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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2013.10
18
CM:7
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13:00
Category : ミリタリー
 海賊対処のためのインド洋派遣は、もう5年目に入っている。いまのところ、水上艦2隻とP-3Cを順繰りに派遣しているが、その往復も厄介である。飛行機はともかく、護衛艦は置きっぱなしにしてもいいのではないか。

 インド洋に護衛艦を置きっぱなしにすれば、艦艇を往復させる無駄が省ける。ソマリア沖までは、1万2000kmある。片道15ノット強でざっと2週間はかかる。派遣期間5ヶ月のうち、往復に1ヶ月を費やしている計算になる。護衛艦を置きっぱなしにして、乗員だけを飛行機で入れ替える方式にすれば、その1ヶ月分が節約できる。水上艦2隻で、30日分とみれば、60隻・日の戦力を有効に使うことができ、艦艇燃料や乗員の給与・休養も安くあげられる。

 実際に、昔から遠洋漁業では置きっぱなし方式を採用している。漁船を現地の港にとどめ、乗員を飛行機で入れ替え、漁獲物を冷凍船で日本に送る方法である。漁船はそれで問題なく動いている。

 ただし、問題は3つある。1つ目は人員上の問題、2つ目は艦艇整備の問題、3つ目は艦載ヘリの整備問題である。

 まずは、人員上に問題がある。乗員を交代させる仕組みがないことである。今の仕組みでできるのは、できるのはスワップだけである。予備クルーがないので、交代用乗員の準備や、交代後の乗員を休養させることができない。また、細かいことだが、護衛艦にも厳密な互換性がない。同じクラスの護衛艦でも、全く同じには作っていない。同型艦の乗員を連れて行っても、ごく短期間は乗員完熟のための訓練は必要になる

 艦艇整備の問題もある。護衛艦の装備品には、頻繁な整備が必要なものがある。艦艇基地では、毎日整備が行われている。電測やシステム関係では、ほぼ毎日どこがしかの業者が入っている。艦艇をインド洋に長期間置きっぱなしにした場合、日本国内のようなメンテナンスは難しく、稼働率はそれなりに低下していくことになる。

 艦載ヘリの整備も面倒くさい。ヘリコプターの整備感覚は相当短い。SH-60の場合、飛行30時間ごとにSi-30の整備が必要になる。以降も、飛行時間が伸びるごとにより高段階の整備が求められる。インド洋派遣でもすでに相当のムリをしている。たとえば「きり」型では本来はできないはずのエンジン交換を行っている。

 結局のところ、これらの問題があるので、水上艦を行ったり来たりさせている。

 しかし、上で挙げた問題は、割り切りと工夫である程度解決するのではないか? インド洋派遣は、あくまでも海賊対処である。それほど高度な運用は求められない。対潜戦や対空戦闘の必要もない。監視と臨検、けが人の輸送といった戦闘とはつながらない仕事がメインであり、あっても機関銃をメインとする砲戦程度である。

 人員上の問題は、同型艦グループから、必要を絞った人数を抽出して予備クルーを作っておけば良い。それを、置きっぱなし水上艦に一番似た同型艦に乗せて国内で3日程度訓練して現地に送り込む。団結的な連携プレーは、派遣後に行動しながらできるようにすればよい。

 艦艇整備の問題も、使わない装備はしばらく放置しても良いと割り切れば良い。別に対潜戦や対空戦をやるわけではない。ソーナー、対潜砲台、SAMまわりは、日日で点検する程度でよいと割り切れば、整備はそれほど負担ではなくなる。もちろん、機関や大砲まわりが壊れたときには、今までやっているように、国内から部品を送る体制でやってみて、駄目なら技術者を派遣すればよい。

 艦載ヘリは、ヘリごと丸替えすればよい。艦内や現地でできる整備の限界を超えたときには、ヘリごと丸替えするしかない。ただし、ジプチに基地があるので、そこを拠点として予備機でも置いておけば、計画的、あるいは突然の機体入れ替えもそれほど難しくない。ヘリ自体は他国の大型輸送機でも、船舶でも送ることはできる。

 ただし、一番いいのは、置きっぱなし専用の護衛艦を作っておくことだ。高度な3次元レーダ装備やVLS、ソーナーもいらない。5インチ砲とヘリだけあればいい。護衛艦に乗ったことがあれば直感的にわかるような、ただっ広いレイアウトにして壁に説明書だらけの水上艦を、完全互換で3-4隻作っておけばいい。2隻は国内で、2隻は国外に置きっぱにしておいて、艦艇を2年1回でローテーションでもすれば、相当に便利だろう。バルブの位置や機械の配置も、広いところに系統立てて配置しておけば、余り悩まない。他の型から転勤しても直ぐに対応できる。

 海外派遣が終わっても、大砲とヘリが使えれば、いまの「あぶくま」よりもよほど使える水上艦が残る。平時の水上監視や、艦砲射撃での水陸両用戦の支援、ヘリに全てを依存する形の対潜戦といった任務に投入することはできる。
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2013.10
18
CM:0
TB:0
11:59
Category : 有職故実
 セルフ式のガソリンスタンドで、まだまだ入るのに、機械が勝手に満タンを検知して止まってしまうことがある。下から上がって来る泡混じりのガソリンを液面だと感知した結果だ。なんとなく満タンにこだわるから、結局、継ぎ足しをする羽目になる。

 あの自動検知装置、てっきり、音響センサだとばかり思っていた。ヘルムホルツ共鳴…何のことはない、壷を叩いたとき、容積の大きいほど低い音で鳴るというあの原理…で、タンクの空容積減少にともない、共振周波数が高くなることを利用していると思っていた。給油口から出てくる音は、最初は低い音だが、後にだんだん高くなってくる。シュゥー、というか、キュゥーという音とともに自動検知が働いてストップするから、てっきりあの音を利用していると考えていた。共鳴周波数が急速に上がったら、満タンみたいなロジック。

 しかし、現物はもっと単純で確実なもの。給油管の中で真空引きをしている感知管があるとは知らなかった。
http://www.tatsuno.co.jp/self/ 多分、感知管の系統の奥に、バネで押される弁みたいなものがある。それが、感知管からの空気で押されている間は満タン停止装置を動作させない。逆に感知管からの空気流が弱くなると満タン検知機構が動作する。大の大人の出にも余る給油器の大きさからすると、実際には機械式にガソリン送油側のバルブを閉めるようになっているのだろう。小銃の尾栓をとめるロッキングカムのような仕組みで。

 なんにせよ、機械式である。昭和期の古いスタンド、ホイール式表示式給油機にも満タン停止装置がついている。エレキ式だと何かの拍子のトラブルが気になるが、単純な機械式であれば信頼性は高い。なんにせよ、シンプル・イズ・ベストなのだろう。