Category : ミリタリー
「崇高な国防のため愛国心に燃える防衛産業は赤字請けをしている」というのなら、同じように愛国心に燃えている防衛ライターの桜林さんも赤字請けをするべきではないのか?
桜林美佐さんは、防衛産業は決して儲からない慈善事業であると主張している。
桜林さん「『自衛隊関連企業6割黒字』誤解を与える分析データ」では、防衛産業で利潤が出るという調査結果に対して、誤っていると主張している。
自衛隊と取引のある企業約4600社について、6割が黒字であるという調査結果に対し、桜林さんは不満である。その不満のあまりか、防衛事業では利潤が出るはずはないと主張している。
桜林さんは、防衛関連企業は民業でボロ儲けして、防衛受注では赤字受注をしなければならないらしい。
しかし、事実としては赤字受注するといったバカな話はない。企業は利潤を追求する組織である。赤字で受注する組織は、企業ではない。NPOですら事業継続のために赤字にはしない。防衛産業はNPO以上に利益を嫌っているのだろうか。
そもそも、防衛関連契約では、赤字受注は発生しない。競争入札で原価割れはダンピングを疑われる。防衛関係での入札の歳、官側原価計算の額より安い時には、応札者は価格について利潤が出ることを説明しなければならない。そもそも、桜林さんが増やすべきだと主張する随意契約は、経費に利益率を乗じたものになっている。どう頑張っても赤字にはできない。
そこにあるのは、奇怪な理想の投影である。桜林さんの記事では、防衛省と防衛産業はお金に頓着すべきでないとする、勝手な理想が投影されている。いずれの記事を見ても「儲からない」「事業として割に合わない」とする、防衛省や防衛産業にとっての自己弁護をそのまま記事にしている。おそらく迎合ではなく、本気でそう信じているのだろう。
それならば、桜林さんも防衛や防衛産業で儲けるべきではない。
桜林さんの言論は「防衛も防衛産業も、愛国心から皆んな赤字持ち出してやっている、だから感謝しろ」と説教するものだ。ならば、同じように愛国心に篤い桜林さんご自身も、赤字持ち出しとすべきだ。
桜林さんは、防衛関係で著作が多い。『日本に自衛隊がいてよかった』や『誰も語らなかった防衛産業』を表しているという。それならば、その著作について印税分を放棄して安価とし、防衛が如何に素晴らしいか、防衛産業が如何に清貧であるかの実態を世に知らせるべきである。
また、自衛隊や保守系の団体での講演も多い。交通費その他で赤字受注となっても、その謝金を依頼元の団体に寄付すればよい。
生活は、防衛以外の部門の話で儲ければよい。桜林さんは「防衛以外の部門で黒字を続けているような企業でなければ防衛省・自衛隊の仕事などできない」と言っている。同じように「防衛省・自衛隊の仕事」をしているのだから、そこで汚く儲けることなく、赤字請けして、生活は他業で儲けるのが筋というものだろう。
※ 桜林美佐「『自衛隊関連企業6割黒字』誤解を与える分析データ」(ZACZAC,2013.9)http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130910/plt1309100730000-n1.htm
桜林美佐さんは、防衛産業は決して儲からない慈善事業であると主張している。
桜林さん「『自衛隊関連企業6割黒字』誤解を与える分析データ」では、防衛産業で利潤が出るという調査結果に対して、誤っていると主張している。
自衛隊と取引のある企業約4600社について、6割が黒字であるという調査結果に対し、桜林さんは不満である。その不満のあまりか、防衛事業では利潤が出るはずはないと主張している。
これだけを見ると、まさに「防衛産業はもうかっている」という印象だが、『ニッポンの防衛産業』を読んでくださっている読者の皆さんには、それが誤解であることを十分ご理解いただけると思う。
では、なぜこのような結果に? おそらく答えは簡単ではないかと思う。要するに防衛以外の部門で黒字を続けているような企業でなければ防衛省・自衛隊の仕事などできないということではないだろうか。
桜林美佐「『自衛隊関連企業6割黒字』誤解を与える分析データ」(ZACZAC,2013.9)http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130910/plt1309100730000-n1.htm
桜林さんは、防衛関連企業は民業でボロ儲けして、防衛受注では赤字受注をしなければならないらしい。
しかし、事実としては赤字受注するといったバカな話はない。企業は利潤を追求する組織である。赤字で受注する組織は、企業ではない。NPOですら事業継続のために赤字にはしない。防衛産業はNPO以上に利益を嫌っているのだろうか。
そもそも、防衛関連契約では、赤字受注は発生しない。競争入札で原価割れはダンピングを疑われる。防衛関係での入札の歳、官側原価計算の額より安い時には、応札者は価格について利潤が出ることを説明しなければならない。そもそも、桜林さんが増やすべきだと主張する随意契約は、経費に利益率を乗じたものになっている。どう頑張っても赤字にはできない。
そこにあるのは、奇怪な理想の投影である。桜林さんの記事では、防衛省と防衛産業はお金に頓着すべきでないとする、勝手な理想が投影されている。いずれの記事を見ても「儲からない」「事業として割に合わない」とする、防衛省や防衛産業にとっての自己弁護をそのまま記事にしている。おそらく迎合ではなく、本気でそう信じているのだろう。
それならば、桜林さんも防衛や防衛産業で儲けるべきではない。
桜林さんの言論は「防衛も防衛産業も、愛国心から皆んな赤字持ち出してやっている、だから感謝しろ」と説教するものだ。ならば、同じように愛国心に篤い桜林さんご自身も、赤字持ち出しとすべきだ。
桜林さんは、防衛関係で著作が多い。『日本に自衛隊がいてよかった』や『誰も語らなかった防衛産業』を表しているという。それならば、その著作について印税分を放棄して安価とし、防衛が如何に素晴らしいか、防衛産業が如何に清貧であるかの実態を世に知らせるべきである。
また、自衛隊や保守系の団体での講演も多い。交通費その他で赤字受注となっても、その謝金を依頼元の団体に寄付すればよい。
生活は、防衛以外の部門の話で儲ければよい。桜林さんは「防衛以外の部門で黒字を続けているような企業でなければ防衛省・自衛隊の仕事などできない」と言っている。同じように「防衛省・自衛隊の仕事」をしているのだから、そこで汚く儲けることなく、赤字請けして、生活は他業で儲けるのが筋というものだろう。
※ 桜林美佐「『自衛隊関連企業6割黒字』誤解を与える分析データ」(ZACZAC,2013.9)http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130910/plt1309100730000-n1.htm
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