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中国海軍が親善入港でアンゴラに入った。フリゲート×2、補給艦×2であり、フリゲートのうち1隻は2500トンもない江衛Ⅱ型だからご苦労さんといったものだ。
中国国防部「我海軍艦艇編隊首次訪問安哥拉」によると、ルアンダ港に塩城艦(江凱Ⅱ級)、洛陽艦(江衛Ⅱ級)、太湖艦(福池級)が入ったという。中国はアンゴラ沖の石油開発に噛んでいるので、その関わりもあっての親善入港なのだろう。
中国は石油自給ができなくなってから、海外石油の確保に汲々としている。同じ石油輸入国の日本とは異なり、今まで安定輸入先が無かった点と、政策的に国内物価を低く抑えたい発想がある。このため、手付かずに近いアフリカ・南アフリカの海底石油に、資本参加を含めてアクセスしようとしている。
ただねえ、その石油を中国本土に持ってくる通商路は、どう保護するつもりなのだろうか?
喜望峰から中国本土、広州までは12000kmある。中国が頼みにするアンゴラ、ブラジル、ナイジェリアで買い付けた石油を中国本土まで安全に運ぶには、周辺国との安定した関係が欠かせない。
しかし、中国はインド、オーストラリア、インドネシア、マレーシアといった国と安全保障で旨く行っていない。有事に米海軍力と日本海軍力が出てくれば、インド洋海上輸送はまず途絶する。
中国は、石油輸入と言った点で、オフショア・コントロールで相当に参ってしまうのではないか。オフショア・コントロールとは、米国側による第一列島線の大陸側での海上輸送拒否、第一列島線の防衛、第一列島線の外側支配といった戦略構想である。この場合、インド洋での中国海上輸送は間違いなく拒否されるし、そこに中国は護衛戦力を割くことはできない。できるのは、米国海上支配を邪魔しようと潜水艦を送る程度の話だが、潜水艦では通商保護はできない。
中国海軍は、第一・第二列島線での防禦はできるかもしれないが、その状況では相当に干上がってしまうのではないかね。中国は今の段階でエネルギーも食糧も自国で自給はできなくなっている。その輸入資源の多くは海上輸送に依存している。戦争状態になった時、その海上輸送を止められれば、中国はいずれ干上がる。中国が戦争を止めなくとも、経済的失速からその脅威もドンドン低下するだろう。
やっぱり、中国に対抗するのは海軍力じゃないのかね。対中戦のための南西諸島向けがあるから陸軍力は重要。だから、陸は減らさず、根本的な海の予算や人員増強はしない。そういう防衛政策というのは、方向性として間違っているんじゃないのかね。
※ 高鵬「我海軍艦艇編隊首次訪問安哥拉」(中華人民共和国国防部,2014.6.7)http://news.mod.gov.cn/headlines/2014-06/07/content_4514588.htm
中国国防部「我海軍艦艇編隊首次訪問安哥拉」によると、ルアンダ港に塩城艦(江凱Ⅱ級)、洛陽艦(江衛Ⅱ級)、太湖艦(福池級)が入ったという。中国はアンゴラ沖の石油開発に噛んでいるので、その関わりもあっての親善入港なのだろう。
中国は石油自給ができなくなってから、海外石油の確保に汲々としている。同じ石油輸入国の日本とは異なり、今まで安定輸入先が無かった点と、政策的に国内物価を低く抑えたい発想がある。このため、手付かずに近いアフリカ・南アフリカの海底石油に、資本参加を含めてアクセスしようとしている。
ただねえ、その石油を中国本土に持ってくる通商路は、どう保護するつもりなのだろうか?
喜望峰から中国本土、広州までは12000kmある。中国が頼みにするアンゴラ、ブラジル、ナイジェリアで買い付けた石油を中国本土まで安全に運ぶには、周辺国との安定した関係が欠かせない。
しかし、中国はインド、オーストラリア、インドネシア、マレーシアといった国と安全保障で旨く行っていない。有事に米海軍力と日本海軍力が出てくれば、インド洋海上輸送はまず途絶する。
中国は、石油輸入と言った点で、オフショア・コントロールで相当に参ってしまうのではないか。オフショア・コントロールとは、米国側による第一列島線の大陸側での海上輸送拒否、第一列島線の防衛、第一列島線の外側支配といった戦略構想である。この場合、インド洋での中国海上輸送は間違いなく拒否されるし、そこに中国は護衛戦力を割くことはできない。できるのは、米国海上支配を邪魔しようと潜水艦を送る程度の話だが、潜水艦では通商保護はできない。
中国海軍は、第一・第二列島線での防禦はできるかもしれないが、その状況では相当に干上がってしまうのではないかね。中国は今の段階でエネルギーも食糧も自国で自給はできなくなっている。その輸入資源の多くは海上輸送に依存している。戦争状態になった時、その海上輸送を止められれば、中国はいずれ干上がる。中国が戦争を止めなくとも、経済的失速からその脅威もドンドン低下するだろう。
やっぱり、中国に対抗するのは海軍力じゃないのかね。対中戦のための南西諸島向けがあるから陸軍力は重要。だから、陸は減らさず、根本的な海の予算や人員増強はしない。そういう防衛政策というのは、方向性として間違っているんじゃないのかね。
※ 高鵬「我海軍艦艇編隊首次訪問安哥拉」(中華人民共和国国防部,2014.6.7)http://news.mod.gov.cn/headlines/2014-06/07/content_4514588.htm
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