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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2014.09
29
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Category : 未分類
 グスタフ・フォスさんには何を非難するつもりもない。だが、カソリックの坊様が「宗教心の全くない家庭の子供を[宗教系の学校で]教育する自信は、私にはありません。」(フォス)といったことを引用して「崩壊する家庭は『宗教心』が土台にない」と足立勝美さんが主張するのは、都合の良い食言ではないか。

 「崩壊する家庭は『宗教心』が土台にない…父母が神を敬う姿を子々孫々まで」は、神信心が足りないから家庭が崩壊すると言っているようにしか読めない。その根拠がフォスさんの本からの引用なのだが、宗教に無関心な子どもには宗教教育ができないと宗教者が言っていることを持ってくるのは、こじつけだろう。

 そもそも、宗教心がある家庭は家庭崩壊しないかといえばそんなことはない。宗教心が強すぎて、新興宗教への神信心で家庭が崩壊する例もあるし、坊主の倅がアレなことをやって勘当の話もある。フォスさんには申し訳ないが、宗教心に富むはずのカソリック教会での孤児院での性的暴行の話もある。

 足立さんは、昔に戻したいだけではないのか。個人主義や自由主義の進展を見て不快なので、昔はよかった、昔の家族は円満だったと主張するようなものだ。だが、実際には昔の方が、家出人や駆け落ちの数は多かったと思うけどね。

 なんにせよ、教育関係者は自分の道徳感を価値付けるため、物事の因果関係をコジツケル。便所を素手で洗え、スマホで子どもは馬鹿になるとか、百一匹目の猿とかを言い出す。子供相手に絶対者として振る舞う商売なので、価値観を押し付けることに違和感を抱きにくいのだろう。

 世間知らずで、なんでも押し付けることができるという意味では、兵隊も同じだがね。似たようなことを言い出す幹部やCPOは結構いる。5S運動ぐらいなら問題もないが、教官課程で水の伝言板をやったアホ教官には呆れた。道徳を説くわりには、隊内飲酒や勤務時間での不動産や先物取引、恣意的な成績データ操作や、ズルして当直士官の忌避とかやっていた。もちろん、そいつと交代で次のクラスで己が課程主任となったときには、水の伝言板は全部抹消してけどね。



※ 足立勝美「崩壊する家庭は『宗教心』が土台にない…父母が神を敬う姿を子々孫々まで」『サンケイニュースウエスト』(産経新聞,2014.9.28)http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140928/wlf14092807000006-n1.htm
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2014.09
29
CM:3
TB:0
11:59
Category : 未分類
 土井たか子さんが亡くなったという。社会党としては「山は動いた」の大躍進を果たした功績はあっただろう。だが、現実政策に転換ができなかったことで、政治にそれほどの影響力を及ぼすことはできず、その後の社会党の退潮を来すことになったのだろう。

 その点からすれば、村山富市さんは大政治家ではないか。社会党の党制不利を承知しながらも、戦後政治の衝突の原因であった自衛隊を合憲とし、日米安保条約を肯定した。それによって社会党は歴史的な役割を終えたが、戦後の大課題を整理できた。日本の国内政治について、前進を果たした。

 その意味で、土井さんの社会党運営は、威勢のいいことを言い、政権との対立を辞さなかったものの、前動続行であったように見える。やはり、山が動いたときに、現実政策に転じ政権を狙うべきだった。身内である社会党左派や、支持基盤を説得できる立場にあった。だが、憲法学者としての出自や支持者や党内の評価から、現実転換できなかったのだろう。