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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2014.12
12
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12:00
Category : 未分類
 桜林美佐さんが「自衛隊はトイレットペーパーがなくてかわいそう」と言っている。陸自のことだろうと読むと、果たして陸自の話である。海空自や機関には、そんなことはないからだ。

 桜林さんは、それを「トイレの紙がない自衛隊の実情を見よ 浮き足立っている防衛論議」と題した記事にしている。だが、紙不足は陸だけで、海空にはないことに気づかず、その理由も考えないあたりは、桜林さんは、観察力も考察力も不足しているのだろう。

 結局は、予算要求や執行をキチンとやっていないだけの話である。前にも官舎や旅費の件でも書いたが、それ用に予算を積まない陸自が悪いし、その予算を勝手に絞ってトイレットペーパーやコピー用紙を買っていない。

 自分たちが要求しない上、自分たちで勝手に買わないだけの話である。それを「陸自のように所帯が大きいと予算上どうしても日常に関わるものが削減されがち」(桜林)と述べるのは、誤りだということだ。

 装備品の価格や維持費に較べれば、コピー代やトイレットペーパーの費用は多寡がしれている。あのチープな紙で陸自14万人がいくら尻を拭いても、年に1億円は行かない。予算要求では、現実的な上限があるが、ネトウヨばかりを呼ぶような、講師謝金の類を減らせばそれくらいは出る。実際に、桜林さんも結構、講師をやっている。講師謝金、交通費、宿泊費は承知しているので、それを減らせば大丈夫なことは分かるのではないか。

 いずれにせよ、予算要求と執行での陸自の悪習を指摘せずに「政治側にも、うわべではない自衛隊の実情にもっと興味を持ってほしい」(桜林)と、逃げの結論に結び付けるのもおかしな話である。そもそも金が潤沢な時期でも、陸自には紙がなかった。「陸がかわいそう」と、仮に予算を増やしても、役所の通例で、どうせ無駄な物買いにでも。トイレットペーパーを増やさないし、不足は解決しない。



※ 「トイレの紙がない自衛隊の実情を見よ 浮き足立っている防衛論議」『ZAKZAK』(産経新聞,2014.12.10)http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20141210/plt1412100830002-n1.htm

※※ 消耗品の類は、数が足りなくなると、普段使わない連中まで、自分の分は手元に置こうとするようになる。そうするとますます足りなくなる。逆になくならないことがわかれば、一気に余るだろう。タバコの配給のようなものだ。
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