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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2015.06
05
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23:37
Category : 未分類
 フィリピンは安保で肩入れして大丈夫な相手なのだろうか?

 「敵の敵だから味方」と、フィリピンとの安保関係強化を進める様子がある。
・「中国を念頭…比大統領が日米との連携強化訴え」(読売)
・「日比首脳、中国にらみ安保協力強化で一致」(産経)

 だが、フィリピンに対して防衛装備品に関する移転協定をしていいものだろうか? 今は落ついているものの南部でイスラム系住民との内戦を抱えている。北部でも土豪支配的な構造であり、それぞれが軍閥も抱えている形でもある。武器弾薬を渡すようなことをして大丈夫だろうか。そのあたりはオーストラリアとは全然異なっている。

 また、対中対峙でもアテになるかはわからない。フィリピンの政治をみると何時もフラフラしている。中南米諸国のような米国の影響下にある国家の通例だが、国家の利益よりも自己勢力の利益を図る傾向も見える。この辺りで、対中対峙でも中折れになる可能性もある。

 もちろん敵の敵は味方かもしれない。

 だが、味方にすると面倒を背負い込まされることもある。実際に、フィリピンは自助努力しないで援助を求める体質がある。古い鉄道車両をくれてやるような話であればよいが、安全保障での緊結な関係は避けたほうがよい。実際に米国がスービックに見切りを付けた理由は、利益供与についてのリクエストが多すぎることである。

 フィリピンはリップサービスにとどめておいたほうがよい。対中対峙で身の丈を考えず、中国との衝突も辞さずのような鉄砲玉行動をたまにするので、安全保障が大好きな保守層は喜ぶかもしれない。だが、広げた風呂敷について、自力で事態をコントロールし、収拾できる力はない。安全保障の関係改善も考えておくよくらいにとどめておいたほうが良いだろう。
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