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日本が持っているものは韓国も持ちたがるのは、プルトニウムも変わらない。
日本は30t以上のプルトニウムを保有し、使い道も見つからないのに再処理、つまり国内生産をやめようとしない。電力会社の会計の話はいつ聞いてもよくわからないが、MBA商法が大好きな経営陣が「アレは資産だ」ということにしないと困るらしい。その経営をなんでも認める連中も、もう詰んでる「もんじゅ」まで擁護している。
それを見ているせいか、韓国もプルトニウムを持ちたがっている。彼らの再処理の理屈は「北の核があるので核装備をする」いうよりも「日本が再処理しているのだから、韓国もやる」といった中身になっている。
『外交』最新号に大田昌克さんの「東アジアの核秩序に変貌の足音-韓国を突き動かす『再処理』願望」が掲載されている。太田さんは日本同様に「原子力界の暴走」が原因としているが、その主張を支えるのは、やはり「日本がやっているから」だ。
韓国の再処理は、パイロプロセッシング法によるという。ピューレックス法とは異なり、プルトニウムだけの抽出には向いていないものであるらしい。だが、やる気になればプルトニウムを生産することも可能であるという。
もちろん、米国はやめさせたがっている。太田さんの米側インタビューによると
日本へのプルトニウム返還要求も、韓国への対応が頭にある。「米提供のプルトニウム返還へ=政府」※※ によると、貸与プルトニウムを返す話も、韓国の「日本もプルトニウムを持っている」反論を封じるため。時事通信は「オバマ政権が重視する核軍縮・不拡散」への日本側の自発的協力§ のように書いているが、実際には韓国の再処理への対応もある。
韓国がプルトニウムを入手し、最終的に核兵器を持つと日本は困る。さすがに日本も核保有を検討する必要が出てくるが、核は安くない上に、核抑止力以外には何の役にも立たない。核兵器装備コストの他にも、韓国との軍事的な対立も強くなる。それは避けない。
この点から、韓国のプルトニウム再処理を止めさせるためにも、日本も再処理をやめたほうがいいのではないか。
現状、再処理には何のメリットもない。プルトニウムの平和利用は、高速増殖炉の失敗でなくなった。惰性で続けているが、金を吸い取られるだけの事業である。
「いつかは日本も核」を、という人も居るだろうが、それに必要なプルトニウムは十分に保有している。日本はすでに核武装するにしても有り余るプルトニウムは保有している。
日本の再処理は、韓国を刺激し、その再処理の理屈に使われている。それならば、やめても良いだろう。
※ 大田昌克「東アジアの核秩序に変貌の足音-韓国を突き動かす『再処理』願望」『外交』(時事通信,2014.1)pp.50-53.
※※ 「米提供のプルトニウム返還へ=政府」『時事ドットコム』(時事通信,2014.2.26)http://www.jiji.com/jc/zc?k=201402/2014022600363
§ 時事通信によれば、外交での自己顕示欲だけが強い首相が目立つためという。「安倍晋三首相はオランダのハーグで3月24、25両日に開催される核安全保障サミットに出席する意向で、プルトニウム返還を具体的な成果として発表したい考えだ。」とあるが、30tプルトニウムを持っている日本がアメリカに300kgを返したところで、何の成果になるのか怪しいものだ。
日本は30t以上のプルトニウムを保有し、使い道も見つからないのに再処理、つまり国内生産をやめようとしない。電力会社の会計の話はいつ聞いてもよくわからないが、MBA商法が大好きな経営陣が「アレは資産だ」ということにしないと困るらしい。その経営をなんでも認める連中も、もう詰んでる「もんじゅ」まで擁護している。
それを見ているせいか、韓国もプルトニウムを持ちたがっている。彼らの再処理の理屈は「北の核があるので核装備をする」いうよりも「日本が再処理しているのだから、韓国もやる」といった中身になっている。
『外交』最新号に大田昌克さんの「東アジアの核秩序に変貌の足音-韓国を突き動かす『再処理』願望」が掲載されている。太田さんは日本同様に「原子力界の暴走」が原因としているが、その主張を支えるのは、やはり「日本がやっているから」だ。
韓国の再処理は、パイロプロセッシング法によるという。ピューレックス法とは異なり、プルトニウムだけの抽出には向いていないものであるらしい。だが、やる気になればプルトニウムを生産することも可能であるという。
もちろん、米国はやめさせたがっている。太田さんの米側インタビューによると
ピューレックスもパイロも大きな差はない。両方とも純粋なプルトニウムを抽出する工程を設けることが可能だ。という認識である。
セイモア,ゲイリー(ホワイトハウス調整官)へのインタビュー
「東アジアの核秩序に変貌の足音-韓国を突き動かす『再処理』願望」
日本へのプルトニウム返還要求も、韓国への対応が頭にある。「米提供のプルトニウム返還へ=政府」※※ によると、貸与プルトニウムを返す話も、韓国の「日本もプルトニウムを持っている」反論を封じるため。時事通信は「オバマ政権が重視する核軍縮・不拡散」への日本側の自発的協力§ のように書いているが、実際には韓国の再処理への対応もある。
韓国がプルトニウムを入手し、最終的に核兵器を持つと日本は困る。さすがに日本も核保有を検討する必要が出てくるが、核は安くない上に、核抑止力以外には何の役にも立たない。核兵器装備コストの他にも、韓国との軍事的な対立も強くなる。それは避けない。
この点から、韓国のプルトニウム再処理を止めさせるためにも、日本も再処理をやめたほうがいいのではないか。
現状、再処理には何のメリットもない。プルトニウムの平和利用は、高速増殖炉の失敗でなくなった。惰性で続けているが、金を吸い取られるだけの事業である。
「いつかは日本も核」を、という人も居るだろうが、それに必要なプルトニウムは十分に保有している。日本はすでに核武装するにしても有り余るプルトニウムは保有している。
日本の再処理は、韓国を刺激し、その再処理の理屈に使われている。それならば、やめても良いだろう。
※ 大田昌克「東アジアの核秩序に変貌の足音-韓国を突き動かす『再処理』願望」『外交』(時事通信,2014.1)pp.50-53.
※※ 「米提供のプルトニウム返還へ=政府」『時事ドットコム』(時事通信,2014.2.26)http://www.jiji.com/jc/zc?k=201402/2014022600363
§ 時事通信によれば、外交での自己顕示欲だけが強い首相が目立つためという。「安倍晋三首相はオランダのハーグで3月24、25両日に開催される核安全保障サミットに出席する意向で、プルトニウム返還を具体的な成果として発表したい考えだ。」とあるが、30tプルトニウムを持っている日本がアメリカに300kgを返したところで、何の成果になるのか怪しいものだ。
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