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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2013.11
10
CM:6
TB:0
12:00
Category : ミリタリー
 日テレNews24、「新防衛大綱 陸自戦車数を削減へ」によると、防衛省は戦車定数を100減らし、人員を5000増やそうとしているという。

 しかし、北海道に人は余っているのに、人員を5000増やすというのは解せない話である。ソ連が崩壊して以降も、北海道には陸兵5-4万を無意味に置いていた。西方や関東、近畿に兵員を増やすなら、北海道から移駐させればよい。5000や1万の都合はつく。

 そもそも、5000人増やして何をやりたいのかがハッキリていない。水陸両用部隊を作るための人員増といった話なら、北海道の師団や旅団の一つでも潰して人員予算装備施設を集めればよい。政府機関で一つの部署を作るためには、一つの部署を潰す、スクラップ・アンド・ビルドが原則である。特に無駄に人員を抱え込んでいる陸自について、その人員を増やす必要はない。

 ただし、これは防衛省が希望する内容である。実際に、人員増5000を認めさせることは難しい。

 おそらくは、財務等が要求する、人員減に対するカウンターなのだろう。防衛は前からそういうことをする。戦車定数400にするときにも、とりあえずカウンターとして3万増を要求し、人員差し引きを有耶無耶にしようとしている。

 実際のところ、戦車100減、人員は+-100程度の、あまり意味のない増減に終わるだろう。装備減で防衛省・陸自は抵抗しない。実際に戦車100減はどこからも文句は出さないだろう。あとは砲をどこまで減らすかといった程度である。そのかわり、人員減には必死に抵抗する。役人組織にとっては、人員数で表される組織規模の減少は何をおいても阻止しなければならないものであるからだ。

 人員増5000には何の根拠もない。結局は減らしたくない役人論理で、カウンターでふっかけただけである。防衛省・陸自も、納得できるような具体的な必要性を上げて説明はできない。実際のところ「そんなに重要な人員所要があるのなら、なぜ北海道から人員を引き剥がして充当しない?」と言われればそれまでである。

 いずれにせよ、これで無駄な装備更新の必要性は立たなくなった。戦車定数が300となれば、既存の90式350両、発注分を含んだ10式50両でお釣りが来る。10式を新規調達する必要性はさらに立たなくなる。新型砲開発も同じで、所要が自走砲で充当されれば、カエサルもどきを開発する必要もなくなることになる。



※ 「新防衛大綱 陸自戦車数を削減へ」(日テレNews24、2013.11.9)http://news24.jp/articles/2013/11/09/04239969.html

※※ JSFさんは、この期に及んで10式調達が続くといっている。「90式を10式で置換して行く感じになるんでしょうね。」とトンチンカンなことをいっている。90式は一番古い車両で車齢22年に達していない。それを更新する所要は立たないことを理解していないのだろう。
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2013.11
10
CM:0
TB:0
11:02
Category : ミリタリー
 JSFさんは、平時に行う演習と、戦時の区別がついていないのではないか?

 JSFさんが、空自基地に展開したSSMについて「入念に擬装ネットを張ってるけど、開けた場所に置いてるからなぁ・・・」と述べている。

 これは、平時の演習であり、予算や手間の関係で自衛隊用地に展開しただけの話にすぎない。それを「開けた場所に置いてる」と脆弱性を指摘するのは、ピントがずれている。

 JSFさんは、演習と実戦の差が分かっていない。前にも日米共同演習での設定は、リアルなものであると勘違いして、裏日本方面に5ヶ師団が上がって来るとかマヌケなことを言い出していた。今回もその伝である。先島としてわざわざ平坦な宮古島に展開し、しかもオープンエアな場所にSSMを置くと考えている。これは、JSFさんが実際に行う演習での制限といったものを理解していない証拠である。