Category : ミリタリー
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陸自は高級なSAMを諦めたほうがいいのではないか? 本土や、野戦での地域防空は空自に投げて、地点防空も空対空ミサイルの転用で間に合わせればいいのではないか。
陸自は地対空ミサイル、SAMを更新できる見込みがない。冷戦当時に多数を配備した、比較的安価な対空兵器を、価格が向上した新型で全て置き換えることに無理がある。
実際に、地域防空用である03式中SAMは、旧式であるホークを更新できていない。値段が高い上に、更新すべき数が多すぎる。その上、陸自そのものの優先順位が低いためだ。その状況で、さらに高価になる新型を作ろうとしている。安い03式ですら更新できなかったのに、無駄に開発費をかけて高価な新型にしたのでは、更新が進む見込みもない。
また狭い範囲、地点を防空するための11式短SAMも、従来の81式短SAMを更新できる見込みもない。理由は03式と同じである。そもそも、ミサイルだけを更新すればいいのに、発射システムを全取替するようになっている。11式は、やたらに高級なアクティブ・フェーズド・アレー方式のレーダを組み込んでいる。短射程にも関わらず、価格は1セット50億円にも及ぶ。陸自が保有している60基分、30セットはいつ更新できるか分かったものではない。
陸自には高級なSAMを調達する力がない。今やっていることは、旧式なSAMのごく一部を、高級品に新型化しているに過ぎない。
それなら、陸自SAMについての方針を、転換したほうがよい。
例えば、防空は基本的に空自に任せればいいのではないか。本土での防空は、空自に任せる。野戦での地域防空も、空自に任せる。陸自は、野戦での地点だけを担当するという考え方である。
空自は、本土防空と野戦での地域防空をする能力がある。実際に、本土での一般的な防空は空自が担当している。陸自は、下請けとしてその一部を担当しているに過ぎない。SAMによる本土防空を、すべてペトリオットを使った空自とすることは、突飛な話でもない。能力に劣るホークや中SAMは、別に本土防空に必須のミサイルでもない。また、空自には野戦での地域防空をする能力もある。ペトリオットは、もともと野戦での師団防空用として作られたシステムである。
空自も、特に野戦防空用部隊を新しく作る必要もない。既に本土決戦という状況ではない。陸自を野戦展開するにしても、全部が全部出るわけではない。1-2正面、出して合計1ヶ師団分といったところである。その分であれば、既存の高射群6個態勢から、0.5~1ヶ群を抽出すれば対応できる。
また、短SAM以下についても、専用高級品をわざわざ新造するのもやめた方が良い。
短SAM以下を使った野戦での地点防空は、強いて高級品を使う必要もない。所詮は短SAMによる防空である。期待できるのは、損害を減らすことにある。確実に敵機を落とすことができなくとも、その邪魔が出来ればよい。空自が飛行場を死守しようとするものとは違う。それならば、無理に高級品を使う必要はない。
短SAMについては、従来使っている81式で、特段に困ることもないということだ。
ただ、どうしても81式だと困るというのであっても、ミサイル本体だけを新しくすればいいだけの話だ。そのミサイル本体にしても、AAMをそのまま転用すればよい。
短SAMについて性能向上をしたいなら、ミサイルを短射程AAMにすればよい。高性能な高級品が欲しいといっても、何もわざわざ新型短SAMをを作る必要はない。すでに完成しているサイドワインダーの新型を買うなり、AAM3を分けて貰えば済んだ話である。
極端な話、短SAMは、AAMと変わるものではない。中身も赤外線で誘導され、短射程であって、両者に大差はない。実際にも、サイドワインダーAAMをSAMに転用した例もある。1960年代、西ドイツはサイドワインダーを防空用に使っている。その後も、米軍は、サイドワインダーから、姿勢制御に使っているローレロンを抜いただけのチャパレルを対空用につかっている。両者と、日本が作った81式短SAMの間には、大差もない。煙が出るか出ないかといった程度の差である。
発射機については、従来使っていた81式発射機を転用で問題になることもない。「ミサイルがくっつかない」といったような些細な問題であれば、飛行機につける発射用のレールを発射機に介して取り付ければ済む。
発射システムにも高度なものは求められない。11式にあるような高級な発射システムは、地点防空用でしか使わない短SAMに必要ではない。所詮はIR誘導される短射程のSAMに、アクティブ方式のフェーズド・アレイ・レーダは必要ではない。既に81式があるのでそれを使えばいいが、81式で使っているようなフェーズド・アレイ・レーダも、ミサイル性能に対して過剰性能が過ぎる。くるくる回る最大感度方式のレーダで概略方位。距離をつかめば、後は光学照準で済む程度のシステムにすぎない。
陸自は地対空ミサイル、SAMを更新できる見込みがない。冷戦当時に多数を配備した、比較的安価な対空兵器を、価格が向上した新型で全て置き換えることに無理がある。
実際に、地域防空用である03式中SAMは、旧式であるホークを更新できていない。値段が高い上に、更新すべき数が多すぎる。その上、陸自そのものの優先順位が低いためだ。その状況で、さらに高価になる新型を作ろうとしている。安い03式ですら更新できなかったのに、無駄に開発費をかけて高価な新型にしたのでは、更新が進む見込みもない。
また狭い範囲、地点を防空するための11式短SAMも、従来の81式短SAMを更新できる見込みもない。理由は03式と同じである。そもそも、ミサイルだけを更新すればいいのに、発射システムを全取替するようになっている。11式は、やたらに高級なアクティブ・フェーズド・アレー方式のレーダを組み込んでいる。短射程にも関わらず、価格は1セット50億円にも及ぶ。陸自が保有している60基分、30セットはいつ更新できるか分かったものではない。
陸自には高級なSAMを調達する力がない。今やっていることは、旧式なSAMのごく一部を、高級品に新型化しているに過ぎない。
それなら、陸自SAMについての方針を、転換したほうがよい。
例えば、防空は基本的に空自に任せればいいのではないか。本土での防空は、空自に任せる。野戦での地域防空も、空自に任せる。陸自は、野戦での地点だけを担当するという考え方である。
空自は、本土防空と野戦での地域防空をする能力がある。実際に、本土での一般的な防空は空自が担当している。陸自は、下請けとしてその一部を担当しているに過ぎない。SAMによる本土防空を、すべてペトリオットを使った空自とすることは、突飛な話でもない。能力に劣るホークや中SAMは、別に本土防空に必須のミサイルでもない。また、空自には野戦での地域防空をする能力もある。ペトリオットは、もともと野戦での師団防空用として作られたシステムである。
空自も、特に野戦防空用部隊を新しく作る必要もない。既に本土決戦という状況ではない。陸自を野戦展開するにしても、全部が全部出るわけではない。1-2正面、出して合計1ヶ師団分といったところである。その分であれば、既存の高射群6個態勢から、0.5~1ヶ群を抽出すれば対応できる。
また、短SAM以下についても、専用高級品をわざわざ新造するのもやめた方が良い。
短SAM以下を使った野戦での地点防空は、強いて高級品を使う必要もない。所詮は短SAMによる防空である。期待できるのは、損害を減らすことにある。確実に敵機を落とすことができなくとも、その邪魔が出来ればよい。空自が飛行場を死守しようとするものとは違う。それならば、無理に高級品を使う必要はない。
短SAMについては、従来使っている81式で、特段に困ることもないということだ。
ただ、どうしても81式だと困るというのであっても、ミサイル本体だけを新しくすればいいだけの話だ。そのミサイル本体にしても、AAMをそのまま転用すればよい。
短SAMについて性能向上をしたいなら、ミサイルを短射程AAMにすればよい。高性能な高級品が欲しいといっても、何もわざわざ新型短SAMをを作る必要はない。すでに完成しているサイドワインダーの新型を買うなり、AAM3を分けて貰えば済んだ話である。
極端な話、短SAMは、AAMと変わるものではない。中身も赤外線で誘導され、短射程であって、両者に大差はない。実際にも、サイドワインダーAAMをSAMに転用した例もある。1960年代、西ドイツはサイドワインダーを防空用に使っている。その後も、米軍は、サイドワインダーから、姿勢制御に使っているローレロンを抜いただけのチャパレルを対空用につかっている。両者と、日本が作った81式短SAMの間には、大差もない。煙が出るか出ないかといった程度の差である。
発射機については、従来使っていた81式発射機を転用で問題になることもない。「ミサイルがくっつかない」といったような些細な問題であれば、飛行機につける発射用のレールを発射機に介して取り付ければ済む。
発射システムにも高度なものは求められない。11式にあるような高級な発射システムは、地点防空用でしか使わない短SAMに必要ではない。所詮はIR誘導される短射程のSAMに、アクティブ方式のフェーズド・アレイ・レーダは必要ではない。既に81式があるのでそれを使えばいいが、81式で使っているようなフェーズド・アレイ・レーダも、ミサイル性能に対して過剰性能が過ぎる。くるくる回る最大感度方式のレーダで概略方位。距離をつかめば、後は光学照準で済む程度のシステムにすぎない。