下水の量は1日400トン以上と言われているが、汚染水貯蔵量のグラフ読み取りからすると1日200トン程度である。いずれにせよ、貯蔵量は膨大である。、
汚染水を浄化できない原因は、トリチウム、三重水素である。トリチウム以外は化学的手段では除去できるが、性質が水そのものと変わらないトリチウムは化学的に除去できない。極端に危険なものでもない様子だが、放射能であることは間違いなく。海に放流することもできない。福島の県民も、沿岸の漁民も、日本の国民もそれを許さない。
このトリチウムだが、除去すればいいのではないか?
トリチウムを除去する手段は、ないこともない。重水と呼ばれる水があるが、製造方法は普通の水から、トリチウムとデュートリューム(重水素)を含む水を取り出す方法で行われている。逆の動作として、汚染水から軽水、普通の水だけを抜き出すことで、除去はできない話でもない。
重水製造法は、物理的手段によって行われる。重水は単純に重い。電気分解をおこなって水素を取り出すときに、重い重水は動きが悪く、残りやすい性質を使うものだ。実際には、キレイに軽水からなくなり、きっちり重水が残るわけではないが、何回もやれば軽水が多い水と重水が多い水くらいにはわかれる。
軽水だけを抜き出す内に、自然の水と同じ放射線量になる。そのあたりで放流すればいいのではないか。いずれは重水の量も減るだろう。
もちろん、金はかかる。電気分解による重水製造は、電気がタダ同然の場所でなければできない。戦争中、重水製造がノルウェーで行われていたもの、単純に水力発電の電気が余っていたからである。
ただし、沸騰させる方法でできれば、それほど金がかからないかもしれない。基準値以下の軽水だけを雑に得り取るなら沸騰でも解決する可能性がある。蒸発-凝縮操作なら、多重効用缶と真空引き、ヒートポンプを使えば、それなりの費用でできる。
多重効用缶とは、砂糖水や塩水を濃縮したり、アルコールを蒸溜するための設備である。水蒸気が水に戻るときの凝縮熱を利用して、液体を加熱して蒸発させる仕組みである。もちろん、蒸発した水は凝縮器に導かれ、隣の缶の加熱に利用する。その時に真空引きをすることによって、低温でも沸騰状態をつくることができるようになる。低温沸騰であれば、熱源もヒートポンプで済む。近くに崩壊熱を出す厄介者もある。可能なら、ヒートポンプの吸熱側をそれにできれば経済的である。
ほかにも水蒸気にして、拡散させる方法とかも考えられるだろう。ウラン235と238を選り分ける方法がそれである。コストはともかく、気相拡散と遠心分離を組み合わせでも、できないことではない。
具体的にコストを論じることができるわけでもなく、そのつもりもない。だが、10回か、100回か、電気分解か、蒸発・凝集操作か、気相拡散・遠心分離を繰り返させれば、汚染水から放射線量で異常のない水、軽水を取り出すことはできる。また、汚染水の量も減らすことができる。実用性は極めて低く、コストも高いが、やる気になってできないことではない。
もちろん、汚染水の量を減らし、それを保管できるならそれでいい。地下水の移動を止めれば、汚染水の量は相当に減る。高トチリウム濃度の水も、循環冷却で使う分なら何の問題もない。汚染水の量が減れば、トリチウム除去を剃る必要もない。発生する汚染水の量が減りました。その汚染水も、例えば半減期の12年×5で60年も保存しておけば、放射線量は5%以下まで低下する。それなら、それでもいいだろう。
ただ、今のところは泣き事をいって放流しようという気分も見えてくる。まず弥縫策だけをしているようにしか見えない。電力会社の発表をみると「汚染水を貯める場所がなくなりました」「人体に直ちに影響はありません」みたいな泣き言をいって、放流できるようにしたいのではないかと勘ぐりたくなる。だが、仕方なく放流するにしても、その前に実用的ではないとか高いといった逃げ口上を塞いで、やらせることはあるだろう。
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