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米国人を狙い撃ちにする生物化学兵器の開発のため、中国人がアメリカの病院にハッキングした。産経の編集委員、田村秀夫さんは「狙われる日本の最先端技術 研究機関の対中連携見直せ」でそう主張している。
だが、人種の坩堝の米国人だけを狙える生物化学兵器が作れると考えるのは、相当にアレではないか。特定遺伝子を狙い撃ちにするというが、生物学的な特徴を持つ「米国民族」は存在していない。そもそも、遺伝子は結局は酵素を作り出すだけの存在であり、特定の塩基欠損等があっても、それを狙い撃ちにできるような生物化学兵器というのも、よくわからない。その国民が特定の病気に弱ければ、その病気の病原体でも撒けばいいだろう。米国なら肥満か。
それを、「知り合いの米情報筋」に聞いたから鵜呑みにしたよというのも、怪訝である。そもそも、田村さんがなんで米情報筋との関連を持っているのか、しかも米国民固有の遺伝子を狙う生物化学兵器と言い出す連中の言うことを信じるのかは、不思議なものだ。そもそも、情報筋とはなにか。情報当局でもなければ、情報機関でもない。
いずれにせよ、田村さんにはセンスがない。エリア51あたりの記事を連発するような、アメリカ版東スポの類を情報源と珍重し、信用したとすれば、田村さんは眼力がない。米国民族遺伝子を攻撃する中国の生物化学兵器を田村さんが自分で思いついたとすれば、米国民の出自や、遺伝子や生物化学兵器のことが全くわかっていないことを自ら証明するだけだ。
記事では、その後にも
そして、田村さんは普通の投資・商取引である中国ファンドの病院買収にも、その影を見つけている。シミュラクラに似たものだが、田村さんは日本人を滅ぼすため(死ね死ね団みたいだな)の秘密兵器開発の一環に見えて仕方ないのだろう。
だが、民族間の遺伝情報には思ったほどの差もない。日本人の遺伝子を持つ人間を攻撃できる生物化学兵器なら、どうみても中国人も引っかかりそうなものだ。それを中国が作ると考え、「不気味」と評するのは、どうかしている。
記事の結論もナンである。中国は成果の軍事転用を絶対するから、中国科学院とは共同研究するなと述べている。しかし、学術分野の共同研究の相手として、中国科学院と中国社会科学院を抜いたら何も残らない。
中国は民生研究でもその成果を軍事転用するといっているが、それは日本も同じことだ。電池の共同研究の成果が出れば、日本も潜水艦や通信機にも応用する。それを考えればお互い様だと思うのだが、田村さんはそれは中国しかしないし、研究成果も常に日本から中国に渡ると考えているのだろう。ある意味で、戦後日本は平和で戦争アレルギーであることを信じきっているとも言える話である。
※ 田村秀夫「狙われる日本の最先端技術 研究機関の対中連携見直せ」『ZAKZAK』(産経新聞,2014.9.15)http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140915/dms1409151139001-n1.htm
[CHSへのハッキングについて]知り合いの米情報筋に聞くと、「最も懸念したのは米国市民の遺伝子情報の流出だった」という。特定の遺伝子だけを狙い撃ちにする生物化学兵器が開発されると、その遺伝子を持つ人種すべてが標的にされる危険性が高まる
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140915/dms1409151139001-n1.htm
だが、人種の坩堝の米国人だけを狙える生物化学兵器が作れると考えるのは、相当にアレではないか。特定遺伝子を狙い撃ちにするというが、生物学的な特徴を持つ「米国民族」は存在していない。そもそも、遺伝子は結局は酵素を作り出すだけの存在であり、特定の塩基欠損等があっても、それを狙い撃ちにできるような生物化学兵器というのも、よくわからない。その国民が特定の病気に弱ければ、その病気の病原体でも撒けばいいだろう。米国なら肥満か。
それを、「知り合いの米情報筋」に聞いたから鵜呑みにしたよというのも、怪訝である。そもそも、田村さんがなんで米情報筋との関連を持っているのか、しかも米国民固有の遺伝子を狙う生物化学兵器と言い出す連中の言うことを信じるのかは、不思議なものだ。そもそも、情報筋とはなにか。情報当局でもなければ、情報機関でもない。
いずれにせよ、田村さんにはセンスがない。エリア51あたりの記事を連発するような、アメリカ版東スポの類を情報源と珍重し、信用したとすれば、田村さんは眼力がない。米国民族遺伝子を攻撃する中国の生物化学兵器を田村さんが自分で思いついたとすれば、米国民の出自や、遺伝子や生物化学兵器のことが全くわかっていないことを自ら証明するだけだ。
記事では、その後にも
米情報筋は、「中国科学院は10年以上前から遺伝子攻撃兵器の開発に取り組んでいる。亡くなられた理研発生・再生科学総合研究センター副センター長の笹井芳樹さんのゲノム分析手法に中国側は着目していたはずだ」とみている。と、その米情報筋の「遺伝子攻撃兵器」の話を続けている。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140915/dms1409151139001-n2.htm
そして、田村さんは普通の投資・商取引である中国ファンドの病院買収にも、その影を見つけている。シミュラクラに似たものだが、田村さんは日本人を滅ぼすため(死ね死ね団みたいだな)の秘密兵器開発の一環に見えて仕方ないのだろう。
中国系投資ファンドが日本の代理人を通じて医科大学系を含む首都圏の大型病院を買収する動きも耳に入る。利益動機によるものには違いないが背後の気配は不気味だ。
だが、民族間の遺伝情報には思ったほどの差もない。日本人の遺伝子を持つ人間を攻撃できる生物化学兵器なら、どうみても中国人も引っかかりそうなものだ。それを中国が作ると考え、「不気味」と評するのは、どうかしている。
記事の結論もナンである。中国は成果の軍事転用を絶対するから、中国科学院とは共同研究するなと述べている。しかし、学術分野の共同研究の相手として、中国科学院と中国社会科学院を抜いたら何も残らない。
中国は民生研究でもその成果を軍事転用するといっているが、それは日本も同じことだ。電池の共同研究の成果が出れば、日本も潜水艦や通信機にも応用する。それを考えればお互い様だと思うのだが、田村さんはそれは中国しかしないし、研究成果も常に日本から中国に渡ると考えているのだろう。ある意味で、戦後日本は平和で戦争アレルギーであることを信じきっているとも言える話である。
※ 田村秀夫「狙われる日本の最先端技術 研究機関の対中連携見直せ」『ZAKZAK』(産経新聞,2014.9.15)http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140915/dms1409151139001-n1.htm
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