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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2014.03
11
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Category : 未分類
 毎日新聞「書類送検:海自幹部候補生の暴行暴言受け同期生自殺未遂」※の曹長だが、海曹として粗暴ゆえに幹部候補生にしかなれなかったのだろう。

 36歳海曹長が20代候補生を、ということから、海曹から幹部になるB幹、部内幹部候補生での話だろう。

 大学出が対象になるA幹、一般幹部候補生のコースは22-28歳で36はいない。最近は減らされたC幹、幹部予定者のコースは40-50の1曹-准尉のオトッツァンで構成されており、候補生にはならない。

 B幹は、3曹-2曹の海曹あがりで、入校するときに曹長※※ になる。つまり、この36歳はもともと曹長ではない。そもそも「海自関係者によると、[曹長は]暴力行為などで過去に停職や戒告などの懲戒処分を少なくとも4回受けていたという。」(毎日新聞)ような問題児は昇任させない。

 おそらく、昇任ほかに行き詰まって幹部候補生になったのだろう。海自は幹部になりたがる海曹は希少である。幹部になってもいいことはあまりない。給料に合わない仕事だと忌避されている。おそらく、3曹どまりが素行もあって昇任できないので、幹部候補生になったといったところだ。あるいは、そのマークに居られなくなったということもあるかもしれない。B幹は、幹部になる時には、おおむね元マークの幹部になるが、職域変更も可能である。

 実際、粗暴で昇任させない海曹は結構いる。人手不足から、誰でも昇任させたバブル3曹で、そこから粗暴や素行不良で昇任できないヤツは何人もいた。

 逆に、多少成績が悪くとも、下の面倒を見られて、真面目なら昇任はさせる。頭が悪いことは問題ではない。花壇に水をやれといって、雨の日に雨合羽着てジョウロで水をくれるような実直な奴は、それはそれで信頼できる。部下指導できなくとも、後輩が困っていることを先任海曹に伝えられればそれで構わない。

 だが、それすらやらないで3曹のまま40代といった例を何人か見たことがある。その中には、粗暴な海曹も結構いた。

 大概は、陸上部隊で誰の迷惑にもならない、どうでもいいところにつける。給料でて遊び放題なのだから、その境遇に満足すればいいのだが、どうも回りから役立たずと思われることに耐えられない。愚連隊やカミナリ族のように強い自分を実現ないことに不満なのだろう。そこで会社的に下位にある、後輩3曹や海士を見つけて暴力を振るう。ニワトリが下位個体を突くようなもの。

 でも、下に抜かれる。当たり前の話だ。自分の仕事も全部、後輩3曹にやらせて自分は遊び呆けている。本人は上手くやっているつもりなんだが、そんなもの周りから見れば一目瞭然としている。やらされた後輩3曹が至って真面目なら、直ぐに昇任する。業務を捌いた実績や、捌く能力、その過程で積む経験で、後輩の昇任序列はハネ上がる。

 実見した例でもそうだった。出島とかボンドとか呼んでいた倉庫に配置された粗暴3曹がいたが、事務室にいる後輩に仕事を全部ブン投げていた。それくらいならできるだろうという食需伝票や小出庫(補給のコンビニ)管制額どころか、棚卸しやそのリストも後輩3曹がやっている。

 逆にそれほど仕事をして、しかも仕事を回せる上、己等他所のセクションの頼みもよく聞く後輩3曹は、周囲の引きもよい。当然、先に昇任するし、周囲も昇任させる。

 そうなった時に、粗暴海曹は、とりあえず後輩に一暴力、二暴力と振るう。結局、本人はそれで無限ループする。粗暴海曹の大概はそれだ。

 だが、その境遇に耐えかねて、昇任しようとするとなると、幹部候補生になるしかない。

 海曹内での昇任試験では、粗暴海曹に全く勝ち目はない。2曹には昇任試験はない。実績と素行で決まるので、昇任の目はない。仮に2曹になれても、粗暴や素行不良は1曹以上の昇任試験を突破できない。1曹以上の昇任試験は、簡単すぎるので差が出ない。試験を頑張っても意味はない。そこでまた粗暴や素行不良でハネられる。

 逆転チャンスは幹部候補生しかない。海曹は幹部候補生になりたがらない。不人気試験なので通りやすい。中身は海曹連にとって、それなりに難しいものが、別に点数を取る必要もない。部隊も、幹部候補生に放り出せばまず原隊復帰はないので、厄介払いできるメリットもある。

 今回の36歳もそういった類だろう。一番いいのは、粗暴海曹をキチンと飼い殺しなり、パージする仕組みをつくることだ。だが、海自は人不足で飼い殺し部隊なんかは作れない。パージする仕組みも、海曹定年を50以上にあげた結果、身分保障が強すぎてできない。一番いいのは、3曹定年40歳とか、3曹昇任後10年といった定年制度なのだが。※※※



※   「書類送検:海自幹部候補生の暴行暴言受け同期生自殺未遂」『毎日新聞』(毎日新聞,2014.3.10)http://mainichi.jp/select/news/20140310k0000e040166000c.html

※※  曹長だが、曹長の階級章は付けない。幹部階級章そっくりの候補生徽章をつけ、服装も幹部に準じ、幹部用をつける。具体的には黒短靴はストレートチップ付、夏は白短靴を履く。階級章(幹部候補生徽章)は袖か肩になるし、制帽も金バンドの幹部用(帽章のみ海曹用)をつける。

※※※ 実際にその手の制度を作っても、成績不良でも心正しい3曹はクビにはしない。周囲はどうにか寸前に昇任させようとする。出来レースで仕事実績を積ませればよい。
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2014.03
11
CM:2
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00:00
Category : 未分類
 天然ガス戦略は使えないのではないか。

 「ロシアには欧州向け天然ガスの蛇口がある。これをもってロシアは欧州エネルギー事情の生殺与奪を握っており、ウクライナ問題で欧州に強い立場にある」とする主張がある。

 だが、果たしてそうだろうか?


 ロシアは、天然ガス禁輸を切り札にはできない。中東戦争でアラブは石油禁輸を切り札とした石油戦略を行ったが、ロシアはウクライナごときではそれはできない。

 一回、天然ガス戦略を使うと、ロシアの天然ガス離れは一気に進む。欧州はロシア産天然ガスへの依存度を可能な限り減らすことになる。

 天然ガスや石油はロシアでしか取れないわけではない。

 天然ガスや石油は、他の地域からでも入手できる。中東でも北米でも、中南米やアフリカからも輸入はできる。

 欧州にも資源はある。イギリスやノルウェーには北海油田があり、石油と天然ガスがとれる。ドイツには褐炭があるし、スウェーデンにも泥炭はある。

 他にも、ドイツが好きな再生可能エネルギーもあるし、あんまり気は進まないだろうが非常用に原発を増やすというオプションもある。

 一度でもロシアが天然ガス戦略を使うと、欧州は2回目を警戒してロシア産天然ガス依存をやめることになる。

 ロシア産天然ガス離れは、ロシアにも経済的打撃を与える。ロシア経済は一次産品に依存している。ソ連時代も一次産品頼みだったが、ソ連崩壊以降、外貨獲得は鉱工業製品、特に石油と天然ガス頼みである。今のロシア経済も、原油・天然ガスの価格高騰によって支えられている。

 そのロシアにとって、ロシア産天然ガス離れは、耐えられるものではない。天然ガス輸出量減少により、ロシア経済は大打撃を受けることになる。

 そもそも、天然ガス戦略の段階で、外貨が稼げなくなるロシア経済は打撃を受ける。ウクライナ問題程度では、現実的には実施不能である。



 ……とまあこんなものじゃないかね。飯食っている時に「ロシアはウクライナ問題ごときで天然ガス戦略は取れないんじゃないか」と思って整理してみたのだけれどもね。