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西側にしても、侵略を認めるとバツが悪いということと、ウクライナの手前があるのでクリミアで嫌がらせをしときたい程度のものだ。
クリミア問題で西側が結束して対露制裁ということになった。時事通信「外相が談話、対ロシア制裁発表 クリミア住民投票受け 」では、日本の制裁参加も具体的に示されている。
西側にとって、残ったピザの一枚は、正直どうでもいい。西側は、ウクライナというピザの7/8を自分たちのものとした。そして「全部取られるのはかなわない」と、ロシアは残りの1/8を食べようと必死になっているといったところだ。
西側からすれば、残ったピザには正直、興味もない。クリミアそのものはどうでもいい。西側はウクライナ本体を自陣営に引き釣り込んでいる。ロシアが自分のものにしようとしているクリミアは、本体に較べれば大したものではない。
西側は、すでにウクライナ本体という果実を手に入れている。ウクライナはすでに親西側となった。ロシアとEUの間で宙ぶらりんな立場から、ハッキリと反ロシアに軸足を移している。EUからすれば、何やるか怪しいロシアとの国境線がウクライナの先まで伸びたということで、いいことである。そんなことは日米(そして英)からすればどうでもいい話だが、ロシアによる周辺国への政治介入が減ったことと、多少でもロシアの影響力があった市場が西側のものになったことは悪くはない。
しかし、西側はロシアに対して文句をつけている。それは、これまでの「侵略は良くない」とする西側の建前との兼ね合いと、ウクライナの手前、クリミア併合に抗議しないのわけにはいかない程度のものだ。
別にクリミアの住民運動で分離独立するのなら、西側も文句は付けない。ただ、隣国ロシアの介入でそれを行ったことは、一種の侵略であり、西側が常々口にしていた正義とは相容れない。だから西側は、従前の態度との整合性から、形だけでも文句をつけなければならない。
また、ウクライナに「俺たちを見捨てるのか」と言われないようにするためにも、クリミアには、西側はある程度政治的に介入しなければならない。
まず、そうしなければ、クリミアは西側を恨む。西側にとっては今後が良くない。
また、クリミア問題でウクライナに味方がいると思わせれば、ウクライナはこれからも面倒なロシアの足を引っ張ってくれるだろう。
ただし、西側にとっては、クリミアは向こうにいったほうがよい。将来のロシアの足を引っ張るなら、クリミアはロシアになったほうがよい。ウクライナは未回収のクリミアについてロシアを敵視してくれるようになる。また、ウクライナ国家・ウクライナ民族主義のの対ロシア強硬政策に楯突く、西側にとって不都合な民族ロシア人をウクライナから切り離す効果もある。将来的にはどうでもいいクリミア問題への関与も避けられるといったメリットもある。
日本にとっても、ロシア制裁への参加は、まず悪い話ではない。冷えきった日米関係を改善する要素にもなる。米国に協力できない中国との差異を見せつける効果もある。(北方領土に色目を使っていた現宰相は悔しいかもしれないが、その点は、のけ者同士の連帯で、プーチンなんか相手にしたせいもある。ザマーミロといったところか。)
日本に損もない。西に圧迫を受けたロシアは、唯一の出口である東に進もうとする。その時には日本に頭を下げてくる。ソ連時代から単独でのシベリア開発はムリである。日本と中国に頭を下げるしかないが、人口圧力を掛けられている中国の影響力はあまり増やしたくないから、日本を頼みにする。
なんにせよ、ロシアの勝利ではない。ロシアはクリミアに迅速に展開し、確保した。だが、ロシアはウクライナの大部を喪い、さらにクリミア進駐の段階でウクライナ民族主義に火をつけてしまった。今後、ウクライナはロシアに対しては強硬ベースになる。
まあなんだ、クリミア編入云々でプーチンの勝利と言ってるのは、近視眼的に過ぎるということだね。
クリミア問題で西側が結束して対露制裁ということになった。時事通信「外相が談話、対ロシア制裁発表 クリミア住民投票受け 」では、日本の制裁参加も具体的に示されている。
西側にとって、残ったピザの一枚は、正直どうでもいい。西側は、ウクライナというピザの7/8を自分たちのものとした。そして「全部取られるのはかなわない」と、ロシアは残りの1/8を食べようと必死になっているといったところだ。
西側からすれば、残ったピザには正直、興味もない。クリミアそのものはどうでもいい。西側はウクライナ本体を自陣営に引き釣り込んでいる。ロシアが自分のものにしようとしているクリミアは、本体に較べれば大したものではない。
西側は、すでにウクライナ本体という果実を手に入れている。ウクライナはすでに親西側となった。ロシアとEUの間で宙ぶらりんな立場から、ハッキリと反ロシアに軸足を移している。EUからすれば、何やるか怪しいロシアとの国境線がウクライナの先まで伸びたということで、いいことである。そんなことは日米(そして英)からすればどうでもいい話だが、ロシアによる周辺国への政治介入が減ったことと、多少でもロシアの影響力があった市場が西側のものになったことは悪くはない。
しかし、西側はロシアに対して文句をつけている。それは、これまでの「侵略は良くない」とする西側の建前との兼ね合いと、ウクライナの手前、クリミア併合に抗議しないのわけにはいかない程度のものだ。
別にクリミアの住民運動で分離独立するのなら、西側も文句は付けない。ただ、隣国ロシアの介入でそれを行ったことは、一種の侵略であり、西側が常々口にしていた正義とは相容れない。だから西側は、従前の態度との整合性から、形だけでも文句をつけなければならない。
また、ウクライナに「俺たちを見捨てるのか」と言われないようにするためにも、クリミアには、西側はある程度政治的に介入しなければならない。
まず、そうしなければ、クリミアは西側を恨む。西側にとっては今後が良くない。
また、クリミア問題でウクライナに味方がいると思わせれば、ウクライナはこれからも面倒なロシアの足を引っ張ってくれるだろう。
ただし、西側にとっては、クリミアは向こうにいったほうがよい。将来のロシアの足を引っ張るなら、クリミアはロシアになったほうがよい。ウクライナは未回収のクリミアについてロシアを敵視してくれるようになる。また、ウクライナ国家・ウクライナ民族主義のの対ロシア強硬政策に楯突く、西側にとって不都合な民族ロシア人をウクライナから切り離す効果もある。将来的にはどうでもいいクリミア問題への関与も避けられるといったメリットもある。
日本にとっても、ロシア制裁への参加は、まず悪い話ではない。冷えきった日米関係を改善する要素にもなる。米国に協力できない中国との差異を見せつける効果もある。(北方領土に色目を使っていた現宰相は悔しいかもしれないが、その点は、のけ者同士の連帯で、プーチンなんか相手にしたせいもある。ザマーミロといったところか。)
日本に損もない。西に圧迫を受けたロシアは、唯一の出口である東に進もうとする。その時には日本に頭を下げてくる。ソ連時代から単独でのシベリア開発はムリである。日本と中国に頭を下げるしかないが、人口圧力を掛けられている中国の影響力はあまり増やしたくないから、日本を頼みにする。
なんにせよ、ロシアの勝利ではない。ロシアはクリミアに迅速に展開し、確保した。だが、ロシアはウクライナの大部を喪い、さらにクリミア進駐の段階でウクライナ民族主義に火をつけてしまった。今後、ウクライナはロシアに対しては強硬ベースになる。
まあなんだ、クリミア編入云々でプーチンの勝利と言ってるのは、近視眼的に過ぎるということだね。
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