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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2013.07
27
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Category : 未分類
 絵や写真につけるモザイクを薄くしたからワイセツ図画で逮捕という話※ なのだが。

 モザイクがあれば「ワイセツではない」とする理屈は何なのだろうか。もちろん、出した雑誌はエロく、ワイセツだろう。エロとワイセツを売りにした雑誌であるから、当たり前な話である。しかし、モザイクがあればワイセツではないとされ、販売差し支えないとするもの不思議な話だ。

 エロい図画は、モザイクがあろうとなかろうとエロい。逆に、局所だけを大写ししても、そこに大したエロさはなく、ワイセツでもない。モザイクなんてどうでもいい話ではないのか。局所描写で法律云々するのは止めてもいいのではないか。そんなどうてもいいことに、警察力を投入しても予算・人員・時間の浪費である。なんせ誰も得をしない

 そもそも、エロを取り締まる必要はあるのだろうか。表現規制にしてもそうだが、エロの何が悪いのかね。大衆の性欲を昂進させることが悪なら、大衆の食欲を昂進させる旨いもの記事も、睡眠欲を昂進させる羽毛布団の広告も悪だろうよ。

 エロを取り締まって何かいいことがあるのか。エロ取り締まりを望むのは、今日では、宗教団体やその支援を受けた政治家くらいしかいない。モザイクは、エロを敵視する彼らの宗教的倫理観を満足させるためだけにある。エロは定義できないものなので、とりあえず性器を表現することをエロでありワイセツと定義しただけの話だ。モザイクは、宗教的倫理観を満足させるためだけに強制されたものに過ぎない。それに反したからといって、犯罪として罪に問うことに何の利益があるのだろうか。

 だいたい、性器は誰にも付いている器官にすぎない。実物を観察するのはOKだが、図画はNGというのも、妙な理屈である。それを描写することを許さない。その上に掛けるモザイクの有無、濃淡で人を捕まえて、罪を問うのも、冷静に考えればマヌケな話である。

 エロとワイセツに被害者はいない。エロ雑誌からモザイクを外して困るのも気味の悪い情熱を持った宗教の信者か、田舎儒者だけだ。嫌なら見なければいいだけの話であるよ。
 ワイセツ図画も、売る場所だけを問題にすればよい。表紙でなければいいとか、大写しは往来から見えないようにすればいいとかで充分ではないのか。



※「出版社編集部長ら逮捕=修整不十分、わいせつと判断—警視庁」『ウォール・ストリート・ジャーナル』(2013.7.25)http://jp.wsj.com/article/JJ10889362307227954016016898296411650971433.html
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