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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2014.08
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Category : 未分類
 産経新聞は、27年度予算の概算要求に「与那国島付近を航行・飛来する艦船や航空機の監視を担う部隊「第303沿岸監視隊」(仮称)を新設」が含まれていると報道している。

 与那国島に監視隊を作るのはよい。別に陸自である必要も、監視隊である必要が有るわけでもないが、真空地帯に部隊を置いておくのは悪い話ではない。

 しかし、北海道の部隊を廃止しないで、また部隊を新設するのは、問題である。

 官庁には、スクラップ・アンド・ビルドの原則がある。行政組織の肥大化を防ぐため、ある部局を作るときには、それと同じ数の、使えない部局を廃止するというものだ。例え話で言えば、農水省が、EEZでの漁業取締部局を作るのは良いが、その時には歴史的な役割を終えた養蚕部局も廃止しろというものだ。

 だが、これは自衛隊の部隊には適用されない。このため、役割を終えた部隊を残したまま、新しい部隊を作る例が多い。

 陸自の南西シフトは全くその例であり、組織の肥大化である。既に配備の意味を喪った北海道配備部隊組織を残したまま、南西シフトの新しい組織をつくろうとばかりしている。何があっても指揮官ポストを減らしたくないというわけだ。

 与那国島に監視隊を置く話でも、北海道の301、302沿岸監視隊を残そうとしているのは、その実例である。

 今となっては、宗谷海峡や国後水道に陸自の海面監視部隊を置くまでの必要はない。本来なら廃止しても問題のない部隊であるが、ポスト維持のために残存されている無駄な部隊である。南西諸島に新しい部隊を作るなら、その分、使い道のない北海道の部隊を廃止するのが当然だろう。自衛隊にもスクラップ・アンド・ビルドをやらせたほうが良い。



※ 「防衛省来年度予算、過去最大5兆円要求へ 対中シフト鮮明、南西・島嶼防衛を強化」『産経新聞』(産経新聞,2014.8..26)http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140826/fnc14082605000002-n1.htm
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