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辺野古埋立の件だが、最後まで力で押さえつけ切れると判断しているのだろう。調査工事の段階で、埋立面積全てを立入禁止にするという。沖縄タイムス「辺野古24時間厳戒 桟橋を新設 警備船多数」や日経新聞「辺野古、高まる緊張 沖縄防衛局、近く海底調査 」を読む限りは、そう見える。
だが、力で押さえつけるやり方で埋立までもっていけるのだろうか。
防衛側は、刑事特別法で逮捕できる状態にすれば、海面進入を拒否できると判断している。上で挙げた日経の記事では
だが、これは甘い見通しである。防衛省の力ではなく、警察と海保に依存する形なのに『ブイは乗り越えさせない』というのは防衛省の事務官がもつ、一種の傲慢を感じるものだ。なんにしても、法令で取り締まりさえすれば、反対派による抗議行動を締め出せると考えているのは、やはり甘い。
同じく日経の記事ではそれでも反対派は海面に入り込んで反対するだろう見通しを述べている
例えば、死に損ないの爺婆が出てきたらどうするのだろうか。実際に、04年の調査工事では高齢の婆が出てきた。祝島の反原発運動でも爺婆が出てきている。若い活動家には海保も警察も、警備会社も強くでることもできるだろう。だが、覚悟を決めた死に損ないの爺婆が出てきて、しかも泳いで進入しようとするものを強引に逮捕するようなやり方をすれば、収拾はつかなくなる。
実工程での着工日には、おそらく反対派の進入はシャットアウトできるだろう。だが、そこからは消耗戦である。そしてそれからは、興味本位もあるので取り締まりはニュースになる。
一度、そういうニュースが出た場合には、反対派への同情が集まる上に、強引なやり方への反発も強まる。どうみても、工事推進の難度はあがるし、反対派の勢いも強くなる。
なんせ、名護市長からして辺野古埋立反対派であり、何があってもやらせないとも言っている。反対派への追い風があれば、市長や議員がでての国道シャットアウト位はやるだろう。政治的にも反対運動をやればやるほどパワーアップする。日華事変の蒋介石のようなものだ。
そうなると、二進も三進もいかなくなる。なんせ、今やろうとしているのは、現状把握や設計を行う調査工事に過ぎない。仮に工期半年の調査工事を最後まで完遂できても、そこから先の本工事はさらに長い時間がかかる。その消耗戦に防衛は耐えられるかどうかは怪しい。
本来ならば、通常のやり方のほうがよかったのではないか。反対運動との折り合いをつけながら調査工事を進め、できなかった海底地質調査については、別の場所での調査データや陸上部分でのボーリングその他で代用して、調査検討委員会あたりに掛けて設計と工法の妥当性についての確認を受けたほうが、調査工事段階としてはてっとり早い。
だが、今の政治情勢では、それは得ではない。現政権下では、反対派との折り合いは、政治家や防衛省や役人の利益にならない。むしろ「反対派との対決が政治の望むことであり、得点となる」と防衛省の役人が見て、反対派をねじ伏せることを目的としたやり方を採用したのではないかね。
※ 「辺野古24時間厳戒 桟橋を新設 警備船多数」『沖縄タイムス』(沖縄タイムス,2014.7.18)http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=77027
※※ 「辺野古、高まる緊張 沖縄防衛局、近く海底調査 」『日本経済新聞』(日本経済新聞,2014.7.13)http://www.nikkei.com/article/DGXNASJC1200I_S4A710C1ACY000/
※※※ 普天間/辺野古には、そこまでの価値もないのだけどね。結局は海兵隊の都合であって、嘉手納があれば日米にとっては是非にどうこうしなければならないことでもない。それに政治的なパワーを吸い込まれるのは、まあムダだねえ。
だが、力で押さえつけるやり方で埋立までもっていけるのだろうか。
防衛側は、刑事特別法で逮捕できる状態にすれば、海面進入を拒否できると判断している。上で挙げた日経の記事では
[沖縄]防衛局はボーリング調査に先立ち、制限区域沿いにブイを設置する方針。武田博史局長は「安全確保に万全を期すため」と説明するが、抗議活動阻止の狙いは明白。立ち入れば日米地位協定に伴う刑事特別法の処罰対象となる。防衛省関係者は「ブイは乗り越えさせない」と語気を強める。と述べている。
だが、これは甘い見通しである。防衛省の力ではなく、警察と海保に依存する形なのに『ブイは乗り越えさせない』というのは防衛省の事務官がもつ、一種の傲慢を感じるものだ。なんにしても、法令で取り締まりさえすれば、反対派による抗議行動を締め出せると考えているのは、やはり甘い。
同じく日経の記事ではそれでも反対派は海面に入り込んで反対するだろう見通しを述べている
反対派は区域侵入も辞さない構えで対決姿勢は鮮明だ。6月下旬から毎日、辺野古沖に船を出し、ブイ設置やボーリング調査の着手を警戒。移設予定地近くで座り込みを続ける名護市の写真家、山本英夫さん(62)は「政府の横暴は許せない。海は国のものではなく、万民のものだ」と訴える。
例えば、死に損ないの爺婆が出てきたらどうするのだろうか。実際に、04年の調査工事では高齢の婆が出てきた。祝島の反原発運動でも爺婆が出てきている。若い活動家には海保も警察も、警備会社も強くでることもできるだろう。だが、覚悟を決めた死に損ないの爺婆が出てきて、しかも泳いで進入しようとするものを強引に逮捕するようなやり方をすれば、収拾はつかなくなる。
実工程での着工日には、おそらく反対派の進入はシャットアウトできるだろう。だが、そこからは消耗戦である。そしてそれからは、興味本位もあるので取り締まりはニュースになる。
一度、そういうニュースが出た場合には、反対派への同情が集まる上に、強引なやり方への反発も強まる。どうみても、工事推進の難度はあがるし、反対派の勢いも強くなる。
なんせ、名護市長からして辺野古埋立反対派であり、何があってもやらせないとも言っている。反対派への追い風があれば、市長や議員がでての国道シャットアウト位はやるだろう。政治的にも反対運動をやればやるほどパワーアップする。日華事変の蒋介石のようなものだ。
そうなると、二進も三進もいかなくなる。なんせ、今やろうとしているのは、現状把握や設計を行う調査工事に過ぎない。仮に工期半年の調査工事を最後まで完遂できても、そこから先の本工事はさらに長い時間がかかる。その消耗戦に防衛は耐えられるかどうかは怪しい。
本来ならば、通常のやり方のほうがよかったのではないか。反対運動との折り合いをつけながら調査工事を進め、できなかった海底地質調査については、別の場所での調査データや陸上部分でのボーリングその他で代用して、調査検討委員会あたりに掛けて設計と工法の妥当性についての確認を受けたほうが、調査工事段階としてはてっとり早い。
だが、今の政治情勢では、それは得ではない。現政権下では、反対派との折り合いは、政治家や防衛省や役人の利益にならない。むしろ「反対派との対決が政治の望むことであり、得点となる」と防衛省の役人が見て、反対派をねじ伏せることを目的としたやり方を採用したのではないかね。
※ 「辺野古24時間厳戒 桟橋を新設 警備船多数」『沖縄タイムス』(沖縄タイムス,2014.7.18)http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=77027
※※ 「辺野古、高まる緊張 沖縄防衛局、近く海底調査 」『日本経済新聞』(日本経済新聞,2014.7.13)http://www.nikkei.com/article/DGXNASJC1200I_S4A710C1ACY000/
※※※ 普天間/辺野古には、そこまでの価値もないのだけどね。結局は海兵隊の都合であって、嘉手納があれば日米にとっては是非にどうこうしなければならないことでもない。それに政治的なパワーを吸い込まれるのは、まあムダだねえ。
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