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中国は宮古島を占領しようとするのだろうか?
産経新聞記事に「宮古島侵攻」という言葉が出ている。産経新聞による「自衛隊『常時警戒』『即応』前面に 幹部『挑発の芽を摘む』」※ に、中国海空部隊が沖縄-宮古間を平穏無事に通過した点を指して、宮古島侵攻の兆候と牽強付会している。
艦艇や航空機が島の脇にある公海を通るだけで、侵攻と支配を伺う兆候とするのは何者か。しかも、平穏無事に通航している。規模や行動も日本への圧力を感じさせるものでもない。目的も太平洋に出るというものにすぎない。この理屈なら、対馬海峡を通過する海自水上・航空部隊や空自航空機を指して「韓国への侵攻・支配を窺う兆候である」ということになる。また、宗谷海峡監視のため、サハリン付近には海自水上艦が北方監視と称してローテーションで張り付いている。これも「海自水上艦ステーションは、サハリン侵攻の兆候」になってしまうだろう。
そもそも、中国が宮古島を占領したところで、琉球列島線を戦時自在に通過できるわけではない。
仮に中国が宮古島を不意急襲的に占領したとしても、その後が続かない。日本側は海空戦力で宮古島への船舶航空輸送を阻害して島の戦力化を阻止し、軍事利用を防ぐための攻撃を行い、最終的には奪回を行う。中国はまず宮古・下地島の空港を活用しようとするだろうが、必要な物資輸送は妨害され、滑走路やエプロンも利用できないように、規模はいろいろあるだろうが、継続的な攻撃を受ける。
初手の宮古島占領部隊がそれなりの装備を持ち込んでも、太平洋への安全なアクセスは実現できない。占領部隊が最初からレーダや対空ミサイル、対艦ミサイルを持ち込んで、日本側戦力が島へ接近することを邪魔できるかもしれない。しかし、それをアテにして中国艦隊が安全に太平洋に出られるわけではない。ミサイルが宮古島から半径100kmの射程があっても、地図で見れば所詮は点である。その半径に入るまで、また出たところで中国艦隊は叩かれる。
宮古島を占領しても、メリットはなく、デメリットばかりが残る。占領にメリットはない。占領しても中国艦隊が太平洋に出られないという問題点は解決しないからだ。そして、デメリットが残る。尖閣なら係争地での小競り合いと言い逃れできるが、先島は係争地ではなく、侵略になる。その無名の師により、中国は政治的、経済的に大ダメージを受ける。中国は世界中から非難される。
中国は世界から孤立し、世界相手の喧嘩に巻き込まれる危険が大きい。中国は拒否権を持つ常任理事国である。だが、アフガン侵攻のように、平和のための結集でさらにひっくり返る。そうなると、敵は日米同盟だけではなくなる。間違いなくオーストラリアが出てくるし、その他の英連邦諸国や中国と仲が悪く、日本と仲がいいアジア諸国も出てくる。大義名分として国際秩序を維持するため、ついでの実利としては日米に恩を売るため、中南米や東欧、アフリカといった、世界中から出てくる国連軍モドキを相手にしなければならなくなる可能性も高い。
宮古島侵攻により、中国は自国の戦略的環境は好転せず、悪化するだけになる。そのような悪手を中国は取らない。「宮古島侵攻と、それを突破口にした西太平洋支配をもうかがう兆候」とは、まずは、防衛省幹部が産経報道姿勢に合わせたリップサービスにすぎない。それをそのまま記事にするのでは、記事や報道姿勢についての程度が疑われてしまう。
※ 「自衛隊『常時警戒』『即応』前面に 幹部『挑発の芽を摘む』」『産経ニュース』(産経新聞.2013.9.11)http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130911/plc13091108490006-n1.htm
…あまりにも「何なんだろ」とおもったので、急いで書いたが飯時の30分でも書けるものだ子
産経新聞記事に「宮古島侵攻」という言葉が出ている。産経新聞による「自衛隊『常時警戒』『即応』前面に 幹部『挑発の芽を摘む』」※ に、中国海空部隊が沖縄-宮古間を平穏無事に通過した点を指して、宮古島侵攻の兆候と牽強付会している。
中国側は8~9日、尖閣周辺で無人機を飛行させ、爆撃機と艦艇も沖縄本島と宮古島の間を通過させた。無人機は尖閣周辺の「パトロール」を強める装備で、艦艇と爆撃機の展開は宮古島侵攻と、それを突破口にした西太平洋支配をもうかがう兆候だ。
産経新聞「自衛隊『常時警戒』『即応』前面に 幹部『挑発の芽を摘む』」http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130911/plc13091108490006-n1.htm
艦艇や航空機が島の脇にある公海を通るだけで、侵攻と支配を伺う兆候とするのは何者か。しかも、平穏無事に通航している。規模や行動も日本への圧力を感じさせるものでもない。目的も太平洋に出るというものにすぎない。この理屈なら、対馬海峡を通過する海自水上・航空部隊や空自航空機を指して「韓国への侵攻・支配を窺う兆候である」ということになる。また、宗谷海峡監視のため、サハリン付近には海自水上艦が北方監視と称してローテーションで張り付いている。これも「海自水上艦ステーションは、サハリン侵攻の兆候」になってしまうだろう。
そもそも、中国が宮古島を占領したところで、琉球列島線を戦時自在に通過できるわけではない。
仮に中国が宮古島を不意急襲的に占領したとしても、その後が続かない。日本側は海空戦力で宮古島への船舶航空輸送を阻害して島の戦力化を阻止し、軍事利用を防ぐための攻撃を行い、最終的には奪回を行う。中国はまず宮古・下地島の空港を活用しようとするだろうが、必要な物資輸送は妨害され、滑走路やエプロンも利用できないように、規模はいろいろあるだろうが、継続的な攻撃を受ける。
初手の宮古島占領部隊がそれなりの装備を持ち込んでも、太平洋への安全なアクセスは実現できない。占領部隊が最初からレーダや対空ミサイル、対艦ミサイルを持ち込んで、日本側戦力が島へ接近することを邪魔できるかもしれない。しかし、それをアテにして中国艦隊が安全に太平洋に出られるわけではない。ミサイルが宮古島から半径100kmの射程があっても、地図で見れば所詮は点である。その半径に入るまで、また出たところで中国艦隊は叩かれる。
宮古島を占領しても、メリットはなく、デメリットばかりが残る。占領にメリットはない。占領しても中国艦隊が太平洋に出られないという問題点は解決しないからだ。そして、デメリットが残る。尖閣なら係争地での小競り合いと言い逃れできるが、先島は係争地ではなく、侵略になる。その無名の師により、中国は政治的、経済的に大ダメージを受ける。中国は世界中から非難される。
中国は世界から孤立し、世界相手の喧嘩に巻き込まれる危険が大きい。中国は拒否権を持つ常任理事国である。だが、アフガン侵攻のように、平和のための結集でさらにひっくり返る。そうなると、敵は日米同盟だけではなくなる。間違いなくオーストラリアが出てくるし、その他の英連邦諸国や中国と仲が悪く、日本と仲がいいアジア諸国も出てくる。大義名分として国際秩序を維持するため、ついでの実利としては日米に恩を売るため、中南米や東欧、アフリカといった、世界中から出てくる国連軍モドキを相手にしなければならなくなる可能性も高い。
宮古島侵攻により、中国は自国の戦略的環境は好転せず、悪化するだけになる。そのような悪手を中国は取らない。「宮古島侵攻と、それを突破口にした西太平洋支配をもうかがう兆候」とは、まずは、防衛省幹部が産経報道姿勢に合わせたリップサービスにすぎない。それをそのまま記事にするのでは、記事や報道姿勢についての程度が疑われてしまう。
※ 「自衛隊『常時警戒』『即応』前面に 幹部『挑発の芽を摘む』」『産経ニュース』(産経新聞.2013.9.11)http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130911/plc13091108490006-n1.htm
…あまりにも「何なんだろ」とおもったので、急いで書いたが飯時の30分でも書けるものだ子
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