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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2014.04
18
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Category : 未分類
 南シナ海での中国海軍を邪魔するために、日本も潜水艦を展開させると面白いのではないかね。カムラン湾あたりによく見えるように潜水艦と母艦を置いて、乗員を飛行機で交代させる感じで運用できれば、中国は潜水艦脅威を無視できないのではないか。

 中国海洋進出の焦点は南シナ海にある。日本では第一列島線突破や、尖閣諸島、東シナ海大陸棚や防空識別圏が問題になるためわかりにくい。だが、最も力を入れているのは南シナ海での海洋権益確保や、領土化にある。

 その南シナ海に日本が艦艇を派遣すると、中国はそれなりに困るのではないか。中国海軍は特に対潜戦能力が低いので、潜水艦を置くと嫌がってくれるのではないか。

 中国に見えるように、普段は露頂どころか浮上状態で運用してもいいだろう。たまに潜って、中国艦艇の直ぐそばで浮上すれば潜水艦脅威を感じてくれるのではないか。ちなみに、相当の対潜ソーナーを持っている艦艇でも、電池で走っている潜水艦は見つからない。

 潜水艦脅威を感じてくれれば、中国の艦艇建造や海軍力成長を遅らせる要素になる。艦艇にはヨリ高価な対潜器材を積まざるを得なくなるし、ヘリも増やさないといけなくなる。そのヘリも常時在空させる必要が出るので、燃料代を無駄にさせる効果もある。対潜機の開発調達や、対潜戦データベース構築を強要させることにもなる。結果として、対潜戦関連でコスト増加するので、海軍力成長を邪魔することができる。

 もちろん、日本が持っているのは在来潜であり、毎回、南シナ海まで往復するのが面倒くさい。一番いいのは、どこかの港に潜水艦を置かせてもらうことである。別に施設はいらない。魚雷と燃料と予備電池を積み、搭載用のクレーンと休養設備をつけた程度の商船改造の潜水母艦で充分である。潜水艦や母艦乗員もそこに配置する必要もない。飛行機で往復させればいい。

 問題は置かせてくれる国である。大概の国は中国とのトラブルを恐れる。これは領土的、軍事的に中国と対立している国でも同じである。

 フィリピンはアテにならない。いまのところフィリピンは勇ましいことを言っているので置かせてくれそうだが、あの国もあまり終始一貫しない。合意しても振り回されることは目に見えている。

 その点、骨のあるのはベトナムか。あの国も中国以上に怪しい政治体制で、デモの自由すら無いが、中国との対峙は躊躇わない。その点で、日越互いに利益になる日本潜水艦への港湾提供はできない話でもないだろう。まずはカムラン湾あたりかね。あそこに潜水艦を置かせてもらえれば、中国への嫌がらせになるのではないか。
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