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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2013.11
09
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12:00
Category : ミリタリー
 梁天仞さんは、殲-16で10年間は日本戦闘機への優勢を確保できると主張している。香港誌『鏡報』最新号で、殲-16は、Su-33系の戦闘爆撃機であるが、その能力は日本戦闘機戦力を圧倒するという意見を述べている。

 しかし、戦闘爆撃機で日本を圧倒できるものだろうか?

 そもそも、どこでの戦いで日本を圧倒するのかという話がある。中国本土上空なら、日本単独攻撃に対して圧倒できるだろう。しかし、日本本土で優位に立てるとするのは考え難い。日本側にあるJADGE以下に統合された防空システムの下で、F-15と互角に戦えるとは考え難い。中国には実用AWACSはない。そういった支援もなく、戦闘爆撃機だけで殴りこみをかけても中国に勝機はない。

 梁さんの根拠もミクロの話である。殲-16は新型レーダやEO/IRセンサ、ミサイル性能で日本機、具体的にはF-35に勝てるとしている。

 しかし、いずれも疑問がつく主張である。戦闘機のレーダが高性能でも、あまり意味はない。AWACSほかと連接した日本側に対し、戦闘機のレーダで敵を捜索するのでは心もとない。EO/IRも、結局は捜索距離や確実性に富むものではない。基本的には電子戦対策だろう。ミサイルの性能についても、スペックだけにも見える。霹靂-10ミサイルの格闘戦性能はともかく。射程160km、マッハ5という霹靂-13も、まだ現物はない。噂どおりの超射程が確保されても、その超射程を活かすためには、優位な態勢でレーダ探知をしなければ仕方もない。

 そもそも、殲-16を量産できるかどうかも怪しい。中国が自国生産するというWS-15エンジンにしても、これまた使いものになるかどうか。テストベットと殲-20でしか動いていないエンジンを見切りで使うというものではないのか。

 どこの国にしても、自国機は褒める。商業的にはそれが正解なのだろう。しかし、その実態は不利不都合には目を瞑った迎合であるようにも見える。この辺り、分かっていて迎合するのであればマシだろう。余計なことはしないし、他人に噛み付くものでもない。だが、気付かずに迎合するのは性質が悪い。頭が悪いので心底信じている。だから、大した飛行機ではないという意見に噛み付いてくる。

 F-2以下を褒めるのはその類である。日本のF-2は、実態はF-16であるが、万邦無比の戦闘機であるかのようにヨイショされた。P-1/C-2も、US-2も自国開発するほどの市場規模があるかを無視してヨイショされている。いずれも、「大したものでもないよな」という客観的な意見に噛み付くのは、頭が悪いとしか言いようもないものである。



※ 梁天仞「殲-16確保対日優勢至少10年」『鏡報』436(鏡報文化企業公司,2013.11)p.p.50-53
 
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