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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2013.09
27
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12:00
Category : 有職故実
 マツダが畸形エンジンであるロータリ・エンジンを採用したのは、他に売るタマが無かっただけの話ではないか。

 RX-8もいつの間にか生産が終わった。これでロータリ・エンジンを搭載した車は、今生産していない。そうなったのは、ロータリ・エンジンがあまりにも筋の悪いエンジンであるからだ。逆に言えば、あんなエンジンを搭載した車を、フラッグシップ・モデルとして売り続けざるを得なかったマツダは、よほどウリがなかったということだ。

 ロータリ・エンジンの筋の悪さについては、富塚清さんの一連の記事を読むと納得できる。富塚さんは、戦前から東大で航空エンジンに携わってきた研究者。戦後には『機械学会誌』で異型エンジンが如何にダメかを明快に力説している。

 富塚さん主張について、その細部は前に書いている。「富塚さんが言うとおり、ロータリ・エンジンは失敗作だね」http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-198.htmlがそれだ。かいつまんで言えば、完成形である在来型レシプロ・エンジンに比べた筋の悪さである。熱膨張やシーリング、摩耗の問題、クランクによる動力持ち越しができない点は明らかに劣る。それを越える利点はない。

 富塚さんは、実用例でもロータリ・エンジンがダメなことハッキリ述べている。昭和30年ころ、チェーン・ソー用に使われたが、全くとても実用にはならず、林業家ではそのチェーン・ソーを忌避していたことを指摘していた

 そのエンジンを、マツダは平成になってからも作り続け、売り続けた。これは、マツダが最高級モデルとしてトヨタ・日産・ホンダに伍する車を作れなかったためだ。他社との差別化を図るためには、どうしようもないロータリ・エンジンを使い続ける必要があったわけだ。

 たしかに、マツダは悪い車ではない。己もアクセラに乗っている。トヨタ・日産・ホンダと遜色はない。しかし、マツダは満足感を売り、能力以上の高い金をとれ、技術的ほこりとなるような高級車/高性能車に欠けていた。一時は、高級車路線としてヘンテコな高級ディーラーを乱発していたが、ヘンテコな形のヘンテコ高級車モドキを出しても売れるはずもない。さりとて、技術的には他を圧っせるものもなかった。あるとすれば、大失敗だったロータリしかないので、それを無理押ししていたものだろう。

 不利が多く利がほとんどないロータリを止めるのは、正常な判断である。だが、これまでロータリは将来有望と騙してきたユーザーも居る。だから止めるに止め難い。止めるに際しても「マツダのロータリ開発は続ける」と、言っている本人も本気にしていない声明をを出している。それを信じて、後継のロータリ・エンジンを待ち続けるユーザーは気の毒なものだ。



※ 「ロータリは水素燃料と親和性が高い」云々もあったが、水素ロータリ・エンジン車の話も全く聞かなくなった。水素燃料の供給体制や、車内側の水素燃料タンクの問題。結局はカルノーサイクルなので、将来的に燃料電池に勝ち目がないことがあるからだろう。次世代エンジンとしても、実用性ならハイブリッド、環境無負荷ならEVに負けている。
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