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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

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2015.01
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Category : 未分類
 離島防衛に空挺降下なんてするのかね。産経新聞が13式落下傘について「『対中防衛』の命運握る陸自最新鋭部隊の『13式空挺傘』」という記事を載せているが、わざわざ空挺降下をする状況はない。

 空挺部隊そのものも、持て余しているようなものだ。第二次世界大戦が終わってから、世界で何回空挺作戦が行われたかを見ればよい。中東戦争やアフリカでの小規模空挺作戦を除けば、スエズ動乱と湾岸戦争があったきりである。そしていずれも攻勢的な作戦であり、敵不在の場所を先取しようというものだ。防衛的作戦で、しかも島嶼に降りる状況ははまずないということだ。

 その落下傘を「『対中防衛』の命運握る」(第)というのは、例によった自衛隊ヨイショ以外の何物でもない。
これに対し、中国による離島侵攻が想定される現在の戦略環境下では、面積の狭い島嶼(とうしょ)部に空挺団を送り込まなければならない。その意味で、13傘は中国対応型パラシュートとも言える。

産経はこのように述べているが、別に離島に空挺団を送る必要もないし、それもわざわざ空挺降下をする必要もない。離島への空挺降下能力は、存在価値も怪しい空挺団にとっての死活問題かもしれないが、日本にとっての問題でもない。

 自衛隊側がそう説明するのは理解できる。実際、そうでもしなければ13式落下傘とやらは正当化できない。そう言わないと国費を突っ込んだことはムダといわれてしまう。

 だが、ヘリの実用化や多用以降、空挺作戦の価値はドンドン下がっている。部隊を一挙投入するような、空挺降下そのものも、半ば演芸化しつつある。正月に消防団がハシゴ上で加賀鳶のマネッコをするようなものだ。それ用に新型落下傘を準備する必要性はない。

 ただ、新聞はその言い分を鵜呑みにしてよいわけではない。13式落下傘整備の理屈は、役人が金を費消する上での理屈に過ぎない。それを見抜かずにヨイショしているのでは、提灯持ちと言われても仕方もない。

 最近の自衛隊ヨイショは、相当に販路が詰まった結果でもあるのだろう。ネトウヨ風味の多い想定読者層に媚びる面もあるのだろうが、隊内でも「読むところなし」といわれているMAMORUも含めた、国費での図書購入による、自衛隊部内の購読に依存する部分があるとみているが、如何か。



※ 杉本康士『対中防衛』の命運握る陸自最新鋭部隊の『13式空挺傘』」『産経ニュース』(産経新聞,2015.1.30)http://www.sankei.com/premium/news/150130/prm1501300005-n1.html
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