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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2015.04
23
CM:2
TB:0
03:55
Category : 未分類
 「トリチウムが分解されて結晶に吸収される」ってどういうことだろうか。

 「汚染水問題解決にコレだ! 京大発のベンチャー企業が新素材開発 放射線物資を除去の新材料開発」 によると
京都大発の化学薬品ベンチャー企業「フォワードサイエンスラボラトリ」(大分市)は22日、水に混ざった放射性物質のトリチウムを除去できる新材料を開発した

とのことである。

 原理めいた部分については
特殊な結晶構造の酸化マンガンに水素イオンを吸収させた上でトリチウム汚染水に接触させると、トリチウムが分解されて結晶に吸収される現象を発見。

と報道している。

 だが、「トリチウムが分解されて結晶に吸収される」(産経)の部分が相当に引っかかる。ただ、この点は好意的には重水からトリチウムだけが引き剥がされることを示しているのではないかと言えないこともない。

 だが、水素とトリチウムを選択できるしているあたりが、一番気にかかる。

 化学ではなく、物理吸着的な現象だといいたいのかねえ。

 そして、一番気にかかるのが資金募集中といったあたり。フェイスブックには"We start a cloud funding for a research project of prevention of the ocean pollution with tritium."とある。資金繰りに窮した会社が弥縫策として景気のいいことをといっているようにも見えるものだ。

 そしてなによりも、産経以外が報じていないのも気にかかる。トリチウムだけ選択できるとか、そういった物理現象があるのか、といったあたりで「ちょっとそのまま報道できないよね」といったあたりではないか。

 「汚染水問題解決にコレだ! 京大発のベンチャー企業が新素材開発 放射線物資を除去の新材料開発」『産経ウエスト』(産経新聞,2015.4.22)http://www.sankei.com/west/news/150422/wst1504220073-n1.html
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2015.04
23
CM:2
TB:0
02:26
Category : 未分類

 毒ガスはドローンでなくとも撒ける。

 ドローンの危険性を主張する上で、JSFさんは毒ガスの危険性を云々しているが、これはオカシイ。

 JSFさんが、ドローンの危険性指摘に毒ガス云々を持ちだしている。
JSF_ドローン
JSF‏@obiekt_JP「首相官邸の天井は頑丈なんだからドローンなんかで一々騒ぐな!」と言ってる人は、毒ガスが積まれていた場合の想定とかしてないんだろうな・・・
https://twitter.com/obiekt_JP/status/590835415659085824

@nocchi99 ああ、毒ガスが微量でも大量の人を殺せることをご存じないのですね。何グラムで何人殺せるか、ちゃんと調べてはいかがですか?
https://twitter.com/obiekt_JP/status/590860191530287104


■ ヒシャクでも撒ける
 だが、毒ガスはどのような手段でも撒ける以上、ドローンの危険性としての特筆はオカシイ。これはJSFさんの誤りである。バケツとヒシャクで撒いても危険性は同じである。さて、JSFさんはバケツやヒシャクも危険だというのだろうか?

■ 屋内には効かない
 また、開放空間に液体の毒ガスを振りまいても大した効果はない。屋外で撒いても最近の高気密建築物にはほとんど効果はない。民防空でも、戦前家屋でも扉と窓を閉めておけば効果はないと判断されている。

 この点でも、JSFさんの主張は間違っている。「『首相官邸の天井は頑丈なんだからドローンなんかで一々騒ぐな!』と言ってる人は、毒ガスが積まれていた場合」(JSF)どうするかといっているが、何も起きない。

■ 屋外ではすぐに威力を喪う
 そしてガスはほとんど滞留しない。神経ガスは極短期間で蒸散・拡散し、あまり地表近くにはとどまらず上昇してしまう。特に風通しと太陽光が当たる場所はすぐに効果を喪う。これも戦前ドイツでの防空研究で明らかにされている。

 もちろん、びらん剤の一部の種類は残留効果もあるが、こちらは致死量は大したことはない。戦前、青森で重爆から試験的にルイサイトを直接雨下したが、直接落ちた地域を除けば影響なしと判断されている。

■ 化学兵器を過大評価している
 そもそも、化学兵器を過大評価している。「毒ガスが微量でも大量の人を殺せることをご存じないのですね。何グラムで何人殺せるか、ちゃんと調べてはいかがですか?」JSF
と述べているが、理想状態の話にすぎない。

 たしかに、サリンの経口半数致死量は10mg程度であり、1gで100人程度が殺せるかもしれない。だが理想状態に過ぎない。兵器のようにエアロゾル化せず、屋外に直接、雨下させた場合はあまり効果は見込めない。即座に気化せず、気化してもすぐに風で拡散するためだ。濃度は12ppm以上を維持できず、その狭い範囲に1分以上いなければ致死的効果は望めない。

 今回のドローンで運べる程度の量であれば、さしたることはできない。雨下時に真下で浴びてしまうか、あるいは化学剤のシミの臭い(普通はないけどね)を、嗅ごうと顔でも近づけなければ、まずは死ぬものでもない。

■ 恐怖は毒ガスでありドローンではない
 もちろん化学兵器は恐怖を伴う。その意味でテロでの危険性に注意すべきではある。だが、それはあくまでも化学兵器の恐怖であって、ドローンの恐怖ではない。この点でもJSFさんの主張は間違っている。

 ま、JSFさんとは相互主義だからね。