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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2014.09
06
CM:5
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12:00
Category : 未分類
 北村淳さんが「いちど取られたら取り返せない、心しておくべき離島奪還の難しさ」で、米軍人の個人判断では、中国軍が先島に侵攻すると述べている。だが、中国が先島を侵攻するメリットはなんなのだろうか?

 北村さんは、記事で「上陸させてから奪回するよりも、上陸させないことが優先する」と述べている。その意見は間違いなく正しい。中国は尖閣に揚がるのは難しいという主張も正しい判断である。警備厳重であり、上陸戦や島嶼維持をするための、安定した海上利用ができない以上は、難しい。

 だが、その先で、「だから先島に攻めてくる」という判断は、突飛である。米軍人の話としているが、結局はその人個人の判断で、しかも「同じ苦労をするなら成果が大きなほうがいい」くらいの話であるように見えるためだ。

 中国が、尖閣への上陸が難しいなら、先島への上陸はもっと難しい。なぜなら
① 先島は日本本土からも遠いが、中国にしても尖閣よりも本土からも遠い。
② 住民が居住しているため、日本も侵攻は座視しない。
③ 力の真空を防ぐために形ばかりの戦力を配置する計画もある。
ためだ。

 北村さんは弾道ミサイルや、ADIZにへの接近で日本海空戦力を拘束すれば終わりとしている。だが、直接侵攻の段階では、日本がそんなものを無視する。弾道弾で拘束されるのは、イージスとPAC3程度である。ADIZ接近も、上陸戦の脅威の前には無視して良い。つまり、海空戦力はその程度では拘束されないのである。

 それでいて、中国には先島侵攻のメリットはない。艦隊を太平洋に通すために琉球列島を占領するという話は、艦隊が通れない理由と、その解決法として誤っている。中国艦隊が通れないのは、南九州や沖縄本島にある航空戦力が原因である。戦力を配置していない先島があるからではない。先島を占領して、島の色を自国の色に縫っても、先島周辺での通峡ができないことはかわらない。それなら、沖縄本島を弾道弾やら旧式機飽和で空襲したほうが良い。

 これは、主張のために、現実性のない危機感を煽る手法ではないか。上陸戦対処として、事前展開を主張することは分かるい。だが、そのための、先島危機を強調するのは、筋が悪い。

 主張のために、米国が何もできないことを強調する文脈としては
中国のA2/AD戦略に対抗するためにアメリカ軍が構築している空海統合戦闘構想では、とても人民解放軍相手の島嶼攻防戦でアメリカ軍が勝ち残るのは不可能に近[い]
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41577?page=2
と述べている部分である。

 エアシーバトルは、A2/ADを打破する発想であり、しかも構想に過ぎない。その程度にとどまる概念をもって、現実的に「島嶼防衛戦でアメリカ軍が勝ち残るのは不可能に近」いとするのは、抽象度が相当に違っている。運用概念ではなく、具体的に集中できる戦力を比較すると、そのような状況は考えられない。ここも、主張のために強調された危機感なのだろう。



北村淳「いちど取られたら取り返せない、心しておくべき離島奪還の難しさ」『JBPRESS』(日本ビジネスプレス,2014.8.28)http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41577
 
2014.09
04
CM:2
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12:37
Category : 未分類
 自衛隊と保険会社も、相当に密接な関係にある。なんであんなにOBを囲っているのかを考えれば当たり前の話。

 実際、戦争でも支払われる保険なんて他にもないから、入ることは入る。班長や分隊士も新兵には勧めたりする。

 だがね、その構造に安住しているから、支払いでまともな審査もしない。評判が悪くなるから不自然な支払い要求にも唯々諾々と支払うのだろう。防衛装備品の国産化開発と同じで、競争で勝つのではなく、自衛隊側を抱き込む商売なので、まともな商行為ではない。

 今回の防大での不正請求(例えばNHK「防大不正受給問題 自衛官4人懲戒免職」)を見ても、なぜか保険会社側は全く出てこない。被害者は保険会社なので、そこから被害届なり、告訴があってもいいはずなのだが、全くその話はない。自衛隊との関係を損なうと思っているのだろう。

 警察が出てこないのも、注目すべき点である。

 おそらく、自衛隊と保険会社の合意か、阿吽の呼吸なのだろう。自衛隊が発見して、隊内犯罪とすれば、警務隊の取り扱いにできる。そうすれば、捜査もある程度はお手盛りにできる。検察官に対する法務大臣の指揮権発動よりもよっぽど簡単であるし、何人か、警務隊員とも親しくなった連中はいるが、上の雰囲気には応じるとも言っている。犯罪を察知しても、警務隊が動いていれば警察は介入しない。保険会社から被害届なり告訴がでれば、警察も動くが、それがなく、警務隊が動けば何もしない。

 「平成22年から去年までに、防衛大学校の卒業生5人が、学生当時に合わせておよそ119万円の保険金を不正に受け取っていた」(NHK)とあるが、実際はこの程度ではないはずだ。

 防大出は、防大出のルールで動くため、特に集団になると善悪の観念がおかしくなる。社会と隔離されていたわけだし、本当の世間を知らない。誰かがやっていれば、やっても大丈夫と考えるし、それを先輩期と後輩期で伝えていく。5人で済むはずもないし、陸海空に配置されてからも、同じことを続けるヤツはいるだろう。

 警務隊も、刑訴法の時効5年から、21年以降だけを追いかけ、真っ黒なやつだけ選んだのだろうがたのだろうが、警察ならとっ捕まえる連中はゴロゴロしているのではないかね。



※  「防大不正受給問題 自衛官4人懲戒免職」『NHK NewsWEB』(日本放送協会,2014.9.2)http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140902/k10014291851000.html

※※ 上が望まないなら、無視できるものなら無視するし、望むなら、取り上げるかどうかの境界線でも取り上げるという話。もちろん、無視できる範囲と、無視できない範囲もあって、中で被害者がいなかたったり、気づかなければ無視もできるけど、外の話だとそうはいかない。できるのは、スピード違反の赤紙くらいなら、警察行って見せてもらった時に、気づかない振りをするかどうかじゃないかねとのこと。
 どこぞの部隊では、人数少なすぎなので、気の毒なので車両等の面倒も見ていたけど「まー、仲良くしてもらって有り難いし、上がらなにもなければイイコトあるかもしれないけど、上が気づいたり、あるいは見逃せないことは見逃せないのがねえ」と冗談めかして言っていた。
 逆に、警務隊の◯◯の☓☓したことはあるけどね。知っていて真面目にやっている人の▲▲と聞けば、☓☓はするだろうよ。さらに☓☓しようとしたが、現物が残ると本人が嫌な気持ちになる、だからそこまでしてくれるなと警務隊から言われたよ。別に刑法民法で怖い話ではないが、■■があるから、年度終わりから5年経たない言えないけどね。
2014.09
03
CM:1
TB:0
12:00
Category : 未分類
 百地章さんが、自治基本条例は憲法違反で許されないといっている。産経「自治基本条例と外国人参政権」※ で
[自治基本条例で]参政権の一種である「住民投票権」を外国人に付与するのは憲法違反の疑いがあります。また条例は「法律の範囲内」で制定されなければなりませんから(憲法94条)、外国人にまで住民投票権を付与するのは地方自治法に違反する可能性もあります。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140830/edc14083007490002-n2.htm
と述べている。

 しかし、これは憲法のつまみ食いではないか? 

 百地さんは、その前の解釈改憲の件では、集団的自衛権を認めない憲法解釈を変えろと主張していた。同じ産経の「集団自衛権の『日本的定義』正せ」※※ では
 政府は、集団的自衛権の行使は憲法上許されないとしてきた従来の見解を見直し、他国への武力攻撃が「日本の安全」に密接に関係していることを条件として行使を認めようとしている
という話題について
憲法や法律の解釈には幅があり、「解釈の枠内」での変更は判例・通説の認めるところだ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140403/plc14040303260003-n1.htm
と述べている。

 憲法について「憲法や法律の解釈には幅があり、『解釈の枠内』」話であれば、問題ない」(百地)というのならば、集団的自衛権と同様に、住民投票権も認められる話だろう。

 百地さんは、自分を使ってくれる神がかり右派の代弁をしているだけではないのか。現政権のような、神がかり保守派の意見であれば、これまで明示的に憲法上で認められないとしていたが、解釈を変えれば問題ないと主張する。だが、それが嫌う意見であれば、「憲法違反の疑いがあります」(百地)と可能性を示すだけで、一切、認められないという。自己の学問分野について、誠実さを欠いている。

 憲法学者が、誰が主張しているかに合わせて、憲法上の成否を変わるのは、一貫性を欠くものである。百地さんは、かつて政治で使われたのと逆の意味で曲学阿世の徒といわれても仕方がないだろう。



※  「自治基本条例と外国人参政権」『産経ニュース』(産経新聞,2014.8.30)http://sankei.jp.msn.com/life/news/140830/edc14083007490002-n1.htm

※※ 「集団自衛権の『日本的定義』正せ」『産経ニュース』(産経新聞,2014.4.3)http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140403/plc14040303260003-n1.htm

※※※ 経歴見ても「産経新聞『国民の憲法』起草委員」というのが、一番面白そうなところだね。神がかり右派の願望を纏めたものに、憲法学者という権威でオーソライズする役割で、そのままオーソライズしたわけだ。アレな連中の、フランス人権宣言やアメリカ独立宣言は普遍的ではなく我が国の国情にそぐわないという類に「ごもっとも」というのが仕事だったのだろう。
    まあ、神がかり保守派の意見が、日本は神の国、邪宗門は許さない、キリシタン固く禁制としろという話がでたら、如何にキリスト教は現憲法に合わないのか、神の国の憲法に相応しくないかを力説して憲法改正や解釈改憲すべきというのだろうね。
2014.09
02
CM:9
TB:0
12:37
Category : 未分類
 「護衛艦でイジメを苦にして自殺」のニュースだが、水上艦でのイジメと隠蔽体質は昔も今も変わらない。今回は、指を落とそうとするとしか思えないハッチに指をかけさせて閉めるとか、本人に恐怖を与える以外、何も生み出さない拷問を与えている。その上、本人の携帯電話を隠し、自殺後に発覚を恐れて海に投棄するといったことをしている。

 水上艦以外での自殺も多いが、大抵は借財や家族関係、業務量過大の結果である。イジメでの自殺は聞かない。特殊部隊での訓練の名前を借りた殺人くらいなものか。「たちかぜ」での自殺が話題になる以前にも「海に飛び込んだ原因は・・・」といった話はあった。艦艇は密閉された空間でとはいうが、掃海艇や潜水艦ではそんな話は聞かない。

 隠蔽も、水上艦は多い。前にも書いたが、護衛艦はすぐに隠蔽しようとする。海自の陸上部隊でも、職種によっては隠蔽は多いが「漁網を切ったから、とっさにチームプレイで海図上での航跡をすぐ消す」ようなことはまずしない。その結果、事故を起こした後で全く状況がわからなくなったり、誰が何をしたのかも分からない。

 知り合いが自殺した時に、その後で本人のパソコンが壊された話を葬儀で聞いた。船側は、自殺の後で中を見ようとしたら壊れたと主張したらしいが、都合の悪い記録や手紙でもあったのではないかと疑ったよ。

 この雰囲気を解決しないと、同じことの繰り返しではないのか。解決する妙案があるわけではない。

 だが、なかでも酷い艦艇は大抵は固定している。雰囲気は艦艇長を変えても変わらず、順繰りで交代する乗員が、全部入れ替わったあとになっても変わらないという。

 試しに、イジメや隠蔽で問題が起きた艦艇は、乗員を一挙に全員入れ替えることをやってみるしかないのではないか。三ヶ月くらいは使いものにならないかもしれないが、そうしないと問題を起こす艦艇はいつまでたっても問題を起こすだろう。



※ 今回も、幹部はともかく、伍長はなにをしていたのかね。粗暴なヤツが粗暴であることはわかっているはずだし、精神状態がヤバイやつもヤバイことはわかっている。普通は、副長あたりと相談して、早期転勤を図るし、その間もなるべく互いを接触しないように何とかして隔離するものだがねえ。
 護衛艦でも、隔離はできたと思うがね。一番いいのはどっちか、あるいは両方を臨時勤務に出す。あとは同じ分隊で同じ部屋に置くのはよくないから、極端な話、1曹だから居住区だけを先任海曹室に移すとか、一緒にしとくとヤバイから、同じように3曹も居住区だけを別の分隊に頼むとかね。
 まあ、今まで聞いた一番ひどい例だと、伍長がイジメの王様だった話をきいたことある。今回の1曹と同じで若くして曹長になったタイプで、幹部受けはいいが、しばらく立って空手有段者なのに殴る蹴るしていたことに気づいたから、ヤバイことになる前に頑張って入れ替えたと、そこの艦長だった経験者が言っていたよ。艦長でも頑張らないと人事は難しいということでもあるけどね。
2014.09
01
CM:1
TB:0
13:01
Category : 未分類
 「クロマグロ 未成魚の漁獲量が焦点 国際会議始まる」なんだがね。

 日本政府が未成魚の漁獲制限を主張しているのに対して「韓国など漁獲規制には慎重な国もあり、政府は交渉は『予断を許さない』と話しています。」というのには違和感がある。

 今までも、水産庁はクロマグロは問題はないといっていた。さんざんに未成魚を捕っていて、クロマグロを絶滅寸前に追い込んでも、漁業団体のいうがままに、水産資源保護をできるだけ避けようとしていた。その口で「韓国が漁獲規制に文句を言っている」と責任転嫁するようなことを言うのはナンである。

 だいたい、漁獲禁止ではなく、半分程度に制限するといったあたりや、それも先に採ったもの勝ちというのも中途半端にすぎるのではないか。そんなことをしていると、境港の漁業者のように「手が開いているから、産卵前のクロマグロ幼魚を採っている。冷凍設備がないので、船上で傷んで二束三文にしかならないで困っている」(大意)みたいな間抜けな構造を解決はできない。

 間抜けなのはクロマグロだけではない。鮭やサバまで、ノルウェー産のほうが高級品になっている。輸送費や鮮度で有利なはずの日本近海産が勝てない構図は、日本漁業や水産行政の失敗以外の何物でもないだろう。

 グジラでも負け、ウナギも無為無策で、さらにクロマグロも駄目になろうとしている。この辺り、結局は、アレだけ反発していたグリンピースのいうことが正しかったということではないのかね。