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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2014.08
20
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Category : 未分類
 御宗旨の方向けの映画として混雑したわけですね。よく考えれば、親鸞や日蓮の映画とれば、映画としての中身はともかく、その御宗旨の方で満員になるわけです。

 昨晩、『大いなる沈黙へ -グランド・シャルトルーズ修道院』を見てきたのですが、やたら混んでいる。チケットも売り切れとなるため、岩波ホールはロッピでの前売り券の販売を中止し、窓口だけでの直接販売でコントロールしようとしている。「混んでいるから」と開場一時間前に並んだのですが、それでも行列は50m。岩波ホールの最終週にもなっても岩波ホールは満員なんて、まあない話です。



 しかし、内容はねえ。鑑賞のコツは、靴脱いだ足の甲を、前の椅子の尖ったところに押し付けて眠気を払うあたりかね。

 素材としては面白い。カメラが入ったことのない修道院に入るというのは、興味をそそられる。

 だが、映像は基本的には、ただ祈る映像をとるだけ。しかも、象徴的なカットばっかなので眠くなってしかたがない。

 清涼剤は掃除とか、配食とか、調理とかのカットだけど、それも少ない。

 無言の行をしているのか、観客に向けてのセリフは最後の15分に一回だけ。音は椅子をひきづる音が時折発生する位。

 項目立てとしても、聖書の一節を引いて、それに合わせたイメージを流す形なのだろうけど、抽象的過ぎてどうしようもない。アレなら、日課に倣って「起床」とか「食事」とか「就寝」とかね。あとは当直とか、雑務とか。その間にインタビュー位はいれないと持たない。月並な質問でもいいから。それでも1時間30分がいいところじゃないのかね。

 この映画で満員になるのは、キリスト者の寄合とかでの口コミなんだろうね。客層が普段と微妙に違う。普段の死に損ないの婆ァは、別の映画の話とかするのだが、今回の婆ァどもはそういうのがない。しかも、エキプ・ド・シネマの会員券を使っていない。割と国内のカソリックには修道生活に憧れる傾向があるとかいう話があるので、皆で見に来たのではないかね。

 ただ、ネットでその手評判みると「退屈しない」というのがあるが、そりゃ嘘だと思う。信心からそうとしか言えないのだろうけどね。

 いや、だんまりで中に作り物のお化けを出したり、赤子を門前に捨てておくとか、暴力旦那から逃げこもうとする商売女とか出すと面白いと思うけどね。あたふたする修道士の姿を撮るとかするとゲラゲラだと思うし、却ってそこで彼らの信仰の篤さとか真摯さが出てくるはずなんだが。



※ グレーニング,フィリップ『大いなる沈黙へ -グランド・シャルトルーズ修道院』(]A Philip Groning Film Production,2005)http://www.ooinaru-chinmoku.jp/
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