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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2014.04
27
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Category : 未分類
 読売新聞「離島占拠に『対抗措置』、自衛隊法改正へ」なのだが。コレ、相手が外国の武装した集団なら防衛出動で、非武装の民間有志なら治安出動でいいのではないか。

 目的については、おそらくは自衛権と警察権の中間で、警職法以上の武器使用を使いたい頭なのだろう。「機動的対処」は、その辺りを指すようにも読める。※※
政府は、正規の軍隊ではない武装集団などによる離島占拠といった安全保障の「グレーゾーン事態」に機動的に対処できるようにするため、自衛隊法に、自衛権と警察権の中間にあたる「対抗措置」という自衛隊の出動規定を新設する方針を固めた。
だが、相手が集団で、自動火器で武装していれば、政治的にも防衛出動で無制限の火力を使っても問題はない。逆にその武装が刀槍程度なら、無制限に火力を使うと不味くはないか。

 そこに「対抗措置」として、相手が刀槍程度でも無遠慮に銃砲を使えるようにするというのも、行き過ぎに見える。内局あたりの、法で許容させておいて、あとは自分たちが好きにできるROEに落とし込みたいという頭ではないのか。そう勘ぐるのだが、この類の微妙な事態には、政治がコントロールしたほうがいい。

 そもそも、多少の事はあっても、主は警察組織にやらせたほうがいいのではないか。この手の物事は、軍隊が出ると揉める。多少の手間はかかっても、入国管理なり税関なり警察なりでやらせた方が角は立たない。もちろん、後ろに自衛隊を置いても良いし、警察組織に自動火器を持たせても良い。

 実際に、コーストガードや海上保安庁は、軍隊ではありません、軍艦でもありませんという形にして角を立たなくしている。そうすれば、これは国家による戦争行為ではなく、あくまでも事務的な行政作用ですよと言い抜けることもできる。



 そいや、治安出動の要件にある都道府県知事の要請の部分だが、コレ、戦前の地方長官の出兵要請権の引き写しだねえと。

※   「離島占拠に『対抗措置』、自衛隊法改正へ」(読売新聞,2014.4.27)http://www.yomiuri.co.jp/politics/20140426-OYT1T50180.html

※※  措置という言葉から、首相が単独で出せる命令といったニュアンスを作ろうとしているようにも見える。弾道ミサイル対処の、破壊措置命令は閣議を要しないからだ。しかし、海警行動が閣議決定を要する点からすれば、対抗措置も閣議決定としなければ平仄は合わない。少なくとも法制局はそう言うだろう。
   まあ、ブラック企業のボンボン社長が「労働契約はオレが解釈する、顧問弁護士は言うこと聞くやつ呼べ」といっているような状況だから、「あの馬鹿が『オレ解釈で充分』といってる今がチャンスだろ」なのかもしれないけどね
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