fc2ブログ

RSS
Admin
Archives

隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

→ サークルMS「隅田金属」
→ 新刊・既刊等はこちら

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
Powered by fc2 blog  |  Designed by sebek
2013.09
30
CM:5
TB:0
23:05
Category : ミリタリー
 JSFさんは、電気防食について調べてから喧嘩を売ったほうがよいのではないか。

Jの字の電蝕頭

 JSFさんが、いつものように他人に噛み付いているのだが、その内容が悉く誤っている。今回、論難のために振り回しているのは電気防食と船舶への知識なのだが、すべて誤っている。まず、電気防食が電磁気的な効果であるという発言であり、一般的に使われている犠牲陽極を知らない点である。船舶についても、スクリューの材質について小型船舶の例を一般的なものと誤っている。

 電気防食はイオン化傾向を利用しており、JSFさんの言う「電磁気式の防錆技術」ではない。電気防食は、イオン化を利用した方法であり、論難を仕掛けられた、らいとさんの「電気化学的に防いでいる」ほうが正しい理解である。もちろん、イオン化を防止するために微小な電流は流れるが、磁気は効果を及ぼさない。ボイラには清缶のため、磁石を使ってスラッジをコントロールする実用新案があるが、JSFさんはそれと勘違いしているのだろう。

 また、電気防食に外部電源を使うと思い込んでいるのも誤りである。JSFさんは
JSF@obiekt_JP
@BlueRightning 羽田空港の拡張部分の海に浸かる金属部分の脚にも電気を流して防錆してますが・・・
https://twitter.com/obiekt_JP/status/384655323199332352
と述べているが、例外を除いて外部電源から電流を流すことはないし、羽田空港も外部電源方式を採用していない。電気防食の基本は、亜鉛のプラグを挿す犠牲陽極で行われる。鋼に、それよりもイオン化傾向が大きな亜鉛の栓を挿す(正確に言えば、絶縁されているらしい)と、防食電流が流れて亜鉛だけが腐食し、鋼が生き残るというものである。羽田空港ほかの民間土木構造物も同じである。また、犠牲電極は船体全体に適用できるものである。「[犠牲陽極は]船体全体には適用できませんよね。」と自分の無知を知らずに言いがかりをつけるのは、あまりにもみっともない。

 さらに、船舶についての知識も怪しい。スクリューの材質をアルミ合金というのは、常識を離れたものだ。
JSF@obiekt_JP
@BlueRightning 私は船体の話をしてるんですが・・・プロペラはアルミ合金ですよね、それ船体全体には適用できませんよね。
https://twitter.com/obiekt_JP/status/384656717193048064
と述べているが、一般的にスクリューは耐食性に優れる黄銅を使用している。確かに、小型の船舶の中にはアルミ合金を使うものもあるようだが、ある程度以上の船舶では、民船、軍艦を含めてすべて黄銅である。中にはアルミ青銅のスクリューもあるが、あれは銅ベースでアルミは添加剤程度であり、アルミ合金とは言いがたい。

 このような誤った知識で、出会ったばかりの他人に論難を仕掛けているのは滑稽に過ぎる。JSFさんは、犠牲陽極を採用した船舶についてその名を上げろと勝ち誇ったように迫っている。
JSF@obiekt_JP
@BlueRightning では適用した船舶名を出して下さい、実用船で。
https://twitter.com/obiekt_JP/status/384657415653711872
おそらく、個別確認が難しいので、慎重に具体的な船名を上げなかった相手に「私は現在までの船舶の話をしてるのに、それでは話は噛み合いませんよ。」と勝ち誇っている。だが、犠牲陽極を多用した船舶なら幾らでも挙げられる。海自艦船はすべて犠牲電極を利用している。民間船舶も使っているのは犠牲電極である。他にも、自衛隊の桟橋にも使っている。ミリタリーに詳しい、正しい軍事知識の普及などと言って論難を仕掛けているのに、そのミリタリー、軍事について物を知らないのは戯画的ですらある。



※ 関連のツイートを見ると「磁気機雷などに敏感に反応するような方式の防錆法を護衛艦に使うはずがありません。」という別の人の発言があるが、電気防食程度の電流では磁気機雷は感応しない。それに感応するUEP機雷というものもあるが、実用例はロシアのみで、しかも氷海で潜水艦を相手にする特殊用途であり、原理的に安定した発火が得られるかどうかもあやしく、実戦使用例もない。

※※ 長いの書いて今晩はメンドイから、明日は適当に短いのをアップしてお茶を濁しますね。




----------------------------寝る前に追記------------------------------

 んー、JSFさんのツイートが追加されているけど、恥の上塗りなんじゃないのかな。

恥の上塗り

「[犠牲陽極式の]貴方が挙げたプロペラの防錆法はプロペラにしか適用できず船体には適用できない、少なくとも現在の船舶には採用されていない」といっているけど、船体に適用されているし、海水で冷却する船用機関にも適用されている。現在の、少なくとも日本艦船ではメジャーな方法なのを「採用されていない」と言い切るのもね。

 電気防食なんて、世間の一般常識レベルの話なんだが、フォロワーだかのオトモダチが、誰も教えて上げないのは、「俺に恥をかかせるのか」逆恨みされるからだろうね。はだかの王様になっているわけだねえ。
スポンサーサイト



2013.09
30
CM:1
TB:0
12:00
Category : ミリタリー
 統合部隊にいた時に、部隊の上曹会から出勤時の服装を云々する文書が回ってきた。「ジャージ、短パンにランニングのような、手入れされていない服装で本省に通うのはふさわしくない」という内容。そのなかの「各隊の上曹は服装容儀を指導するように」という文言にカチンと来たことがある。

 そもそも、仕事の時は制服か作業服に着替えるから、実害はない。外で着る私服なんていうのは、あくまでも社会的なドレスコードの話に過ぎない。それに反しているといういっても、社会的な圧力ないし社会としての軽蔑で圧すればいい。命令や指導でどうこうしようというのは誤りである。

 「『ふさわしい服装』ってなんだ」となると、余計におかしな方向に行く。スーツのたぐいは、世間での仕事着であって、通勤服装ではない。通勤服装については、社会的な規範はない。さらに、規定しづらい。襟のついたシャツと折り目のついたズボンと決めると、アロハシャツも認められるし、作業服ズボンもOKになる。しかし、トックリのセーターにジャケットのような服装はダメになる。その辺りは、どうやっても規定しづらく、適当な裁量になってしまう。

 発端は、隊でラッパー志望な感じで通勤するオトッツァンが出たため。スキンヘッドにダボッとした服に帽子をかぶっているのはアレだが、それはそれで様式的には統一されている。みっともないというようには見えないし、手入れは十分されている。

 服装ではなく、ラッパー風なのが気に喰わないのだろう。逆に、宇多丸のように黒スーツにサングラス掛けてきても、適当な理由をつけて文句をつけたのだろう。

 しかも、そのオトッツァンは40を超えた1曹。服装にしても、本人なりの信念あってやっている、あるいは非常識にも筋金が入っている。だから、何を言っても無駄。そんなことを言って人間関係ギクシャクさせるよりも、腕は確かなんだから、気持ちよく仕事をしてもらったほうがいいのではないかと思ったよ。

 隊員にしても過半は1曹以上、当の上曹か、それよりも上の幹部だから、上曹会だって指導も何もできない。幹部でもチャチな迷彩のビニール製ジャンバーとか、Tシャツジーパンがいた。そういった奴には、下士官の集まりの上曹会は何も言えないし、むしろ追従する。逆に気骨のある先任クラスなら、部下はもちろん、自分の上司にも意見する。意見が通らないからといって上曹会に上げて吊し上げしたりはしない。

 防衛省/自衛隊には、隊員の市民権的自由を制限しようというモメンタムがある。上部組織や上位階級からの文句もあるが、それよりも、自分達から望んで、自分達を縛ろうとする動きが気持ち悪い。切実な必要もないのに自由や権利を制限しようとする。その言い出したヤツは、大抵は忠犬面して偉そうにしているのには虫唾が走るものだ。