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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2014.03
13
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12:49
Category : 未分類
 桜井よしこさん「中韓が国家戦略として歴史攻撃 日本は冷静かつ十分に反論を」※に、東京都の尖閣募金詐欺を思い出すような集金が呼びかけられている。

 中国や韓国による「歴史攻撃」(桜井さん)に対抗するために、金を寄越せというものだ。
米国は訴訟社会であり、[「歴史攻撃」とやらに反撃する]裁判には高い費用がかかる。日本にいて出来ることは経済的支援である。支援の宛先は「歴史の真実の会寄付金口座」、三井住友銀行六本木支店(支店番号619)、口座番号は普通預金口座の7544532である。
桜井よしこ「中韓が国家戦略として歴史攻撃 日本は冷静かつ十分に反論を」
と、集金を呼びかけている。

 しかし、名前が胡散臭い。「歴史の真実の会」とは何事だろうか。事実ならまだ良いが、真実となると胡乱である。日帝への抵抗は、新中国や韓国の建国神話を形作っている。中国の対日抵抗は事実であるが、韓国のそれは怪しい。だが、韓国人からすると歴史の真実である。

 真実は、事実よりも偉い言葉であり、事実と異なっていても許されるものだ。「歴史の真実の会」※※ という名前を見ると、韓国人の建国神話と同じように、日本は朝鮮支配や大陸進出で善行をしたとでも言い出しかねないような雰囲気がある。

 その中身も怪しい。歴史真実委員会とあるが、中身はいつもの神がかり右翼である。5人の名前が書いてあるが、すぎやまこういち、屋山太郎、櫻井よしこ、花岡信昭、西村幸祐と、いつも判子を押したように出てくる面子に過ぎない。

 さらに、集めた金を何に使うとも書いていない。活動実績はホームページをひとつ作っただけ。「いわゆる従軍慰安婦について歴史の真実から再考するサイト」がそれだが、中身は何もない。金集めのお願いをするなら、何に使うのかを書くものだが、そこはいつものネトウヨ作文を載せているだけ。何にお金がかかるのかを述べていない。

 桜井よしこさんは、米国での訴訟支援に使うようなことを行っているが、歴史真実委員会側にはその趣旨は一言も書いていない。その点で、あまりにも杜撰な集金であるように見える。

 ある意味で、東京都の尖閣防衛詐欺募金よりも酷いかもしれない。尖閣詐欺は、一応は目的は示していたし、東京都が受け皿になった。思慮の足りない自称愛国者から詐欺的にお金を集めたが、都がもっているので横領はないし、今後の使い方についても議論され、公表される。決算もあるだろう。

 対して「歴史の真実の会寄付金口座」は、目的も示されなければ、お金についての取り扱いについての説明もない。おそらく、使ったお金について、使途や決算もないだろう。

 そのような、あやしい募金を信じるものではない。同じように、金を投じることだけで愛国的満足感を得るのならば、保守系でも日本財団や三笠保存会に寄付したほうがよいだろう。日本財団は欲望にまみれた汚い金でも世のために綺麗に使っている。三笠保存会は三笠保存以外に金の使い道もない。あとあと後悔することもないが如何か。



※  桜井よしこ「中韓が国家戦略として歴史攻撃 日本は冷静かつ十分に反論を」(櫻井よしこ オフィシャルサイト、2014.3.8)http://yoshiko-sakurai.jp/2014/03/08/5184

※※ 「歴史事実委員会」『いわゆる従軍慰安婦について歴史の真実から再考するサイト』(歴史の真実の会)http://www.ianfu.net/sinjitu/rekishijijitu.html
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