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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2014.09
28
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Category : 未分類
 件の皆さんは装甲車なら火砕流に耐えられるといっている。火砕流に巻き込まれても短期的になら大丈夫と主張している。それならナパームにも耐えられる理屈だが、現実はそうではないことに気づいていない。

 いつものとおりJSFさんが、軍隊エラいで無理やり自衛隊を擁護している。そこで「自衛隊よりも、山に慣れた山岳救助隊のほうがよくね」という意見を、「装甲車なら火砕流に耐えられる」といった一部装備の話で無理やり否定し、自衛隊エラいと気味の悪い擁護を図っている。馬_火砕流
https://twitter.com/obiekt_JP/status/515820351675068416

 また、提灯持ちの、だよもんさんもそれに乗っかり、装甲車は火砕流に耐えられると述べている。「生存率は桁違い」だそうだ鹿_装甲車
https://twitter.com/V2ypPq9SqY/status/515833756708380672

 だが、火砕流に巻き込まれた段階でエンジンは止まる。そこから逃げられない状態になれば、そのうち蒸焼となる。車体が鋼製でもアルミ製でも大差はない。そのことに気づいていない。

 車両用のエンジンは、火砕流の家屋や流木が燃えるほどの温度では動作しない。エンジンの出力は、結局は吸気温度と排気温度の差で動いているようなものだ。吸気が高温となると、温度差がなくなり、出力は喪われる。そもそも、吸排気口が塞がれてもエンジンは止まる。エンジンの吸気系も燃料計も熱に弱い材質である。これらの問題を全部クリアしても、オーバーヒートで止まる。

 装甲車や戦車が、短期間なら火砕流に耐えられるなら、ナパーム弾に対しても同じことになるはずである。高温に短期間耐えられるなら、エンジンが止まることなく、短時間に影響範囲から抜け出し、車体に付着した膠化燃料が燃え尽きれば乗員は無事なことになるが、直撃を受けて耐えられた例は余り聞かない。

 ナパームの温度は火砕流よりも高いかもしれないが、それは火砕流の方が影響範囲が広いことで相殺される。ナパームは1500度以上で燃焼するが、燃料範囲は30m内外である。火砕流が500度であったとしても、その幅は100mを超える。

 自衛隊が装甲車を持ち込んだとしても、短期間なら火砕流に耐えられるからではない。火山弾に耐えられるかもしれない、あるいは、それこそ火災が略消えた状態で、余燼の中を通れるといった程度の理由である。そもそも、装甲車やら戦車やらが活躍できる地形でもない。

 結局は、人による救助になる。その意味では、山岳救助隊の類の方が優れているという判断は間違っているとは言えない。装甲車を持ち込んでも、道沿い以外では近くまで寄れない。そこで移動式の掩体代わりに使える程度である。
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