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戦前、硫黄島ではコカが栽培されていた。コカインを作る原料となるコカで、もちろん合法栽培なのだけれども。硫黄島産業株式会社と入植者200戸が地主と小作といった関係で栽培していた様子である。まずは、戦前の大東諸島と同じ構図である。
昭和53年、朝日新聞「硫黄島 くすぶる小作制度」といった記事がある。これにはコカ栽培や小作制度、硫黄島産業株式会社についてのあらましが載っている。
だが、気になるのは戦前のコカ栽培だけではない。
戦争中にこの会社、どうも小作人を騙し、島に放置して自分たちだけで内地に帰ってきたらしい。ニセ徴用事件とでもいうものだが、生存者の証言によると、会社は小作人に「軍の徴用に入った」と嘘をついて会社の倉庫仕事をやらせ、さらに民間人引き上げでも回収しないで放置したというもの。民間人引き揚げの後、残った小作人を見て、軍は「なんで引き揚げなかった」と言われて当人たちは気づいたという話。
硫黄島は玉砕したので細かい点は分からないが、生存者はそう語っている。それに対して会社のオーナーは「それがそうだとしたら大変申し訳無い話だが、なんせみんな死んじゃったのでよくわからない」とのこと。
ちなみに、硫黄島産業株式会社は昭和53年も残っていて、基地使用料を貰って、小作人(当時も小作権を持っていたということだ)56人と配分するのが、唯一の事業とのこと。ただ、オーナーもそれが本業ではなく、「○不動産」といった会社のオーナーがメインになっていると書いてある。
昭和53年になっても、硫黄島の植民会社は存在し、そこの小作人がいて、さらに硫黄島の事件を引きずっていたということだ。
※ 「硫黄島 くすぶる小作制度」『朝日新聞』朝刊(朝日新聞,1978.1.12)※※
※※ ページ数はメモするのを忘れた。
昭和53年、朝日新聞「硫黄島 くすぶる小作制度」といった記事がある。これにはコカ栽培や小作制度、硫黄島産業株式会社についてのあらましが載っている。
だが、気になるのは戦前のコカ栽培だけではない。
戦争中にこの会社、どうも小作人を騙し、島に放置して自分たちだけで内地に帰ってきたらしい。ニセ徴用事件とでもいうものだが、生存者の証言によると、会社は小作人に「軍の徴用に入った」と嘘をついて会社の倉庫仕事をやらせ、さらに民間人引き上げでも回収しないで放置したというもの。民間人引き揚げの後、残った小作人を見て、軍は「なんで引き揚げなかった」と言われて当人たちは気づいたという話。
硫黄島は玉砕したので細かい点は分からないが、生存者はそう語っている。それに対して会社のオーナーは「それがそうだとしたら大変申し訳無い話だが、なんせみんな死んじゃったのでよくわからない」とのこと。
ちなみに、硫黄島産業株式会社は昭和53年も残っていて、基地使用料を貰って、小作人(当時も小作権を持っていたということだ)56人と配分するのが、唯一の事業とのこと。ただ、オーナーもそれが本業ではなく、「○不動産」といった会社のオーナーがメインになっていると書いてある。
昭和53年になっても、硫黄島の植民会社は存在し、そこの小作人がいて、さらに硫黄島の事件を引きずっていたということだ。
※ 「硫黄島 くすぶる小作制度」『朝日新聞』朝刊(朝日新聞,1978.1.12)※※
※※ ページ数はメモするのを忘れた。
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