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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

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2013.10
03
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12:00
Category : 未分類
 アドミラルに向かって「戦術や兵器は専門外」と言い切るのは、夜郎自大も過ぎる。JSFさんが、いつもの噛み付きぐせで、平間洋一さんに噛み付いている。

ひらまさん

 JSFさんは平間さんを「戦術や兵器は専門外」と評しているが、ならば、JSFさんには戦術や兵器について、平間さん以上にご存知なのだろうか。平間さんは艦艇用兵幹部であった。実際の経歴でも、呉監でオペレーションの担当責任者である防衛部長をやっている。その以前には護衛隊司令を、経歴監理箔付けの1年ではなく、通常通り2年経験している。むしろ、「戦術や兵器」の専門家でもある。そして、JSFさんに平間さん以上の「戦術や兵器」に対する専門的な知見はない。そもそもJSFさんは教育も経歴も受けていない。

 JSFさんが今回噛み付いたのは、平間さんが提示した大和の運用である。「こじらせた仮想戦記マニアみたい」と難じている。だが、これはJSFさんこそが、大和について仮想戦記程度のイメージや知識でしか平間さんの主張を読めなかったことを示している。実際のところ、平間さんの主張は旧海軍が水上艦を温存し、活用しなかったことへの批判である。ただし、掲載誌が一般向けであるため、大和に仮託させたに過ぎない。

 平間さんの主張は、旧海軍が主力艦を温存したことへの批判である。「戦艦大和の運用次第で、太平洋戦争の戦局は覆っていた!」で述べているのは、そういうことだ。平間さんは主力艦温存の象徴として大和を提示したものであり、温存批判の裏返しとして活用すれば役に立ったとしている。その具体例として、ミッドウェー、ソロモン、インド洋に投入した場合の価値を示している。

 実際に、ミッドウェーで大和が空母群と同行していれば、間違いなく役にはたつ。少なくとも、無益に終わることはない。平間さんが指摘するように、大和には強力な旗艦機能、高い指揮統制通信機能がある。80年ころに流行った言い方だとC3の機能を持つ。要は、現在重視しているC4Iからコンピュータを除いたものにあたる。また、防御力も高い。司令部を載せておけば、仮に空母が沈んで、その上で多少の攻撃を受けても、混乱はヨリ小さいものになる。JSFさんは簡単に「仮想戦記」的と馬鹿にしているが、指揮統制通信機能が強化されることは馬鹿にできるのだろうか。

 また、当時の局面ではどれだけ活かせるかはともかく水上戦火力はずば抜けて高く、対空火力も高い。平間さんが指摘したように、防空局面や、後に水上交戦を考慮した場合には、頼りになる戦力である。

 ソロモン方面の戦いでも、水上戦や艦砲射撃に大和が参加すれば、戦局を有利にする材料となる。燃料そのほかの問題はあったにせよ、他に戦艦や重巡を出していることから、大和出せないことはない。ソロモンでは水上砲戦が頻発したことを考慮すれば、強力な装甲と火力を持つ大和級投入の効果は高い。極端な話、大和や武蔵が沈んでも、実際には多数に及んだ駆逐艦の喪失や消耗が限定されれば安いものである。

 インド洋への投入も、悪い話ではない。旧海軍は効果が薄いとして、殆ど力を入れなかったインド洋であるが、平間さんの述べるように英国の戦争を邪魔する効果がある。場合によれば、対ソ連レントリースや、英米による援蒋ルートを遮断する効果も見込めるだろう。大和だけというよりも、大和以下の宝石のように温存していた水上艦(あるいは潜水艦や航空機、空母)を投入することは、悪手ではない。

 インド洋での英国海上交通を破壊すれば、日本にとって戦争は相当に有利になる。先に述べたインドからの戦力・資源輸送、アフリカ戦線への補給、イラン経由レントリース、ビルマ経由・ヒマラヤ越による援蒋ルートは、すべてインド洋での海上輸送に依存している。英米にインド洋を使わせなければ、英国防衛、北アフリカでの英軍補給、ソ連へのイラン経由援助が難しくなり、欧州方面での連合国不利を引き起こすことができる。それにより、連合国は太平洋方面に投入できる戦力が減らさざるを得ない。同じようにインド洋の使用拒否により、英米による援蒋ルートに止めを刺すことができる。ソ連方面からの西北ルートは残るが、もともと供給量事態には貧弱なルートなので無視しても良い。
これにより、日本側は中国大陸での戦力拘束を緩和させる効果が見込めるのである。

 旧海軍の可能行動からすれば、確かにインド洋での活発な作戦行動は難しい。実際にも日本は対豪州を重視し、最終的にはフィジー・サモア方面への押し出しを選んだ。しかし、日本の攻勢方面としてインド洋を選ぶことを「荒唐無稽で何の益もない」とは言えない。インド洋で英海上交通を麻痺、あるいは妨害することには大きな価値があるからだ。インド洋への戦力投入は、地味であり、決戦じみたドンパチは起きないかもしれないが、効果は高い。

 され、これらはJSFさんの言う「こじらせた仮想戦記マニアみたい」な主張だろうか。ミッドウェー、ソロモン、インド洋に大和を投入しても、JSFさんは役に立たないとでも言うのだろうか。

 不見識を攻められるのはJSFさんである。JSFさんは、大和という軍艦の名前と、それを用いた小説作品の印象に振り回されている。それらを捨象すれば、拒否的な反応を起こすほどのこともない。

 平間さんの主張を、大和に象徴された温存水上艦を決戦に投入しろ、戦略的に運用しろということである。それによって、ミッドウェーやソロモンでの大失態は回避される可能性があり、あるいは少なくとも緩和はされる。インド洋については、全地球的な効果も期待できる。いずれも利益こそあれ、大した損もない。大和武蔵が沈んでも、大事にとっておくよりも、使って沈むならマシである。

 しかし、ミクロしか見えないJSFさんは、平間さんの主張を理解できない。もともと「戦術や兵器」にこだわるJSFさんは、より大きな戦略や戦争を見ていない。そもそも、JSFさんは戦術に詳しいのか疑問であり、兵器についても、微細なスペックやモデラー的に細部のディティールにこだわっているだけである。このようにミクロに拘泥するJSFさんは、平間さんの主張は読めても、その本質には気づくことはできない

 それでいて、平間さんを「戦術や兵器は専門外」と断じている。平間さんの経歴について、推測できず大口を叩くのは夜郎自大も過ぎるというものである。その上、問題が「戦術や兵器」であると矮小化してしか理解できないのは、ミクロだけしか見えず、マクロが見えないJSFさんの問題点であるといえるだろう。



※ JSFさんには前科がある。JSFさんは、詳しい人に「○○さんは専門家ではない」云々で大やけどをしている。福島での原発事故でがある。JSFさんは、詳しい人に「○○さんは専門家ではない」云々で大やけどをしている。福島での原発事故で「核分裂が止まってるのにメルトダウンとかおきるわけないでしょう。」「メルトダウンは起きていないのに起きたというデマを流す馬鹿は消えて下さい」「馬鹿は黙ってろ」と述べた。それと全く同じことを今回もしているということだ。

※※ 手違いで公開状態になっており、気づいたら1時間ほど経っているので、日時だけ明日の12字にして公開状態にしておきます。
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