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産経新聞「野口裕之の軍事情勢 『空の腹切り』『肉攻』に学ぶ対露戦略」だが、内容もアレだが、文体がオカシイ。何がオカシイかといえば、有職を気取って旧字体を使うにもかかわらず新字体が混じっているためだ。
野口さんは、「ソ聯」「滿洲」「大日本帝國」「關東軍」と使っている。だか、同時に文頭から「戦」車、諸「国」、「条」約、「併」合、「欧」米、『「対」話』…と新字体を連発している。両者を混合する意図は不明瞭である。
あるいは、固有名詞を当時の表記のとおりに書いたというなら、それも不徹底である。固有名詞である「陸軍石頭『予』備士官『学』校」を放置したのは何故か。「ソ聯軍『将』校の問いに帝國陸軍『将』校」といったあたりも同じようなものだ。
確かに旧字には、独自の有り難みがある。役者でも本家は澤村と名乗り、分家は沢村と書いたりする。中国でも、高級料理の印象をつけるために、繁体字を使う例もあるという。
だが、文章の中での混用には、頭の悪さしか見えない。書くなら書くで全部旧字にすればいいし、結局は同じ字なのだから新字にしてもいい。
ちなみに、当時は手書きの時代なので、だれも旧字はそのまま書いてはいない。繁体の台湾人が、自国のことを繁体で「臺灣」とは書かないようなものだ。滿州はほとんど「満洲」と書いているし、帝國も結構「帝国」と書いている。手書きで画数の多い關東軍と書くのは、よほど丁寧に書くときだけの話である。
たいていは、旧字を使う人は「この字が正しい」ようなことを言うが、弁護士弁理士弁財天弁当の区別がつかなかったり、抛を放の旧字だと思っていたりする。野口さんもその伝だろう。
まあ、記事で礼賛している中身はもっと酷いけどね。ロシア人の前でハラキリすればロシア人は怖気づいて日本に攻めてこないとかねえ。『ライフ・オブ・ブライアン』の、パレスチナ・スーサイド・コマンドそのものではないのかね。
※ 「野口裕之の軍事情勢 『空の腹切り』『肉攻』に学ぶ対露戦略」『産経ニュース』(産経新聞,2014.10.6)http://www.sankei.com/politics/news/141006/plt1410060004-n1.html
野口さんは、「ソ聯」「滿洲」「大日本帝國」「關東軍」と使っている。だか、同時に文頭から「戦」車、諸「国」、「条」約、「併」合、「欧」米、『「対」話』…と新字体を連発している。両者を混合する意図は不明瞭である。
あるいは、固有名詞を当時の表記のとおりに書いたというなら、それも不徹底である。固有名詞である「陸軍石頭『予』備士官『学』校」を放置したのは何故か。「ソ聯軍『将』校の問いに帝國陸軍『将』校」といったあたりも同じようなものだ。
確かに旧字には、独自の有り難みがある。役者でも本家は澤村と名乗り、分家は沢村と書いたりする。中国でも、高級料理の印象をつけるために、繁体字を使う例もあるという。
だが、文章の中での混用には、頭の悪さしか見えない。書くなら書くで全部旧字にすればいいし、結局は同じ字なのだから新字にしてもいい。
ちなみに、当時は手書きの時代なので、だれも旧字はそのまま書いてはいない。繁体の台湾人が、自国のことを繁体で「臺灣」とは書かないようなものだ。滿州はほとんど「満洲」と書いているし、帝國も結構「帝国」と書いている。手書きで画数の多い關東軍と書くのは、よほど丁寧に書くときだけの話である。
たいていは、旧字を使う人は「この字が正しい」ようなことを言うが、弁護士弁理士弁財天弁当の区別がつかなかったり、抛を放の旧字だと思っていたりする。野口さんもその伝だろう。
まあ、記事で礼賛している中身はもっと酷いけどね。ロシア人の前でハラキリすればロシア人は怖気づいて日本に攻めてこないとかねえ。『ライフ・オブ・ブライアン』の、パレスチナ・スーサイド・コマンドそのものではないのかね。
※ 「野口裕之の軍事情勢 『空の腹切り』『肉攻』に学ぶ対露戦略」『産経ニュース』(産経新聞,2014.10.6)http://www.sankei.com/politics/news/141006/plt1410060004-n1.html
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