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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2014.02
26
CM:2
TB:0
12:46
Category : 未分類
 昨晩、TBSのセッション22を聞いていたら、内閣法制局について面白い話をしていた。
「法制局は、会社の顧問弁護士である。会社のやることの合法・非合法であるか、裁判になった時の見通しを判断することを仕事にしている」
という説明なのだが
「もちろん、訴訟になって合法・非合法を判断するのは裁判所」
「会社の社長が、自分のやりたいことができないから『客観的に見てムリ』という、優秀な顧問弁護士を、法曹の経験のない追従者に交代させたり、同じく法曹の経験もないのに『自分で判断する』と言い出しているのが安倍首相」
といったものだ。

 極めて明快で分かりやすい説明だった。なんつーか、ボンクラ世襲社長がイエスマンを集めて経営を始めた。顧問弁護士が訴訟に勝てないから辞めろというのに、ブラック的な労務対策をやろうとしているのと同じだな。労働契約上、それはできないと言い出す弁護士を煙たがって「弁護士をいうことを聞く奴に変えろ」というのだが、その後に訴訟が待っているのは知らないというものか。

 その本筋以外に気づいたのが、法制局はQueen's Counselではないかということだ。英国には事実上、政府顧問弁護士のQueen's Counselがいて、たまに国際会議に出ている。調べると、内政にも助言しているらしい。法制局が法律の合憲制や条文についての横断的な整合性を取るあたり、範囲は狭いもののQueen's Counselと同じ役割を果たしているわけだ。

 制度的には、日本の法制局に英国の影響はなさそうだ。だが、どこの国にもこのような機構は必要だということでもあるのだろう。さすがに、相談役の見通しに文句を言う宰相というのはどこの国にもいないと思うけどね。
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2014.02
26
CM:0
TB:0
12:20
Category : 未分類
 軍艦の速力を軸回転数だけで把握するというのは、やや考えが足りないのではないか。JSFさんは「速度計はスクリューシャフトの回転数から計算するので、空転していたら実測より高く出るし・・・」と述べている。

 寡聞にして軍艦の速力計を回転数から拾うという話は聞いたことはがない。実際には、航海時には対水速力は別に拾う。これをログ速力というが、旧日本軍艦にも測定するための測程儀を付けている。翼車を回すといったやり方だったらしいが、他国では普通に戦前からベンチュリー管を使っていた。

 車はそうなっているから、という発想なら、軍艦だけじゃなくて飛行機もそう計っていると考えているのだろう。大好きなF-35はジェットエンジンの回転数で、オスプレイはローターの回転数で速力を計っていると考えているのではないか。取り巻きも多いのだから、誰かベンチュリー管やピトー管を教えて上げればよいと思うのだがね。

 なんにせよ、JSFさんは、スペック的な細かい数字を振り回す割には、その数字がどの条件で測定されたものか、達成されたものかを知らない。

 そもそも、JSFさんは掴みで計算ができない。今回の例では「16万馬力、34ノットの翔鶴型で40ノット以上を出そうとすれば、30~40万馬力は必要。」 と述べている。立法の法則で推進効率だけで計算しているのだろうが、その概算でも倍は要らない。雑に40/35で計算してもだいたい1.14チョイで、2の立方根1.25よりも小さい。つまり馬力は倍もいらないのは分かる。掴みで2倍近くならともかく「30~40万馬力」といいだすのがわからない。

 馬力の話では後に訂正しているが、JSFさんはそもそも概算が怪しいのだろう。細かい数字の誤りばかり探すが、大きな数字の誤りに気づかない人も居る。他人の計算結果について、最下位一桁の誤りや丸めには煩いが、自分の計算についてはもともとのモデル設計や概算がおかしく、桁をひとつ間違えるタイプがJSFさんである。

 ほかにも、機関出力についてのJSFさんの認識も怪しい点は、興味ふかいものである。

 JSFさんは、公試で機関を10/10で運転した速力を、軍艦の出せる最高速力だと思い込んでいる。だが、10/10は最低保証の定格出力に過ぎず、緊急出力ではない。蒸気タービンであれば、10/10を出しても機関は壊れることもない。半日程度なら、それ以上の出力も容易に出せる。

 特に旧日本海軍のエンジンは、責任問題いやさに能力を過少申告している。基本、軍隊も役所である。旧日本軍艦のエンジンは官製で、役人が設計して、役人が作ったものなのだ。高性能を謳って責任問題になるのがいやなので、機関セクションは重量や定格出力を低めに申告していた。機関科が缶や配管、補機、タービンの異常を見ながら操作すれば、定格以上に相当の出力増加分はできると見て良い。

 ほかにも、公試速力は日本沿岸での対地速力である。当時はマイル・ポスト測であって、計算法も速力の平均の平均を使い、外力の影響を消している。だが、実際の運用では速力を有利にする方向に外力が働くこともあるし、海面状態そのものが良かった可能性もある。

 この辺りから考えれば、ログ速力で40kt出たことは、はっきり否定できるものではない。

 もちろん、40kt出なかったとJSFさんが主張することも、悪くもない。実際にそういう主張をする余地はあるだろう。だが、その根拠となる速力測定や機関出力についての認識があやふやなのでは、JSFさんの主張にはどうもねとなる。

 艦これ以降、旧日本海軍への言及が増えているが、その中身には結構怪しい物が多い。駆逐艦とソーナーの組み合わせとか、魚雷の話とか、啓蒙するような口ぶりでありながら誤りも多い。



 まあほかの人にはこんな失礼なことはいわないけどね。己とは相互主義だし、いまだに他人様にこういった口ぶりだから、誤りを誤りと指差されてもなにも言えないでしょうね。