FC2ブログ

RSS
Admin
Archives

隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

→ サークルMS「隅田金属」
→ 新刊・既刊等はこちら

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
Powered by fc2 blog  |  Designed by sebek
2014.10
19
CM:10
TB:0
08:30
Category : 未分類
 佐藤正久さんが主張している諸手当増額をみると、やはり支持母体の陸自の代理人であることが窺える。佐藤さん本人が投稿した「防衛省・自衛隊における諸手当等に関する要望申し入れ」での項目を見ると、そうにしかみえない。

 諸手当増額には、合理性が必要であるが、佐藤さんの主張にはそれがない。

 まず、妥当性で合理的ではない。諸手当は危険や苦痛の補償としての妥当性が必要である。例えば、パイロットは危険性や、体調管理での拘束への手当として初号俸ベースでの積み増しがある。艦艇乗員や潜水艦乗員、小笠原、硫黄島勤務者は、航海中や赴任中は家に帰れない日常があるため、現号俸に乗算する乗組員手当や僻地手当がでる。

 しかし、陸自要員には、それまでの危険や苦痛はない。陸自の一般隊員は、日常的に帰宅可能であり、航空要員のような飛行前日に酒を飲めないような制限はない。大規模な演習も、年に1-2回であり、艦艇乗員や小笠原硫黄島勤務者のような日常ではない。

 その程度の苦痛に対して、佐藤さんの主張する手当は過剰である。特戦群6割、西方3割3分は、パイロット等の初号俸の6割よりも高額である。潜水艦の4割5分や、艦艇乗員の3割3分と比較して平衡を欠く。

 また、政策的な合理性も欠ける。給与や待遇面での厚遇は、不人気で人の集まらないが、重要な職域や部隊に人を集めるためという政策的な要素もある。人の余っている陸自にそれをする必要はなく、海自の中でも不人気な艦艇・潜水艦要員に必要なものである。

 艦艇潜水艦部隊への待遇は、10年ほど前に下げたっきりになっている。お陰で高練度な海士や、初中級海曹が艦艇勤務いやさに退職している。それを上げずに、使いもせず、人が充分に集まる特殊部隊の待遇を増やしても仕方もない。

 さらに、統合訓練時にお客さんで乗る陸空自衛艦に、乗組員手当や、航海加俸を与えろというのも、おかしな話である。海自の場合、お客さんで乗る海上自衛官にも防火防水の義務が課せられるが、加俸はない。3直性の航海直(昼3直、深夜3直でまともに寝られない)に入るわけでもないのに、それは過剰な手当てである。

 佐藤さんは、結局は、陸しか見ていないし、陸のことしかしない。もともと陸の政治指向は、海主陸従論への警戒から票田となり、議員を送り込むことに終始している。陸海空全体の調和を見ずに、陸の権益を確保する要員だから仕方のないはなしである。


※ 佐藤正久「防衛省・自衛隊における諸手当等に関する要望申し入れ」『BLOGOS』(2014.10.17)http://blogos.com/article/96692/
スポンサーサイト