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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2013.07
29
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12:00
Category : 中国
 中国が太平洋に出ることは軍事的挑発なのだろうか。7月25日に中国の航空機と、水上艦が、公海を選んで琉球列島線を通りすぎたことを指して「中国の軍事的挑発がエスカレートしている」と頭括するのは、言いがかりに近い。

 「中国軍に『制御不能』の懸念 8月15日控え突発的衝突の可能性も」は、中国が太平洋に出たことを「軍事的挑発」としている。
中国軍機が南西諸島を通過して太平洋まで初飛行したうえ、中国海軍のミサイル駆逐艦など5隻が、7・21参院選を挟むように日本列島を1周したのだ。
中国軍に「制御不能」の懸念 8月15日控え突発的衝突の可能性も」http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20130726/frn1307261810004-n1.htm
中国側の目的として
「反日世論」に火をつけて、国民の不満をそらすつもりなのか。それとも、中国人民解放軍の一部が暴走しているのか
中国軍に「制御不能」の懸念 8月15日控え突発的衝突の可能性も」http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20130726/frn1307261810004-n1.htm
とも述べている。

 だが、いずれも日本を挑発するものとするとは言えない。航空機は公海を通過して太平洋に出入した。艦隊も、国際海峡である宗谷海峡をから太平洋に出て、公海を通過して東シナ海に入っただけに過ぎない。国際法的には何の問題もないし、日本領空・領海にギリギリまで近づいたわけではない。洋上で、海自・海保・日本出入する商船につきまとったわけではない。果たして、何が挑発なのだろうか。

 もちろん、日本と中国は海洋で海軍力を競いあうゲームをしている。日本にとって、中国海軍は仮想敵である。だからといって、中国憎しで、中国海軍が太平洋に出ただけで軍事的挑発と見るのは、どうかしている。

 だいたい、この程度で「軍事的挑発」とする論法では、日本の方が軍事的挑発をしていることになってしまう。

 なんせ、海自の方が行動は活発で、大陸側にも結構なところまで進んで行動している。日本は毎日、中国の東シナ海ガス田を監視飛行している。日中中間線の向こうにP-3Cを飛ばしてガス田周辺を偵察している。東シナ海で飛ぶP-3Cは、ガス田を偵察する1機どころではない。また結構なところまで飛んでいる。水上艦も、おそらく潜水艦も同じような行動をしている。もちろん、全て合法的行為である。

 また、中国艦隊が太平洋に出るときには、日本はどこまで行っても追いかける。南西諸島を通過するときには、水上艦による監視を受ける。中国艦隊が沖ノ鳥島あたりまで出張っても、P-3Cが追いかけ、日本が持つ質的優位を見せつけている。中国海軍は、どうやっても海自の追尾を振りきれないと慨嘆させることに成功している。もちろん、これも同じように、国際法上、何の問題もない。

 今回の中国海軍の行動程度は非難するには及ばない。全て合法であり、挑発的な行為もない。それを中国がやったことだからと、無理やり非難するほうが挑発的だろう。

 中国が憎いからと言って、全てを挑発とするのは無知故である。防空識別圏に入ったことや、公海での行動、領海での無害通航に文句を言うのは、海洋国のマスコミの言うことではない。防衛や安全保障についての報道に詳しいと自称していながら、海洋法に全く無知であることを晒すものだ。海洋やその上空にある領域については、中国のそれと同じように、珍奇で特異な解釈である。これでは、強引な中国海洋法の解釈に文句を言える立場ではない。



「中国軍に『制御不能』の懸念 8月15日控え突発的衝突の可能性も」『zakzak』(産経新聞,2013.7.26)http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20130726/frn1307261810004-n1.htm
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2013.07
29
CM:0
TB:0
06:22
Category : 有職故実
 縁日のクジに大当りなしは、当然だと思っているのだが。それに本気で怒って警察を呼んでどうするものかね。

 「夏祭り、夜店のくじに当たりなし 露天商の男を逮捕」なのだが。一回300円のクジで、パッと見た目で、45/100でゲーム機が当たったらテキ屋さんも商売上がったりになる。

 あれだ、縁日では、やらずぶったくりは江戸時代から当たり前の話で、ダマされるのは子供と相場が極まっている。それに騙されたといっても、普通は苦笑いで済ませる話だよ。いい年こいた大人がおおごとにするものではない。

 大人なら、デンスケとか謎の将棋といった真剣勝負や詐欺賭博で騙されろと思うのだが、どうか。



※「夏祭り、夜店のくじに当たりなし 露天商の男を逮捕」『朝日新聞デジタル』(2013.7.29)http://www.asahi.com/national/update/0729/OSK201307280122.html

 そいや、そうとう昔からデンスケは見なくなった。簡易式のルーレット、まずはイカサマなのだが。子供の頃、40年近く前には関東でも見たのだが。昭和は遠くなったものだね。

 でも、中国で路上で近所のじい様が、1元5元を握りしめて中国象棋で真剣勝負をやっているのはさんざん見た。警察も前を通るが何も言わない。昔、南米でも似たようなのは見たことがある。
 でもねえ、それでいいんじゃないの。別に治安上問題もないし、公務員の汚職でもないし、風紀を乱す金額でもない、それで国が滅びるでもない。

 日本の警察も、やらずぶったくりなのは当たり前だろと、訴えた大人を説諭してもいいんじゃないのかね。そもそも縁日だよ。大人ならそういうものと承知しているべきだろうさ。